Archive for the '未分類' Category
ロッベンのイッペン読んでみ!
「出禁の男 テリー伊藤伝」本橋信宏著
伝説の怪著「全裸監督」を書いた著者の最新作です
村西とおる監督の次は天才ディレクター、テリー伊藤です
これは読むでしょ
「元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」
東大生の血をたこ八郎に輸血
江頭2:50のグランブルー、お笑い北朝鮮
彼が生みだした傑作は枚挙に暇がありません
本書には書かれていませんが
私が知ってる伝説は
東京に大雨が降った翌朝
テリー伊藤が道にしゃがみこんでアスファルトを舐めていたのを
発見した水道橋博士が
「何やってんスか!?」って驚いたら
「いやあ、昨日の雨で東京が綺麗になったどうか確かめてたんだよ!」って
言い返してきて驚愕したというエピソードです
凄すぎますね
彼のような発想は出来ませんが
出禁になってもやってやる!という心意気を持つ大事さだけは勉強になりました
3.5ブック
えさシネマ倶楽部
「空白」
予告編から絶対に観たい!と思ってました
期待通り良かったです
冒頭の交通事故シーンは
日本映画史上最高クラスの衝撃ではないでしょうか
視聴者はあのショックを最後まで引きずったまま
エンディングを迎えます
あの衝撃シーンがあるかないかで
この作品の価値や伝わってくるものが全く変わってきます
モンスター漁師に古田新太
気弱なスーパー店長に松坂桃李
偽善者主婦の寺島しのぶ(←こういう人マジで身近に居ます)
キャスティングも完璧
桃李君はこういうのがピッタリです
やくざな刑事役は無理なんです
さらに我らが片岡礼子様(松前町出身、ラジオ「シトラスレター」始まったよ)
メチャイイ役です
長くはないですが重要な役で
しかも押しつけがましくないのがいい
作ったのが「新聞記者」の吉田恵輔監督なのですね
しかもオリジナル脚本!
ヒットした漫画や小説からではないところがスバラシイ
ただひとつだけ・・・
以前から邦画(ドラマも)に対して思っていたことで
とっても細かいことですが
衣装を汚してください!
みんなピカピカなんです
古田さんの漁師衣装も綺麗過ぎる
ベテラン漁師があんなピカピカの服なわけないでしょ~
洋画はそこもちゃんとこだわって
衣装も髪形もメイクも役にあわせて手を加えリアル感を出しているんです
ちゃんとしてる邦画もありますが
マイナスポイントそこだけでした
あれだけの事故シーンを描いたのだから
そこもリアルにしてほしかった
映画も同じ
神様は細部に宿るんです
4.9シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「映画にまつわるxについて2」西川美和著
大好きな監督です
作品はほとんど見ています
本作の第1弾を読んで益々好きになりました
西川監督が映画作るまでのアプローチが
赤裸々に飾り気なく書かれているのが面白い
メチャクチャ笑えます
「私は人気フィルムメイカーよ!」っていうスカした人かと思いきや
ウジウジイジイジのルサンチマン人間なので
ずっごく親近感があります
才能は桁違いですけどね
パート2のハイライトは本木雅弘さんとのやりとりです
名作「永い言い訳」での最初のオファーから
撮影終了まで
「プロフェッショナル」で見せた怪物・モックンとの
やり取りが最高です
特にモックンからのメール内容がそのまま掲載されていて
あの時の「プロフェッショナル」の怪物のまんま笑!
それを乗りこなした西川監督も凄いし
見事な演技で答えたモックンもただの怪物ではないのでした
4ブック
えさシネマ倶楽部
「レミニセンス」
やっぱラブサスペンスにヒュー・ジャックマンはいかん!
似合わんし下手!
