Archive for the '中学サッカー' Category
ロッベンのサッカー県総体観戦記 セミファイナル
【今治東3-0済美】
【新田0-0 PK4-2松山北】
両者の勝ち上がりかたは対照的だ
今治東は第1シードらしい貫録の3連勝
(2回戦2-0南宇和、準々決勝3-0八幡浜工業)
「まるで大学生チームとやってるようでした」
完敗を認めた南宇和・玉井監督のコメントが
今大会の強さを如実に表している
「去年ほど攻撃力は無いのですが
今までは1点取った後逃げてしまう所があった。
今年はそこからさらに行くのがテーマなんです」
〝しまなみのファン・ダイク〟主将・大谷は大会屈指のCB
次は愛媛、そして四国から飛び出せるのか
彼自身の真価も問われる一戦だ
ここ数年優勝候補に挙げられながら夏も冬も苦杯をなめてきた今東
全国は必達という大きなプレッシャーとも戦ってきた
「失うことを恐れるな!」
試合前選手を送りだす谷監督にこれまでにない自信とプライドを見た
一方
新田は〝失うものは何もない〟ことが最大の強みだ
(2回戦3-2松商、準々決勝1-0今西*延長)
逆転勝ち、延長勝ち、PK勝ち
ボロボロになりながらやっとたどり着いた決勝の舞台
逆に言えばどのチームより窮地での戦い方は知り尽くしている
クリーンシートの今東を慌てさせるには先制点が必須だ
注目は母親(*元五輪バレー選手佐伯美香さん)譲りの跳躍力を持つ9番福井
CBとFWの二刀流でチームを引っ張ってきた
試合終盤、彼が最前線へ上がる時
フルスロットルの攻撃スイッチが入る
ただ決してワンマンチームではない
闘将・三好を中心にした〝最後までやめない〟サッカーが今年の武器だ
今東と同じくいつタイトルを獲ってもおかしくないと
言われてきた近年の新田
ミラクル新田の新章は第1シードを倒してこそ始まるのだろう
沖縄行きを賭けたFINALは6月9日(日)午前11時
愛媛FCホームゲーム前、ニンスタでKOされる
PS:南海放送HP生配信&愛媛CATV生放送決定!
ロッベン的県総体観戦記 準々決勝
【松山北1-0松山工業*延長】
ライバルらしいヒリヒリしたダービーでした
ハーフタイムの大応援団エール対決も笑えましたしw
勝負の決め手は〝制空権〟でした
松北は
歴代でもNo.1くらいの長身チームじゃないでしょうか
立ち上がりからセットプレーやゴールキックのこぼれなどを
ことごとく拾い優位に試合を進めました
松工はボランチが受け身になりすぎて
最前線との距離感が悪かったのですが
ハーフタイムで大西コーチがきっちりと修正
後半は互角に持ち込みましたが
最後の最後
やはり松北のハイタワー14番村上にヘディングを叩きこまれ万事休す
トーナメントに強い松北の真骨頂ですね
さてはやくも明日は準決勝
今東ー済美
松北ー新田
いずれも楽しみな好カード
なお6月9日のFINALは今年も愛媛CATVと南海放送HPで
実況生中継です
ロッベンの県総体サッカー観戦記 2回戦
【新居浜工業1-0宇和島東】
決勝点はアディショナルタイム
宙を舞い続けたパスの中で試合を決めたのは1本のグラウンダーでした
敵の心臓をズブリと突き刺すような11番髙橋からの縦パス
これを10番近藤がしなやかな反転で仕留めて見せました
選手権チャンピオンは惜しくも初戦で姿を消しました
【今治東2-0南宇和】
こちらは見事な崩しからの先制点
9番高瀬⇒5番川口⇒7番岡本
今東らしいショートパスの結実は
直前の大きなサイドチェンジがあったからこそでした
タッチラインからタッチラインまで約40メートルのロングパスを完璧に繋ぎ
相手を揺さぶって中央を無力化
細かくつなぐ技術や堅守も流石ですが
この大技を1試合で何度も決めることが出来るのが今治東の本当の強さ
真っ向勝負に行った南宇和も好印象
第1シードが好発進です
【準々決勝カード】*明日
・今治東ー八幡浜工業
・新居浜工業ー済美
・松山工業ー松山北
・今治西ー新田
ロッベン的、高校サッカー新人戦FINAL観戦記!
