第13回「逃げ遅れゼロへ!変わりました」

ニュース解説

県内でも多くの犠牲者や被害を出した西日本豪雨災害の発生から間もなく1年。
今年もまた、梅雨や台風などによる大雨が心配されるシーズンがやってきます。

去年7月の西日本豪雨では、被災者から自治体に「防災情報が色々ありすぎて、いつ避難すればいいのか分からなかった」などといった声が寄せられるなど、「住民避難」のための情報伝達の在り方が大きな課題となりました。

こうした中、国の「避難勧告等に関するガイドライン」の改定(2019年3月)により、2019年5月29日午後1時から愛媛県内全ての市と町で、水害・土砂災害の防災情報に関する“新しい制度”の運用が一斉にスタートしました。
この“新しい制度”では、「逃げ遅れゼロ」を目指し、「1~5段階の“警戒レベル”」で、避難のタイミングを住民に伝えることになっています。

具体的には・・・

【警戒レベル①】 避難への心構えを高める。
【警戒レベル②】 避難行動の確認。
【警戒レベル③】 高齢者、障がい者、乳幼児など避難に時間がかかる人は、“避難開始”。
【警戒レベル④】 自治体からの避難勧告や避難指示の発令を受け、安全な場所へ“全員避難”。
【警戒レベル⑤】 すでに災害が発生した状態のため、“命を守る”最善の行動を呼び掛ける。

それでは、仮に全員避難の【警戒レベル④】となった場合、自治体からどのような避難の呼び掛けがあるのでしょうか?国が示している例文を紹介します。

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●まず、警戒レベルと、住民が取るべき行動が端的に伝えられます。
 「緊急放送、緊急放送、警戒レベル4、避難開始。」

●続いて、避難勧告等の発令が伝えられます。
 「こちらは○○市です。○○地区に洪水に関する警戒レベル4、避難勧告を発令しました。」

●さらに、災害の発生が切迫していることと、住民がとるべき行動が伝えられます。
 「○○川が氾濫するおそれのある水位に達しました。○○地区の方は速やかに全員避難を開始してください」
 「避難場所への避難が危険な場合は、近くの安全な場所に避難するか屋内の高いところに避難してください。」
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災害時に住民が取るべき行動を“5段階の警戒レベル”に分けたこの新しい制度。
市や町から【警戒レベル③】または【警戒レベル④】が発令された地域にいる場合は、避難が必要です。

防災の基本とも言える「自分の命は自分で守る」ための避難行動にこの“警戒レベル”の運用を役立たせるためにも住民に対する制度の早期の周知徹底と、住民の理解が求められます。

記者プロフィール
この記事を書いた人
御手洗充雄

1976年松山市生まれ。
1999年南海放送入社、2008年~報道部(記者として愛媛県警記者クラブ、松山市政記者クラブ、番町クラブなどを歴任し、現在はデスクとして活動中)
約10年の行政記者経験を基に県政・市政ニュースなどを分かりやすくお伝えます。

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