先週土曜日、初めてファンに公開された
愛媛FC新体制でのトレーニング。
練習場の梅津寺は久しぶりに明るいムードが戻ってました。
ビッグマウスではなく
J3で優勝できるメンバーが揃ったと私は思っています。
「う~ん、あとはディフェンス面やね~」
攻撃陣には高評価のチーム創設者・石橋智之氏。
先週木曜日に開催された愛媛FCの新体制発表会(zoom会見)。
最後の最後に追加発表されたのが
元愛媛FCで元日本代表の森脇良太選手のサプライズ加入。
その演出は見事で
メディアやファンに大きなインパクトを残しました。
それまで2時間、50ルクスくらいしかなかった暗めの新体制会見が
Jリーグ随一の“陽キャ”である森脇選手の登場で
一気に5万ルクスの明るさになりました。
「15年ぶりに帰ってきました森脇です!
昨年までの愛媛FCを僕は気にしてません。
ウザがられても嫌がられても元気よく!が僕らしさだと思ってます!!」
たった一人の選手加入をきっかけに
ここまで変わるのかと思うくらい
サポーターも含めた関係者全員の精神状態が明転しています。
スタートから飛ばしまくってる森脇選手に
石丸新監督は「森脇がうるさくてw」と苦笑いしてますが
それこそが今の愛媛FCに一番必要だったこと。
去年最後の会見から引き摺っていた
負のオーラはもうどこにもありません。
事実、発表会直後から各メディアで
“森脇選手、愛媛FCへ!”のニュースが飛び交ってます。
話題性でも一歩リード。
今季16人の新メンバーに
スーパーな選手はいないかもしれませんが
ポジション別にバランスよく補強されています。
また個人的にチョー嬉しいのは
森脇選手と同じく15年ぶりに地元に戻ってきた
“ダイナマイト・一本松”こと羽田敬介GKコーチの復帰です。
南宇和高校出身で現役時代は清水エスパルスやセレッソ大阪に所属。
2005年、バリバリのJ1チームだったセレッソから
当時JFLに所属していた愛媛FCに電撃移籍。
プロリーグからアマチュアリーグへの交流が今ほど盛んではなかった時代。
生まれ育った地元チームからのオファーに
カテゴリーを大きく下げてまでプレーする事を決意するなど
男気が服を着てるような選手でした。
その時、チームメイトの三都主アレサンドロ選手に
「えー!愛媛FCってどこだよ?オマエ正気か?」と
言われちゃいましたと自嘲気味に笑ってたのを思い出します。
(【オレンジ色の夜明け】P16 より)
ゴールキーパーとコーチを兼務しながらJFL30試合に出場。
守護神としてきっちり愛媛FCのJ昇格に貢献しました。
「あの時は自分でもよく(愛媛FC)に行ったな~と思います。
無謀でした。普通はありえないですよねw」
「でも今回は“自然”、“必然”です。
僕もあれから指導者として厳しい事もたくさん経験してきました。
今回はプレーヤーではありませんが
今の愛媛FCに力になれる、役に立てる!と思って決断しました」
愛媛の大きな課題である守備面での重責も自覚しています。
「攻守の切り替え、球際、シュートに向かう姿勢。
基本的なことですが徹底させなければいけません」
この日も最後までピッチにいて
愛媛FCユースからトップチームに昇格したルーキーGK黒川雷平選手と
コミュニケーションをとってました。
「僕もそうだったのですが
地元選手としての役割は大事で、大きなプレッシャーがあるけど
それだけじゃなくて選手には世界を目指してほしい!」
この男の熱さは1ミリも変わっていないようです。
「あと、あの時と変わってないのは“愛媛が大好きだ!”っていうことですw」
また“あの頃は良かった~”っていう昔話ですか?
とウザがられてもいいので言わせてください。
2005年のJFL最終年、
羽田コーチと一緒に京都パープルサンガから
助っ人選手として移籍してきたのが
現在の石丸清隆・新監督でした。
同じく今季からトップチームスタッフとなった赤井秀一コーチも
あの時の“J昇格戦士”。
彼らがベンチにいて、
2006年、Jリーグ昇格初年度で躍動した森脇&髙萩&菅沼ら
“愛媛ヤング・ガンズ”のお祭り隊長・森脇選手が
ベテランとなって再び愛媛を引っ張っていく。
これだけで
もう、ワクワクが止まらないのです。