えさシネマ倶楽部
「シン・ウルトラマン」
実はあまりシン・ゴジラほど期待はしていなかったのですが・・・
メチャクチャ面白かったです!
流石、庵野!それとも樋口!どっち?どっちも??
ウルトラマンは企画・脚本が庵野秀明で監督が樋口真嗣。
ゴジラは脚本と総監督が庵野さんで監督と特技監督が樋口さん。
噂通りオリジナルをオマージュしてるシーンが一杯。
今の技術ならCGでもっと鮮明にできるんでしょうけどわざとしていない。
飛んでいくシーンとか。
怪獣とウルトラマンが出てくる最初のころはこれまでのまんまで
そこから現代の要素、地球温暖化とか入ってくる
最後は怪獣をボコボコにやっつけて終わるっていう単純なフィナーレではない
これもコンプラ対策なんですかね(-_-;)
(*ここからネタバレ!!)
長澤まさみが巨大化したときは大笑いしました
膝上スカートのまま巨大がするので
誰もが(私だけ?)気になるスカートの中、覗けるやんっていう
欲望をさっさと終わらせるのも上手い。
ネットのデジタルタトゥー問題や
大きな組織の小回りの利かない融通の利かないところとか予算問題とか
どっかで経験したことがある企業あるあるとか出てきて笑える
40歳以上は絶対感動します
逆に若い子はどうなんだろう?
シン・仮面ライダーも絶対見ます!
天才・池松壮亮なんですよね
こちらは脚本・監督が庵野さん。樋口さんは絡んでいない・・・
あ、3分を超えてしまったようです。
お時間となりましたので終わりにします。
シュワッチ!
4シネマ
えさシネマ倶楽部
「TITAN チタン」
なんじゃこりゃ!
気持ち悪い オエー!
観終わった後、マジゲ〇吐きそうでした
フランス人は何考えてるの?
コマンタレブー?
幼いころの交通事故で
頭にチタンを埋めた少女が車とセックスして
車の子を身ごもる
というぶっ飛んだ設定
そこまでは
おう、オモシロやないかいッ
観させてもらおうやないかいッ
と思っていたのですがフランス人は細かいつじつまとかどうでもええの?
妊娠している女の子を
失踪した自分の息子として育てるわけないやん!
ジュテーム?
パンク過ぎる
アナーキーが渋滞している
どんどん大きくなるお腹と
オッパイからは黒い(オイル?)お乳が垂れてくるっていう
ただただ気持ち悪くて
1ミリも人生が豊かにならんかった
と思ってさっきググったら
パルムドール受賞してました・・・
しかも女性監督・・・
膝から崩れそうになりました
「ドライブマイカー」あたりから
映画がわからなくなってしまった
まあでも今年の最低映画を見つけただけでも良しとしよう
あ、でも
そのあと家で観た「君は永遠にそいつらより若い」はサイコーでした
まだまだ映画見続けるぞッ
1シネマ
えさシネマ倶楽部
「コーダ あいのうた」
作品賞受賞作は観ておかなければダメでしょう
助演男優と脚色賞もゲットしましたね
コンパクトに無駄がない約2時間弱
まさに“フィールグッドムービー”でした
家族で自分だけが健聴者の長女が「歌う」という夢を追いかける
ストーリー展開は王道ですが
家族が変人で下ネタが多いので
説教臭くなくお涙頂戴でもないから
しっかり泣ける
丁度いいサイズの品の良い和食弁当を頂いたような観後感
これ以上だとむつこいけどピッタリのお花見弁当
大き過ぎない松花堂弁当のような映画でした
映画ってこれでいいんだよなって思わせてくれる
元は「エール!」っていうフランス映画のリメイクなんですが
こっちはタイトルがいかにもって感じだったので
観てなかったのですが
今度観てみようと思います
タイトルって大事ですね
ちなみに「CODA」っていうのは
耳の不自由な両親の子供って意味と
楽曲の始まりを示す意味もあるのだとか
“あいのうた”はいらんなあ
4シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「楽園のカンヴァス」原田マハ著
美術館勤務をしていたのでアート小説の多い著者
今回はルソーとピカソです
「たゆたえども沈まず」はゴッホでした
私はそっちの方が好きですね
もちろん創作部分はありますが
ゴッホの生涯を描いてました
こちらはダン・ブラウン風ミステリー
私は絵画にまったく造詣がないので
本文にルソー作品が出てくるたびに
スマホで調べて「ホ~これか~見たことある~」
と言いながら読み進めるのは楽しかったです
そういえば
「ミッドナイト・イン・パリ」「鑑定士 顔のない依頼人」
「黄金のアデーレ 名画の帰還」「バスキア」「HOKUSAI」・・・
画家はよく映画にもなってます
狂人ばかりで魅力があるんですよね
あ、今週のディライトシネマ倶楽部は画家映画にしよう
3ブック
ロッベン江刺のイッペン読んでみ!
