えさシネマ倶楽部
「クライ・マッチョ」「ドライブ・マイ・カー」
クリント・イーストウッドは間違いなくハリウッドの伝説です。
私も大好きです。
91歳でやり続けることも崇高なことですが
流石に寄る年波には「ダーティー・ハリー」のキャラハン刑事も勝てません。
ポスターとか静止画のイーストウッドは十分に見られる。カッコいいです。
ですが、動くとやはり91歳。
内容がお馴染みのタフガイな役どころで
喧嘩シーンもあったり、未亡人と恋に落ちるラブシーンもあるのですが
どうしても痛々しさが勝ってしまう。
好きなので倒れるまでやり続けてほしいのですが
そんなイーストウッドの姿を見るのはツライ・マッチョです。
やるならタフガイとか恋愛シーンなどのない
リアルな頑固ジジイの切なさや渋さを見せてほしい。
まだ若者には負けてないぜ、若いんだぜ感が強すぎて逆効果になっている( ノД`)シクシク…
大御所過ぎて誰も言えないのでしょうね…
失礼ですが
理想は「よーいッ」って言った後
なかなかカットかからないなあ、監督?ってみんなが近づいたら亡くなっていた。
みたいな最期であってほしいです。
本人もそれが本望なのでしょうね。
「ドライブマイカー」は・・・
私が芸術への理解力がないのでしょう。
まったくわかりませんでした。
身近な春樹ストに
ここが面白いんだ!ってところを
一つ一つ丁寧にお伺いしたいと思います。
共に3シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「どうしても生きてる」朝井リョウ著
「桐島、部活やめるってよ」など
映画は観てましたが
初めてだったんですよ朝井作品をチャンと読んだの
予想通り・・・ハマりました
6つの短篇集全部面白かったです!
オードリーの若様が推す理由がよくわかりました
ラジオ好きな人
Creepy Nutsが好きな人
絶対、ハマります
キラキラしてる1軍達を斜め下から睨みつけて
ルサンチマンの塊を誰にも聞こえないように大声叫んでいる
ヒリヒリとした人間の本性を曝け出してくれるのが
逆に安心できる朝井作品の世界観
上手くいくことなんてほとんどないけれど
それでもいいんだと思わせてくれる強烈な包容力に泣きそうになります
表現が好きすぎて文章に線を引いたのは久しぶりです
“いつもは横に並んで歩くのに
あの日は照れくささが邪魔をして
お互いの表情を見ることが出来ずに縦に並んで歩いた”
“性経験がないお前はリアルな人間関係なんて築けないと指摘されたのち、
生涯のパートナーになるつもりもない相手と安易に体の関係を結ぶなんて
それこそリアルでは無くフェイクだ”
“私が考えなければならないのは半径5m以内に山ほどあるのだ”
全ての文章が高レベルな
ラップバトルを聞いているように
グイグイ読み進む事が出来ます
直ちに、ほかの朝井作品を読もうと思っとります!
4ブック
ロッベンのイッペン読んでみ!
「ミチクサ先生 上・下巻」(伊集院静著)
文豪界の巨人が文豪界の巨人を書くとこうなります
夏目漱石の生涯を描いています
漱石さんを今まである程度知ってたつもりでしたが
ここまで巨人だったとは存じ上げませんでした
当然、盟友の正岡子規さんもがっつり出てきます
子規さんについては2つ前?の長編小説「ノボさん」でもガッツリ描いています
そこでも漱石さんがガッツリ出てきます
でも
漱石さん目線でじっくり書きたかったんでしょうね
違う目線で同じ状況を描いているので
両方読むと
小説版「羅生門」みたいな楽しみ方もできます
著者については
今更、私が説明するまでもありませんが
“子規” “漱石” “忠臣蔵”
どデカい題材にど正面からぶつかって
しっかり伊集院カラーに咀嚼されて
しかもわかりやすく書いてる(←これ大事!)のが凄い
以前、松山に講演に来られた時
単独インタビューを受けていただき楽屋にお邪魔したら
ラジオで競輪中継聞きながら
「ちょっと待ってね、今大きなレースがあるから」
と言った時の横顔がメチャクチャ渋くてカッコよかった~
ANA機内誌「翼の王国」のコラムも大好きです💛
4ブック
えさシネマアワード2021の発表です!
