ニュースのウラカタ#9「ニュースサブの秘密」

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ニュースのウラカタ#9「ニュースサブの秘密」

まずは、こちらの動画をご覧ください。
ニュースCH4の生放送スタートに合わせて撮影しました。

スタジオと背中合わせのココがニュースサブです。
ニュースサブは
・スタジオで展開される出演者の言動
・VTR
・テロップ(字幕、スーパーインポーズ)
・CG
・音楽
などを合成して生放送の内容を完成させ、地上波発射最終窓口へ送り出す部屋です。
ワイン樽と栓のようなものでしょうか。

樽の中で様々なうまみ成分を熟成させ、
栓を開けると蛇口から完成したワインが出てくる。
完成した”ワイン”のことを「完パケ(カンパケ/完全パッケージの略)」と呼びます。

テレビ局には、ニュースサブの先に
放送の最終窓口にあたる「マスター」と呼ばれる蛇口があり、
ここからワインが、否、番組が電波に乗ってお茶の間に届く仕組みです。

それでは、「ニュースサブの秘密」を動画を織り込んでお届けします。
①スタッフ

ごらんのように、ニュースサブにはスタッフが大勢います。

MD :ニュースサブのリーダー。サブ内の全ての指示と放送オペレーションを行います
TK :MDの時間管理の指示に従って必要な”時間”を出演者、スタッフに周知します。
CG :テロップを出します(呼称はスーパーさん)
Aud:出演者のマイク、VTR、BGMなどのオンオフと音量を管理します
VD :VTRの管理をします(1回の放送で15本~20本のVTRがあります)
VE :明るさや色合いなどカメラの調整を担当します
VR :バーチャルスタジオのオペレーションを行います
研修 :サブはスタッフ1人欠けても生放送に支障を来すので、研修は重要

②モニター

前面にテレビモニター38台、
そのほかMDの周辺や後列などにテレビとPCモニター合わせて37台、
ニュースサブに合計75台のモニターがあります(筆者計数値)。
それぞれ役割があり、放送に不必要なものはありません。
また、愛媛のテレビ各局の放送も一度にチェックできるようになっています。

③丸型時計

この丸型の時計が生放送の命綱です。
リハーサルを開始するとき、MDが
「ウエから」「シタから」「ヨコから」という指示をします。
「ウエ」=時計の12、「シタ」=時計の6、
「ヨコ」=3か9のうち、次に秒針が差す方です。

丸型時計ならではの業界用語のようです。

次回のニュースのウラカタは、#10「編集室の秘密」。

ネコ照れてます。寝起きだもふ



記者プロフィール
この記事を書いた人
宇都宮宏明

西予市宇和町出身、1996年 南海放送入社後、主にテレビ番組制作部門。
「もぎたてテレビ」のディレクター・プロデューサーなど担当。
2018年~「ニュースCH4」デスク(自称”世界で一番優しいニュースデスク”)。

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