ニュースのウラカタ#30 「キリクチ」

ニュース解説

ニュースのウラカタ#30 「キリクチ」
今回は「キリクチ=切り口」についてお話しします。

切り口とは呼んで字の如く、物を切ったときの断面のこと。転じて、ある物事について考えたり分析したりする際の着眼点のことを言ったりします。例えばキュウリを切るとき、輪切りにするか、斜めに切るか、縦向きに切るかによって、断面は円、楕円、とっても縦長の楕円と、異なった形になります。同様に、物事も切り方によって様々な見方ができるのです。

ニュース報道やテレビの番組作りにおいては、同じ物事(ネタ)を取り上げるにしても、切り口が、報道する意味やオモシロさを左右します。そして、極端に言えばネタに対して切り口は無限です。

最近、”無限の切り口”を意識したニュースCH4の特集があります。「コロナで注目!愛媛のユニーク自販機 第3弾」です。興味のある方はCH4公式YouTubeチャンネルにアップしていますのでご覧ください。
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新型コロナも2年、暮らしの中に様々なウィズコロナが浸透している中、非接触・非対面の自販機が進化しているというテーマで、愛媛県内の3つの食べ物自販機を取材・放送しました。「コロナで注目!愛媛のユニーク自販機 第3弾」というタイトルを見ただけで、既に色々な切り口が想像できます。

・コロナで注目!…自販機の注目度がどれほどアップしているのか?(データを用いてコロナ以前と比較)
・愛媛の…愛媛ならではの特徴は?(全国のユニーク自販機を紹介した上で、愛媛の特異性を紐解く)
・ユニーク…何がユニークなのか?これだけで切り口はいくつも(商品、仕組み、技術、自販機自体のデザイン、立地、オーナー…)
・第3弾…前回、前々回との比較(コロナの中での進化とか)

CH4では、ある物事(ネタ)を番組で取り上げようとする場合、特集にせよストレートニュースにせよ、まずこの物事を取り上げて”何が言いたい”かを整理します。そして、その”言いたいこと”が”視聴者に伝える価値あり”と判断した物事を取材することになります。その際、”言いたいこと”を最も効果的に視聴者に伝えるための切り口を考えるのです。

ユニーク自販機に関しては、ほかにも切り口はいっぱいです。上記したものと多少重なるかもしれませんが、思いつくままに切り口(着眼点)を列挙します。

・味への執念
・商品のバラエティ
・自販機に入れるための商品の工夫
・自販機の最新技術
・自販機の歴史
・デザイン
・客の利便性
・地域性
・背景にあるコロナ苦境
・人の逞しさ
・価格設定
・賞味期限
・食品表示
・安全衛生面
・パッケージの工夫
・立地の妙
・コロナの根深さ
・ご当地グルメ
・全国のおもしろ自販機
・世界の自販機事情
・店と自販機売り上げ比較
・電気代
・定点観測

昨日は2022年2月22日、鎌倉時代の1222年2月22日以来800年ぶりの2が6つ並ぶスペシャルな日でした。「スーパー猫の日」とも言われました。そこで…記念のスクリーンショット。西暦が表示されていないのが残念ですが、2枚目の写真は秒針も…

記者プロフィール
この記事を書いた人
宇都宮宏明

西予市宇和町出身、1996年 南海放送入社後、主にテレビ番組制作部門。
「もぎたてテレビ」のディレクター・プロデューサーなど担当。
2018年~「ニュースCH4」デスク(自称”世界で一番優しいニュースデスク”)。

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