恒例になりました
ベスト&金返せの発表です
まずはベストから・・・
第3位「空白」
県人の片岡礼子出演ってことだけでなくキャスティングは完璧でした。
吉田恵輔監督は来年も注目です。
衣装が綺麗過ぎたことだけが減点
第2位「燃えよ剣」
何といっても山田涼介君(沖田総司役)です。
まあ一度ご覧下さい。男もシビれます。
第1位「少年の君」
今年はハリウッド作品入らず。
こちらも香港制作です。
中国のリアルを映し出してるし
女子高生を守る不良男子の儚さと切なさが溢れています。
ラストのどんでん返しも秀逸。
さて・・・金返せは
第3位「キャラクター」
第2位「レミニセンス」
第1位「アンチライフ」
理由は明日の朝ワイドでいいます
ついでに「イッペン読んでみ!大賞2021」です
第3位「雪ぐ人 “冤罪弁護士”今村核の挑戦」(佐々木健一著)
ドラマ「99.9」のホントの世界です
第2位「いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯」(伊集院静著)
巨匠初の時代小説はやっぱり天才でした
第1位「全裸監督 村西とおる伝」(本橋信宏著)
ネトフリより面白い・・・たぶん
以上!
*全て個人の感想です
えさシネマ倶楽部
「マトリックス レザレクションズ」
レザ…レクション?
意味わからんくても大丈夫
(気になる方はググってください
なるほど~です)
観る前に気を付けてほしいことが一つだけあります
過去3作品を見直してから劇場へ行ってください
絶対、そうしてください❕
当時、あの弾丸を避ける“ネオ・バウアー”を
真似したキアヌ・リーブス信者の皆さん
マトリックスは聖域を守りました
「ランボー」や「ターミネーター」「ダイハード」のように
晩節を汚すことはありませんでした
*以降ネタバレ注意
パート3でネオもトリニティも死んでしまいましたが
二人とも復活(レザレクションズ)します
えー、そんなんアリやったら
何でも出来るやんってなりがちですが
不思議と違和感なく没入できます
そこがウォシャウスキー監督の凄さです
前3作で映画界に革命を起こしたウォシャウスキー兄弟監督(当時)
(ラリー&アンディは性別適合手術を受け
今はラナ&リリーのウォシャウスキー姉妹になってます)
今回、妹・リリーは続投せず、姉のラナ・のみ残留
…ややこしや
お姉さん、ラナのほうが
母や身近な人が亡くなったことをきっかけに
この4作目の構想を思いついたのですが
妹・リリーのほうは反対して袂を分かれたそうです
兄弟、いや姉妹喧嘩ですね
ここで凡作にしないのが天才たるゆえん
ネオもトリニティも良い感じに年を重ねていて
実年齢の渋さと老いの美しさが二人から出ていて愛おしかったです
間違いなく天才なのですが
「マトリックス」以外で大ヒットはない
「バウンド」とか良い作品あるんですけどね~
また二人で作ってほしい
となると・・・
パート5で姉妹レザレクションズがあるのかも?と思うのがファン心理
その時は
キアヌもキャリー=アン・モスも
70歳くらいでやってほしい
で、余生を楽しみながらってことで
タイトルは…recreation!
「マトリックス レクレーション」でいかがでしょう
ウォシャウスキー姉さん?
「ダメ~!」←トム・ブラウン風に
4シネマ
えさシネマ倶楽部
「皮膚を売った男」
シリア難民の背中にタトゥーを入れて
生身の人間が美術館に展示されるという話です
シリアの話なので内戦とかも絡んできます
これが芸術なのかという論争も入ってきます
脚本・監督は、チュニジア出身のカウテール・ベン・ハニアという
気鋭の女性監督で攻めまった内容です
凄くリアルに描かれてるので実話かと思ったくらい
ではなく
人間に本当にタトゥーを入れた作品を作った芸術家がいて
その作品を見た監督が衝撃を受けてわずか5日間で脚本を書き上げたそうです
あと出てくる美術館の凄腕女エージェント
どっかで見たことあるな~と思ったら
「マトリックス」とかに出てたイタリアの宝石、モニカ・ベルッチでした!
調べると57歳…まだいけますw
これで終わらなかったのがオスカーノミネートの理由でしょう
オチが良かった!
この手の作品だとドロドロと暗い感じで絶望的に終わってしまいがちですが
全然違います。スカッとする終わり方です
まるでポール・ニューマンとロバート・レッドフォード出演の名作「スティング」
を観た時のような爽快感を胸に劇場を後にすることが出来ます
4シネマ
えさシネマ倶楽部
「恋する寄生虫」「ディア・エヴァン・ハンセン」
年末ラッシュをかけています
今日も2本行きます
今回も邦画の完敗でした
期待していったのに・・・
タイトルと小松奈菜に騙されました
一方、「ディア・エヴァン・ハンセン」は良かった~
ほぼノー事前情報で
ミュージカルというのも始まってからわかりました
SNS大好きなオタクな3軍の男子が主人公で
軽い気持ちでついた嘘から
逃れなくなるっていう
よくあるパターンではありますが
ブロードウェイで初めてSNSを題材にしたヒット作だそうで
歌う時も急に皆が歌いだすのではなく
ほぼ一人パターンが多いと言うのも
斬新で良かったです
当然ですが歌がメチャクチャ上手い
4シネマ
えさシネマ倶楽部
「エターナルズ」「ファイター、北からの挑戦者」
やっぱりスーパーヒーロー全部載せシリーズはダメだ・・・
アベンジャーズも最後は白けてしまった
サノス!とっとと指パッチンして半分殺さんかいっ
と思ってしまったもの
で、なんで半分って設定なん?やるなら全部やってまえよ
もう一回やったら生き返るってw
そもそもなんで指パッチンなん?