どうしてもウルヴァリンにしか見えん泣
出演中はほぼ半裸状態なので
肉体美を重視したのか
ジャン・バルジャンみたいな囚人の時(「レ・ミゼラブル」)は
まさにガテン系なのでハマるんです
でも今回は顧客を過去の記憶に連れ戻す
博士?町医者?みたいな役で
ヒロインとロマンスが絡むので
その盛り上がりすぎた大胸筋が邪魔なのです
まあでもそれは
おヒュー様のせいではありませんね
全部ジョナサンが悪い!(ファミレスじゃないよ)
偉大な兄の領域に入ろうして失敗してます
「インセプション」「インターステラー」「ダークナイト」「ダンケルク」「テネット」・・・
兄のクリストファーが天才監督とあがめられ
俺も出来るかも!と制作に手を出したんでしょう
時空をテーマにしたのは良いけれど
兄ちゃんの真似して街を水没させ「おー!クリストファーの世界観!!」と期待させたけど
それ以上でもそれ以下でもなく
大してストーリーには絡んでこない
完全な出オチです
エンドロール観終えずに劇場を後にしたのは久しぶり
最後まで“ミレマセンス”でした
これまで通り脚本で頑張ればよかったのに
コーエン兄弟、ウォシャウスキー姉弟、そして今回のノーラン兄弟・・・
世に親子や兄弟で天才映画製作はいますが
それぞれの役割というものがあるのですね
ジョナサンよ
君に贈る言葉が日本語にはたくさんある
「親しき仲にも礼儀あり」「良仲には垣をせよ」「心安いは不和の基」
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」
これからも
お兄ちゃんをフォローすることに専念してくれ
2シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」阿佐ヶ谷姉妹著
秋からNHKでドラマになるんですね
出てきたころからオモシロかったし
THE・W優勝の時も納得でした
見た目を自虐ネタにする女性芸人ではなく
ちゃんとネタとして笑わせてくれる
お笑い好きだけでなく
いよいよ世間がこの姉妹の面白さに気が付いたようですね
芸人コラムってのは世に吐き捨てるほどありますが
姉妹がかわりばんこに書くスタイルは新鮮
(読み終わってもどっちが姉でどっちが妹かわからんっ)
2人の同居生活がのほほんと綴られて面白いのは予想通りですが
オリジナルの短編小説が秀逸!
独特の世界観で笑えるしジーンとくる
あれをもっと長くして単体として小説も出してほしい
彼女たちも天才でした
4ブック
えさシネマ倶楽部
「OLD」
営業の高橋君が「面白そうですよ~」と教えてくれた本作
高橋君、面白かったよ~!
当たるも八卦のM・ナイト・シャラマン作品
当らなくても商店街のくじ引きと同じで
あまり腹が立たないし
で当たらないと思っていたら当たるからやめられないw
そのプライベート・ビーチでは1日いると50歳年を取るため
少し目を離しただけで子供が一気に大人になってしまい
次々に不審な死に見舞われるが脱出できないという
シャラマンらしいホラー
本人も運転手役でしっかり出演しています
多分自信があるからでしょう
これまでで一番長くまあまあ大事な役所です
細かいところでツッコミどころ有りますが
シャラマンだからまあいっかとすっ飛ばして行くと惹きこまれていきます
外す作品は風呂敷を広げるだけ広げてほったらかしかい!みたいな感じですが
今回はラストでしっかり回収してるのでノーストレス
さらに最後はジーンとくる良い話の様でもあり、
やっぱり怖いな~のホラーの様でもあり
やっぱり天才だと思わせてくれます
「シックス・センス」の鮮烈なデビュー後は
「アンブレイカブル」「ミスター・ガラス」「スプリット」「ヴィジット」「ヴィレッジ」など
ビミョーな裏年が続きましたが
本作で復活です!2021ベストにジャンプアップです
予言します
次作は外すでしょう
でも観ると思いますW
4シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「竜二 映画に賭けた33歳の生涯」生江有二著
早速ネットで取り寄せましたよ~
「ちりめん三尺ぱらりと散って 俳優金子正次 33歳の光芒」の
文庫版だったんですね
両方買ってしまいました泣
出版社が「幻冬舎アウトロー文庫」っていうのが面白い
金子正次が「竜二」を撮る前
アングラ劇団に所属していた時代
故郷、愛媛県中島の津和地
監督や映画スタッフとの確執
松田優作との運命の出会いと別れ
湯布院映画祭での喝采
知らなかった金子正次が
知らなかった「竜二」がここにありました
“花の都に憧れて、飛んできました一羽鳥
ちりめん三尺ぱらりと散って
花の都は大東京
金波・銀波のネオンの下で
男ばかりがヤクザじゃない、女ばかりが花でもありません
六尺足らずの五尺の体
今日もゴロゴロ明日もゴロゴロ寝さまよう私にも
たった一人のガキが居ました
そのガキも今は無情に離れ離れ一人淋しくメリケンアパート暮らしよ
今日も振りますドスの雨
刺せば監獄、刺されば地獄
私は本日ここに力尽き引退いたしますが
ヤクザもんは永遠に不滅です”
もう一回読もうっと
4シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「全裸監督 村西とおる伝」本橋信宏著
メディア人のくせにNETFLIXに入ってないので
番組を見てないのが後ろめたく
遅きに失した感はありましたが
どうしても…どうしても気になって手に取りました
そしたら
メチャクチャ面白かったです!
今年NO.1出ちゃいました!!
昨日の映画に続き、本のNO.1決定です!