「This Is JAPAN 英国保育士が見た日本」ブレイディみかこ著
明屋書店本店が閉店する前に
なんとかお伺いできました
一度、拙著「オレンジ色の夜明け」を出した時
サイン会をさせていただきました
恐縮です
私が好きなのは奥の文庫コーナー
2段ほど下になってるんですよね
そこで手にしたの3冊のうちの一つです
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」以来の2冊目
そういえば先日の愛媛新聞にも生活保護基準引き下げの記事があったし
FC今治の岡田武史さんも「豊かだと思ってる今の日本で約14%の子供が
満足な食事が出来てない」と言ってたし
格差社会は目の前の現実なんですよね
ただ「ぼくイエ」の方がだいぶ読みやすくて一般受けしそうですね
3ブック
えさシネマ倶楽部
先日発表された2021年キネマ旬報ランキングで一番え?と思った作品
だってタイトルが…
どうせヒロインが不幸になって大声で恋人の名前を叫ぶ、
キラキラ系でしょと思ってたのが大間違いでした
若い男女が付き合って別れるまでの話ですが
「好きな映画はね~【ショーシャンクの空】かな~?」っていう男をバカにしたり
イヤホン片方ずつで同じ曲を聞くカップルをバカにするなど
チョー共感することばかりで鷲掴みにされます
今村夏子「ピクニック」「ゴールデンカムイ」「押井守」「サイタマノラッパー」
出てくる本や映画全部見たい!と思うくらいハマりました
学生時代に付き合って大好きだと思ってても
社会という現実が二人の間に入ってくる
絶対に嫌いにならないと思ってても
浮気したわけでもないのに心が離れていく・・・
私が書くと何とチープな内容になるのだろう(´;ω;`)ウッ…
硬派な映画ファンが誰が見るかーと思う気持ちわかります
でもチョー-ト待ったーーーー!
菅田将暉と有村架純の演技と台詞がリアルなので白けないのです
観終わった後
これ、キネ旬ランクインするやつやん!って絶対納得します
一度でも、あの時のあの人と結婚してたら今頃どうなってただろう?
と思ったことがある人はオジサンでもオバサンでも見てください
オジサンの私が保証します
にしてもなんでこんなベタベタなタイトルにしたんだろ?
あえて?
4.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「天才」石原慎太郎著
追悼記念というわけではないのですが
愛媛とのかかわりも深い著者
田中角栄が裁ちばさみでチョビ髭を切るドアップ写真の
装丁がキョーレツですよね
「今太閤」「人間ブルドーザー」「庶民宰相」
日中国交正常化、日本列島改造論、新幹線、地方空港
博労のせがれ、小学校主席卒、愛人、妾・・・
怪物エピソードは枚挙にいとまがありません
角栄が一人称で生涯を振り返る200Pほどの
ボリュームなのでさらっと読めます
世に角栄本は五万とありますが
本著が特殊なのは
著者が角栄の金権政治を批判する急先鋒であったのに
「天才」として描いていることです
大っ嫌いだったのが
大嫌い→大嫌い→大嫌い→大好き💛
となるのはモー娘。だけじゃないようです
どこかで似ていると感じていたのでしょう
ロッキード事件も
角栄自身は最後まで騙されたと言い張ってました
で、よくよく調べてみると
アメリカに頼らない資源ルートを展開したことで
アメリカが激怒し
ロッキードで嵌めた
ってのが真相だと書いてます・・・そうなんですか?
私もイメージが変わりました
テニス場で二人が出会ったときのエピソードが秀逸で
「石原君、テニスは体にいいんだよな
お互い政治家だ。気にするなっ。まあ一杯飲もう!」と
角栄が誘ったそうです
まさに今太閤
政治家とは法律をいくつ作ったかで力量が決まりますが
角栄は40以上もあったそうで
巻末に列記されてる角栄が提案者となった議員立法を見てみると
「松山国際観光温泉文化都市建設法」というのもありました
恐るべし田中角栄
4ブック
ロッベンのイッペン読んでみ!
