昨日、首位!のFC岐阜を3-0で撃破し
約3か月ぶりの勝利を手にしたFC今治。
「間違いなく今日のMVPですね」と
布啓一郎新監督も手放しで絶賛したのが
2ゴール1アシストと大活躍だった
地元宇和島市出身、FW⑩有間潤選手でした。
全ての得点に絡んだ、これぞ“有間劇場”。
実は有間選手はリュイス前監督時代にほとんど
起用されてませんでした。
背番号10というエースナンバーを背負い
コンディションが良いにもかかわらず出場できなかった。
これはチーム戦術に合うかどうかで大きく左右されるため
監督が悪いとかという話ではなく
サッカーの世界ではよくあることです。
「それでも腐らず練習してました。
天皇杯(6/9)頃から手ごたえがありました」
そんな悩めるエースに就任以来、
一番のチャンスを与えていたのが布監督でした。
(FC今治提供)
「有間は相手のライン間で受けられる選手で攻撃の起点となれる。
我々が狙っていた形を体現してくれた」
1か月前、下位に沈むFC今治に就任したけれど
直ぐに結果が出ず、公式戦5試合目でようやく手にした初白星。
信じて起用し続けた孝行息子が
父の日にくれた最高のプレゼント。
昨日の3ゴールは全て見る価値のある、意味のあるゴールでした。
見逃した方、ダイジェストで是非ご確認ください。
まず、2点目と3点目は説明不要のスーパーゴールで
まさにゴラッソ(スペイン語で“素晴らしいゴール”の意)。
宇和島東高校時代から彼を知ってますが
ミドルシュートをバンバン打つタイプではなかったので
あんな秘密兵器持ってたの?と聞くと
「自分でもビックリしました~」と
笑ってました。
注目すべきは得点ではなく彼がアシストをした1点目です。
前半16分。
左サイドでボールを貰った有間選手が
縦に突破してクロスをあげ、
逆サイドの山田選手(松山出身)がフィニッシュし先制ます。
布監督が“狙っていた形”はこの1点目を指します。
布監督は前のリュイス監督時代より
攻撃面での規則を少なくしました。
そのことで攻撃陣はより自由なプレーを選択できるようになりました。
どちらが良いというわけではありません。
自由にやりすぎると失敗するリスクも高くなります。
これまでだとボールを貰ったサイドの選手が縦に突破=仕掛けるプレーは
奨励されていませんでした。ボールを失う可能性があるからです。
しかし、攻撃の自由を手に入れた有間選手は
“積極的な、自分のやりたいプレー”を選択し
それを見事成功させました(←ココ大事)。
「思い切りの良さが出ました。チーム皆に自信がついたゲームになりました」
これでシーズン2勝目、内容も伴った快勝に
今治の全関係者・サポーターがカタルシスを感じた試合でした。
他にも
・ファーストディフェンスが徹底できていた
・攻守の切り替えが速く出来ていた
・GK修行選手が神セーブを連発した
・4-3-3システムがハマった
・相手の柏木選手の離脱があった
などなど勝因はいくつも挙げられます。
今回上手くいったからと言って勝ち続けられるほど
簡単ではありませんが、
それでもチームの窮状をギリギリで救ってくれた勝利で
手放しで喜べる大きな勝点3となりました。
スタジアムを後にする時、
「今日はなんぼ後片付けしてもしんどくないわーー!」
と叫んだボランティアスタッフの声に激しく同意します。
さて。
次節は現在3位のカターレ富山とのアウェイ戦。
上位チームに連勝すれば事態は一気に好転するはずです!
PS:FC今治と愛媛FC両チームが
同じ日に勝利したのは史上初って知ってました!?
しかも同じ愛媛出身10番(愛媛FC・藤本選手)が活躍、
ウヒョー嬉!