いや~出る時は出るのですね~
出ちゃうんです♪むしろ出過ぎるのかもしれません
ファンタスティックですね~
黒木香を前にした村西監督の様に
“貪る様に”読みました
著者は村西監督と時代を共にしたブレーン
なので裏側まで細かく赤裸々に描かれてます
前科7犯、借金50億のエロ巨人の半生
そりゃ800ページ超えますわ
時代的に完全にリアルタイム
ブリーフ履いてカメラかついで「ナイスですね~」のアダルトビデオ時代しか
知らなかったので
前のサラリーマン時代
ビニ本、裏本(北大神田書店)時代
息子さん超難関お受験校合格エピソードなど
ホジればホジるほどオモシロビックリ話が吹きだしちゃってます
むしろ吹きだしすぎるくらいであります♪
仕事に関しては自分にも周りにもメチャクチャ厳しく
手も足も出して血を吐くまで妥協を許さない鬼ですが
オネエ口調で繰り出すあの機関銃のような応酬話法との
ギャップに誰もが惹きこまれ
パンツを脱いでしまいます
徹頭徹尾、人生まるっと出鱈目で奇天烈でエキセントリック
むしろエキセントリックすぎるくらいですが
困ってる人を助ける人情派な一面もあって
そこが村西監督の魅力
元フォーリーブスの北公次を芸能界に復帰させようと
映画「竜二」に出演させるんです
あの伝説の映画「竜二」ですよ!
そこも絡んどったんかい~
むしろ絡み過ぎるぐらいです♪
30年振りに大好きだった映画を思い出させてくれたので
改めて主演の金子正次の事を調べたら
松山出身、聖陵高校中退だったんですね!!!
なんちゅう劇的な出会いだ…
これは何とかしなければと思い
今、改めて金子正次関連調べまくってます。
地元(松山)でも彼の功績はほとんど知られていません。
この本を読まなければ再会できなかった「竜二」と金子正次。
ラジオドラマか、金子正二次映画祭か
なんか出来ないかと書籍と映画を集め始めました。
「竜二」「チ・ン・ピ・ラ」「獅子王たちの夏」は観れたのですが
「ちょうちん」が無いんです泣 どこで借りれますか?
当時は黒木香、卑弥呼、沙羅樹らのダイヤモンド映像よりは
早川愛美・星川ひかる・秋元ともみ・かわいさとみらのクリスタル映像(宇宙企画?)派でしたけれど
今は完全に村西とおる派です
5ブック
えさシネマ倶楽部
「少年の君」
ついにというか、ようやく出会えました今年度NO.1!
一つだけ気になるところがありましたが(後述)
ストーリー、キャスティング、演技
パーフェクトです!
ほぼ事前情報なしで観たのが奏功しました
いじめがテーマだったんですね
あと格差社会と受験戦争など中国のリアルが描かれています
香港のスタッフが作ってるので
かなり辛辣に中国をイジってます
習近平はこれを許したのでしょうか
いらん心配してしまう程です
主演の女子高生が可愛くて
彼女を守るヤンキー役の男子がカッコいい
「インファナル・アフェア」を最初に観た時のようなカッコいいノアール感に
「キッズ・リターン」と「ディストラクション・ベイビーズ」と「チ・ン・ピ・ラ」と「ザ・キリング」を
掛け合わせたようでまったく新しいアプローチでした
アカデミー国際長編映画賞にノミネートされただけのことはあります
キラキラ学園映画ばかり作り続けていると
邦画はおいて行かれるばかりですよ
ラストのどんでん返しや
伏線回収などもオシャレでした
ただ一つだけ残念だったのが
エンドロールで主人公の男の子が
「いじめがなくなることを願います」みたいなメッセージを
入れたのがいらなかった…
それを伝えるための135分なのだから
テーマを説明しないで演じて伝えることが映画だから
4.8シネマ
えさシネマ倶楽部
「イン・ザ・ハイツ」
ミュージカル映画は嫌いじゃなくなりました
「レ・ミゼラブル」と「ラ・ラ・ランド」のお陰です
でも「キャッツ」(映画のほうですよ)の大コケのせいで
また疑い深くなりました
ニューヨークのマイノリティ(移民)が
貧しいながらも前向きに生きていく
しかもラテン系の話なので
とにかく明るいのがいいですね
ラップっぽい曲ばかりなので
急に歌いだすのではなく
会話の流れでそのまま曲に入るのでノリやすい♪
ただストーリーは
移民王国のアメリカならではのあるあるなので
日本人の我々にはなかなかディープな所には突き刺さらない
「あ、そうなんだよねーー」っていう共感が得られないのが残念
「レ・ミゼラブル」や「ラ・ラ・ランド」のような超感動は無いけれど
純粋に音楽を楽しむだけなら
明るく観終わることが出来るでしょう
3シネマ