「ノモンハンの夏」半藤一利著
司馬遼太郎が最後に取り組もうとして急逝してしまった
歴史的大事件、ノモンハン事件
事件というよりはもはや戦争です
歴史が証明しているように
日清・日露の勝利に浮足立ったまま
狂ってしまった日本は
満州国での国境紛争からロシアと泥沼の戦いに突入
筆者は
大本営(日本)と新京(満州)、そしてヒットラー(ドイツ)とスターリン(ソ連)
の心境まで描きながら
徹頭徹尾、終始一貫して日本軍を批判しています
「三宅坂上の秀才たちの無責任さにノモンハン事件の悲惨の
許すべからず最大原因がある」
「天皇は確かに叱ったのである。それも陸軍を叱りつけたのである」
その鋭い筆先は日本軍だけではなく
ヒットラーに対しても向けられます
「強力な独裁者のもとでは良識や常識は不必要であり
必要なのはいつでも保身のための判断停止という手続きだけなのである」
痛快です
しかし
450ページに渡り日本陸軍を批判をし続けた著者の
最後の最後の一文に不気味さが残ります
「そして人は何も過去から学ばないことを思い知らされる」
あの時はドイツがポーランドに侵攻しましたが
あれから83年
今、ロシアがウクライナに侵攻しようとしています
4ブック
えさシネマ倶楽部
「ハウス・オブ・グッチ」
ご存じ世界屈指のトップブランドに上り詰めたGUCCI家の光と陰
ハイブランドに興味はありませんが
その一族の黒歴史となると話は違います
しかも監督が「ブラック・レイン」のリドリー・スコット!
まずキャスティングが完璧です
創業家の御曹司に近づいて自分のものにするヤンキー上がりの悪妻
パトリツィア・レッジャーニ役にLADY GAGA
背筋を伸ばして自転車に乗るアダム・ドライバーには
御曹司ならではの品の良さが漂い
どこの親戚にも一人はいる(ここまでではないが)
声のデカい怪しげな叔父さんにアル・パチーノ
特筆すべきはその叔父さんのダメ息子役、ジャレッド・レト!
評判通り強烈なキャラクターを発揮してました
彼の役で強烈に覚えてるのは「リトル・シングス」での異常殺人者
今回はツルッパゲのおデブ愚息
特殊メイクがハマりすぎて
アル・パチーノも「危ないファンだと思った」と気づかなかったそうです
この人も“デ・ニーロ・アプローチ”タイプの拘り俳優です
監督が使いたくなるのがよくわかります
これからどんどん出てくるので注目です
ストーリーは
上流階級の一族に場違いな女が来て
最初はチヤホヤされて調子よかったが
離婚されたのを逆恨みして夫を殺してしまう
地に落ちそうになったGucciブランドを
トム・フォードが救う
と事前情報通りで意外性はないけれど
名監督が名俳優から名演技を引き出しています
なので
名作かというと・・・
一つだけどうしても気になる事があるんです
やっぱりイタリア語でやらんかいッ!と
本作に限らずハリウッド作品には余多あります
イタリア人の話なんやからイタリア語やろ
申し訳程度にイタリア訛りの英語ってなんや!
微妙にニュアンスが変わってくるはずなんです
この違和感は私だけでしょうか
忠臣蔵や戦国時代の作品を顔が似てるからって
中国語や韓国語でやられても困るでしょ
この作品を見たイタリア人はどう思ってるのでしょう
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「世にも奇妙な君物語」(朝井リョウ著)
今治市立図書館で講演会をやらせていただいて以来
著者のファンになってます
昨年10月にご本人が来館されてイベントしたんですってね
凄ーーい 行きたかった…
館長が誇らしげに教えてくれましたw
著者がタモさんの“世にも奇妙な~”シリーズが大好きだそうで
本著もテレビと同じく5篇から成り立っております
こういったバラエティ系も書かれるのですね
いろんなタイプの作品をかけるのが
天才たるゆえん
朝井リョウ作品はオジサンにとって
若い世代の情報を知り得ることもでき一石二鳥なのですが
私的には「どうしても生きてる」系のほうが好きです
それこそテレビのパターンなので
新鮮味はなく
今回はアンダーラインを引くほど印象的な文章には出会いませんでした
この後、本屋さんに行けるので
もうちょっと探してみようっと
3シネマ