【決勝:今治東2-1新田(*延長)】
長年高校サッカーを担当しながら
新人戦初観戦だったことを恥じるばかり
名勝負ここにもあり!でした
新田の先制シーンは見事でした
⑫玉井君~⑧福井君~⑪中田君のショートパスで
今治ディフェンスのど真ん中を完全に崩し切ってのファインゴール
「前から奪ってショートカウンターがウチのパターンですから」
新田・小野監督も会心の出だしでしたが
戦況はここから俄かに動き始めます
失点直後、4-1-4-1から4-4-2へシムテムを変えたのは今東⑦岡本君
「相手の状況を見て⑭馬場と話して変えました」
これが新田の守備陣を混乱させます
驚くのは既にこの時期で選手自らジャッジ出来る能力の高さです
ベンチワークも流石でした
慌てて中盤を飛ばし放り込む選手を見て
「外から外から!」「繋いでサイドから!」
ぶれることなく自分たちのスタイルを再度徹底させた今東・谷監督
後半そのサイド攻撃から同点に追いつくと
終盤はほぼハーフコートゲームに
「2試合分のスタミナがないとダメですね…」
足がつり次々にピッチに倒れ交代選手を使わざるを得なかった自チームと
戦術的交代で選手を入れ替えた相手の差を見せられた小野監督
「ただただ守るしかなかったです…」
延長までもつれ込んだが
今治東が追加点を入れるのは時間の問題でした
ただ
中盤までは“ついに来たか新田!36年振りの新人戦タイトルか!?”と期待させてくれました
⑧福井君の〝3人引き連れ超人ドリブル〟を生で見た甲斐もありましたし
新田にはやり返す時間が充分にあります
さらにこのカードは4月から始まる四国プリンスリーグでも見ることが出来ます
新生・新田を完成させるには絶好のシーズンです
一方
新人戦連覇で好発進となった今治東
試合後「やらせることはまだまだあるけんな~」と褌を締めなおした谷監督
悪夢の昨シーズン
選手権切符は四冠達成(プリンス含め)の向こうにこそあるのかもしれません
さあ本格的に開幕した愛媛の高校サッカーシーズン!
ストップ今東は新興の新田か、タレントの済美か、盤石の松山工業か、それとも…
遅ればせながら今頃気づきました
選手権をホントに楽しむには新人戦からなのだと
まだまだ勉強不足でした泣
(準決勝今東1-0済美、新田2-0松工、3位決定戦 松工3-0済美)
FC今治最終戦
悔しい
それはもう強烈に悔しい
帰りの317号をこれほど悔しい思いで帰松した記憶がない
ひとしきりスタッフに悪態をついた後
玉川あたりでフト思ったことがある
あのおばあ様は今どんな思いなのだろうと
キックオフ3時間前
ゴール真裏に陣取っていた地元今治から来たという品のあるおばあ様
娘さんと一緒の所、声を掛けさせていただいた
「お母さんがサッカー見るの大好きでいつも来てるんです笑」
てっきり娘さんに連れられて
たまたまいらっしゃったのかと思ったら大間違い
「(試合のある)日曜日が近づくとワクワクするんです!」
4年前には無かった風景がここにあった
“小さい子からおじいさんおばあさんまで外国人もいて
人口17万人の今治が妙にコスモポリタンな町になってるような”
4年前、岡田さんが描いた未来予想図だ
昇格は出来なかったけれど未来には近づいている
あのおばあ様は帰り道に娘さんにこう言ったはずだ
「来年も必ず見に来ましょうね」と
今はそれでいいじゃないか
私たちは未来に近づいている
ゴール裏のおばあ様
また夢スタでお会いしましょう
そして今度こそ…
やっぱいいな・・・高校サッカー
【決勝:宇和島東2-0八幡浜工業】
今、手元に今日の公式記録があります
“シュート数 宇和島東22本 八幡浜工業4本”
数字の通り
宇東はよく攻めたし
八工はよく守りました
確かに勝者は宇東ですが
八工のディフェンスはがんばりました
殴られても殴られても立ち上がる
最後は立ったままのノックアウト負け
皆が愚直にボールに食らいつく
“泣ける守備”を久しぶりに見させてもらいました
1点差を追いつこうと交代のカードを切り続けた八工ベンチ
最後の最後までファイティングポーズを取り続けた兵頭監督
新しい歴史を作りました
まだ敗戦のショックが癒えないでしょうが
これからどんなチームを作ってくれるのか楽しみで仕方がありません
一方、勝者の宇和島東
南予の想いを背負って
第1シードのプレッシャーを背負っての二冠達成
豊田―立木のホットラインだけでなく
追加点を決めて勝ちきったことが素晴らしい
赤松監督が作り上げたメイドイン地元のさわやかイレブン
まだ君たちの高校サッカーは続きます
お互い1秒も手を抜かず
お互い最後の1秒まで選手権切符を掴もうとしていました
君たちが走りまくった今日の80分は
オジサンの凄く深いところにグサグサに突き刺さりました
凡庸すぎて情けないのだけど
良い試合を見せてくれてありがとう
こんな陳腐な言葉しか出てきません
でも今ならテレ無しで言えます
ホント、ありがとうね
ロッベン的準決勝 ~名勝負、宇和島東VS済美~
まさに愛媛高校サッカー史に残る激闘でした。
特に前半は済美の守備が光りました。
センターバックの7番中矢、4番主将古川
この鉄壁のオレンジコンビで相手2トップに何もさせず。
攻撃ではエース番号14を背負う浦がクリ・ロナばりの
縦落ちのブレ球フリーキックをぶち込むなど
完全に済美ペースでした。
潮目が変わったのは後半
動きが落ち始めた済美の守備が緩くなるのを見逃さなかった宇東ベンチ赤松監督は
攻撃的な選手11番清家と18番増田を同時投入すると
相手のオウンゴールを誘い1点差に。
最後はやはり3年生のホットラインでした。
残りワンプレーのアディショナルタイム。
7番立木から最後は10番ストライカー豊田がフィニッシュ。
こうなると流れが決まります。
追いついた宇和島東も見事だったが
今までチームカラーになかった〝ハイプレス守備〟で
第1シードを土俵際に追い詰めた済美。
負けても記憶に残るグッドルーザーでした。
いろいろ言いたいことはたくさんありますが…ここまでにして。
さて。
聖地ニンスタチケットを手にしたのは
有間(現Fc今治)世代以来の8年振りの宇和島東と
なんと森岡茂(元G大阪)以来の27年振りとなる八幡浜工業となった。
どうやら今年は高校サッカーも南予から元気を届ける年らしい。
夏の王者か?旋風の古豪か?
