いきなりですが今日はミュージカルの深層です。
きっかけをちゃんと説明すると長いので簡潔に。
一昨年、ラジオドラマ「紫電改 君がくれた紫のマフラー」を
制作しました。
(ラジオドラマ紫電改メインイラスト)
放送後、
「この話をミュージカルにしたい!」と
いきなりお電話を頂いたのが、
今回のミュージカル版『紫電改 君がくれた紫のマフラー』の
総合プロデューサーで、脚本・演出を手掛ける
劇団システムキッチンの近藤誠二さんでした。
(左:近藤誠二さん、右:山本太郎さん)
地元演劇界の重鎮から、直々のオファーに恐縮した私は
「は、はい。喜んで!」と答えるのが精いっぱいでした。
最初は昨夏の終戦記念日(8月15日)に公演予定だったので
出演者オーディションや稽古などを進めていましたが
やはりコロナの影響で公演が延期となりました。
(オーディション風景とチラシ2020年)
ですがこの度、1年以上の沈黙を破り
ついに先日、“ミュージカル版紫電改”の稽古が再開されたのです!
(2021年6月27日)
「人が集まってナンボの世界(演劇)で
この1年は葛藤の連続でした。でもこうして知恵を絞って
少しずつでもやれることにホントに喜びを感じてます!」
スポーツを含む、演劇や劇場、映画など
エンターテインメントの世界をコロナが直撃しました。
特に愛媛などローカル演劇界は死活問題レベルです。
でも、ようやく愛媛演劇界も動き始めることが出来ました。
その一つが今回のミュージカルです。
(ピアノ:中村和憲さん)
ラジオドラマでは
終戦間際、松山に集められた戦闘機「紫電改」のパイロットと
大街道にあった食堂・喜楽(きらく)の
若女将・今井琴子さんとの交流を史実をもとに描きました。
ミュージカル版ではそこに現代パートを挟み
歌のパートも加えた“シン・紫電改”です。
「30歳以下の人は“紫電改”の言葉すら知らない
と仰ったのが衝撃で…
昔のことで終わらせない。
平和の象徴である“紫電改展示館”が愛媛にあることを
知っていただきたい!」
近藤さんの熱い想いはコロナごときでへこたれません。
出演者は市民ミュージカルなど舞台経験の豊富な
12歳~50歳代までの男女15人。
「こうやって久しぶりに対面で稽古できるのが嬉しい。
延期になったおかげで
愛南町の紫電改展示館にも行けて…
戦争って…って考える様になりました」
とは、最年少出演者の小学6年生・古角更紗さん。
諸事情で開演場所がまだ決まってません(来月には決定)が、
開演日は10月30日(土)&31日(日)に決まってます。
これから益々、本格的な稽古に入ります。
僭越ながら、私を含めた南海放送アナウンサー有志も
出演予定です(チョイ役で)。
今回のコロナ騒動で、いちはやく規制され中止となったのは
エンターテインメントであり娯楽でした。
しかし、自粛中に勇気づけられ、また一番求めていたのも
エンターテインメントでした。
その存在意義はコロナ以前より増しているはず。
本番までの成長や悪戦苦闘を、この解説記事で
ときどき報告させていただければとおもいます。