ポール牧か!とかなんとか心の中でツッコんでると
もう内容が入ってこない
今回もツッコミどころが満載でした
映画には自分の人生でも生かせる教訓を教えてほしい
スーパーヒーローものは嫌いじゃないけど
1作品1ヒーローで充分です
その点、「ファイター~」は真逆で超現実的な作品です
タイトル通り主人公は韓国へ脱北してきた女ボクサー
北朝鮮問題がまたも出てきますが
そこまでむつこくない
一番素敵なのは
主人公が韓流映画の主役とは思えないくらい
良い意味でフォトジェニックじゃないところです
キャスティングも秀逸でした
ジムの会長が渋くていい味出してるんです
余計な口出しをしなくて不愛想に見えるんですが
ホントはメチャ強くて優しい
主人公は美人ではありませんが
甘酸っぱい恋をするんです
その仕方が一軍ではなく三軍同士の恋って感じで
キュンキュンします
美男美女の韓流スターが見詰め合って
綺麗な音楽がジャーン♪ってなるシーンは一切ありません
無理やり遊園地に行くけど
照れながら誘う男子も
ホントは嬉しいのに嫌々付いていく誘われた女子も
メチャクチャ可愛い
映画史に残る甘酸っぱいデートシーンですね
あと私が格闘技ファンなので
その辺がいい加減だと腹が立つのですが
ボクシングシーンも本物感が強かった
全体的には上手く行かない事が多くて暗いんですけど
教わることがたくさんあります
女ボクサーが主人公の映画としては「ミリオンダラー・ベイビー」に匹敵するくらいの名作です
いや今年のトップ3に入るくらいの秀作です!
4.5シネマ
えさシネマ倶楽部
「燃えよ剣」
T上司から「原作も読みなおしてから観たけど面白かったよ!」
としばらく前に薦められ
私も本を読んでからにしようと思ってたのですが
上巻の終盤で待ちきれず観てしまいました
これまで数々の司馬作品が映像化されてますが
ストーリーの面白さには保証があるだけに
大事なのはキャスティングです
これに失敗するともう目も当てられません
“新撰組”にも“司馬遼太郎”にも
膨大なガチ勢がいるだけに
配役が評価の全てを決めると言っても過言ではありません
果たして・・・
良かったです!!
中でも完璧な配役だったのは
土方歳三の岡田准一でもなく
近藤勇の鈴木亮平でもなく
芹沢鴨の伊藤英明でもなく
原田左之助でもなく
はんにゃの金田でもなくウーマンラッシュアワーの村本でもなく・・・
一番隊組長・沖田総司の山田涼介です!!!!
メチャクチャ良かった!
主役を完全に喰ってました
歴代の新撰組キャスティングの中で断トツのハマリ役ではないでしょうか!!
涼しげな身のこなしと病弱だけど圧倒的な剣捌きの美男子
女性はもちろん男たちまで好きにさせる性格の可愛らしさが
土方をツンツンするシーンで溢れ出てました
山田さんは総司の生き写しです
結核でゲッソリ痩せていくのもかなりのダイエットをしたそうで
またその死に方までが美しい!
沖田総司はもともと西麻布生まれのセレブ育ちだそうで
その品の良さも山田君はしっかり醸し出していました
山田君の沖田総司でスピンオフをもう一作品作ってほしい
グループはHey! Say! JUMPですね
ウィキペディアを隅々まで見ました
彼は今年の映画賞を総ナメにするでしょう
司馬好きなオジサンの胸にしっかり胸に刻まれました
5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「どうやら僕の日常はまちがっている」岩井勇気著
第1弾エッセイ「僕の人生には事件が起きない」が大ヒット
あれ以来、ラジオ「ハライチのターン」も欠かさず聞くようにしています
オードリーの若林さんを筆頭に山里亮太さん、髭男爵さん、ナイツ塙さん
もっと振り返れば又吉さん、ダウンタウン松本さんにビートたけしさん
ネタを書いている方の芸人さんが書く文章で
面白くない本を読んだことがありません
芸人さんは面白いことを思いつく天才なので
それを文章にしているのですから
面白いはずですよね
アナウンサーが出す
こうすればコミュニケーション上手になります!
とか
君は何でやらないの?
俺はやってるぜ!
みたいな自己啓発本を読むより
よっぽど為になります
「日本人のプチョヘンザについて考えてみたら」
の章は激しく同意
3.5ブック