FINALのキックオフは2週間後です!
申しわけございませんでした
回線トラブル?で今治からの中継(宇和島東VS済美)が出来ませんでした
あれほど劇的な試合だったのに・・・
現場ではPKまでフルで実況しましたが
結局1秒も生配信できず泣
早急に原因を突き止めます
ここで私が謝罪してもしょうがないのですが
ニュースなどではお伝えできると思います
楽しみにされていた方
本当に申しわけございませんでした
高校サッカー選手権準決勝、今日12時~WEB生配信!
12:00~
今治スポーツパークでは
宇和島東VS済美の〝矛盾(ほこたて)対決〟
新居浜グリーンフィールドでは
八幡浜工業VS松山北の〝旋風(せんぷう)対決〟
です
南海放送HPで同時配信
一番面白いのはセミファイナルだ
今から今治行ってきます!
ロッベン的雑感・準々決勝 ~試合を決めた松北のシューレス・ジョー~
【松山北3-1帝京第五】@新居浜GF
試合前「最初の10分をしのげれば」と言っていた帝京第五・植田監督のプランが
開始4分に変わってしまった。
松山北・5番吉田の柔らかいクロスが風に乗ってそのままゴールに吸い込まれ先制。
シンプルに相手最終ライン裏を狙った松山北・渡部監督の作戦が功を奏したとも言える。
その後は一進一退だったが
帝京第五がやり返す。
10番片倉(2年)を中心にボールが回り始めたころ
右サイドで15番古都(3年)がドリブルを開始。
そのままボックス内まで持ち込んで右足を一閃。
前半で同点に追いついた帝京第五。
2年生主体の両チームでゲームを決めたのはやはり3年生だった。
再三のコーナーキックやフリーキックでリズムを作っていた松北・10番三宅(3年)。
後半26分、その三宅からのコーナーキックを3番柏原(2年)がヘッドで決めて
2対1と突き放しに成功。
とどめも三宅だった。
ゴール左でパスを貰うとドリブルで相手を抜き去り
キーパーとの1対1を見き分めてのゴールだった。
実はこの時、相手のチャージで三宅は右足シューズが脱げかけていた。
それでもドリブルしながらキーパーと1対1になると
〝ポンッ〟と右足のシューズを後ろに放り脱いで冷静にコントロールショットを沈めた。
だから得点時はスパイクを履いていない。
「(接触で)足を踏まれて(スパイクが)脱げかけてて
このまま蹴ったら失敗すると思ったんで裸足(ソックス)でゴールしました笑」
どうやらこの男にはシューズは二足もいらないらしい。
三宅には今年に賭ける強い想いがある。
1年時に全国選手権に出場したが初戦で敗れている(95回大会松山北0-2岩手・遠野)。
「2年前に出たんですけど何もできなくて…それで3年になっても残りました」
ゴッソリ3年生が抜けても選手権を勝ち上がる集中力はもはや松北の伝統芸。
「三宅だけじゃなく中村もそうです。残った3年の二人は相当貴重です」
能力の高い2年生との融合を大会を通して高める渡部監督の手腕も見事だ。
優勝候補の今治東を破った勢いはブラフではなかった。
トーナメントの実績だけで言うと勝ち残った4チームではNO.1だろう。
波乱で始まった今大会、波乱で終わるのも悪くはない。
「今日勝てたらそれが言えるかなと思ってまして…〝欲〟出して行きます!」
試合後、日に焼けた指揮官の顔には2年前のギラギラが戻っていた。
*準決勝(10/27)はHPでWEB実況中継有り