大金星☆

オピニオン室

首位チームに勝っちゃいました~
昨日のホームゲーム、
FC今治1-0いわきFC。

これ凄い事なんです。

相手が1位ってことだけでなく
いわきFCが
“革命”を起こしているチームだと
知らなければ
その凄さは本当に理解できません。

「日本のフィジカルスタンダードを変える」
いわきFCが掲げている
クラブ・フィロソフィーです。

ためしに、“フィジカル” “いわきFC”で
ググって下さい。

特集記事も特集動画も
どれを見ようか迷うくらいヒットします。

詳細はそちらを読んでいただくとして
いわきFCの革命とは
ザックリ言うと
J屈指のトレーニング施設で
“科学的根拠に基づき”
90分間、
効率よく疲れない、怪我をしない
強靭な体を作る筋肉トレーニングをする。

そればかりか
企業からサプリメント支給などの
全面サポートを受け
地元番記者曰く「世界最先端」のデータに則った
食事(3食支給)とその摂り方、睡眠の方法を実践。

つまり
ただの筋肉モリモリ集団ではない
サッカーという競技に適した
球際で負けない、1対1で当たり負けしない
90分走り続けられる、そして怪我をしない
“ハイブリッド・マッチョ軍団”を
作り上げたのです。

サッカー選手(スポーツ選手)に
ムキムキの筋肉は必要無い。

そんな通説を
いわきFCという
創設わずか7年の新興クラブが
ひっくり返しました。

“試合前日もベンチプレス”など
いわきFCが実践している革命が
絵空事ではなく
成果に直結していることを
今季最多得点&最少失点でリーグ1位
という結果が証明しています。

そんな、
漫画のようなストーリーを持つ
東北の最強チームに
FC今治は勝利したのです。

これで単独首位を続けてきた
いわきFCと
2位以下の勝ち点差がわずか1になり
昇格レース(上位2位まで)だけでなく
優勝争いもわからなくなってきました。

もう一つ、
サッカーファンとして
楽しみなことがあります。

いわきFCの未来です。

ご紹介した
筋肉ハイパー軍団のサッカースタイルは
完全な“ショートカウンター”を
指向しています。

体の強さを生かして
相手に襲いかかり、ボール奪取。

そこから手数をかけず
一気にゴールを狙う。

J3リーグではこれが完全にハマり
勝ち続けています。

しかし、同じようなサッカースタイル
(違うところも多い)の
“ブラウブリッツ秋田”という
カウンターに特化したチームが
2020年、圧倒的な強さでJ3優勝し
一足先にJ2に昇格しました。

しかし、昇格初年度2021年が13位
今シーズンJ2リーグで現在15位。

J3時代のような圧倒的強さとはいかず
苦しんでいます。

果たして
この“ショートカウンター”スタイルは
J3にだけ通じるのか。

それとも世界最先端のデータやノウハウで
作り上げた
“シン・カウンター”スタイルを構築した
いわきFCが
上のカテゴリーでも
最強ぶりを発揮するのか。

J1まで昇格し、優勝したら
それこそ本当の“革命”をサッカー界に
起こすことになるでしょう。

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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