えさシネマ倶楽部
「かしこい狗は、吠えずに笑う」
土曜のラジオに渡部亮平監督がゲスト出演するので
先に拝見させていただきました
タイトル名からして
ミーハーさが微塵も無いなあと思っていたら
やっぱりそうでした
ネタバレになるので多くは書きませんが
女子高生同士の
「私達ってシンユウだよね~」的なキラキラ感が
だんだんとホラーになっていきます
愛媛出身の25歳
脚本まで書いたそうで
端役も含めてキャスティングも上手い
予告編だけ見て想像していたら痛い目に遭います 良い意味で
園子温テイストもあるし
最近は文科省推薦みたいな
噛み応えの無い邦画ばかり見ていたので
こんな秀作を日本人の
しかも同郷の若人が作り出したことが嬉しい
「どうよ!?」でいろいろ聞いてみたいです
4シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「たくらむ技術」 加持倫三著
著者は「ロンドンハーツ」「アメトーーク」のプロデューサーです
見た目はチャラいのですが
そこにだまされていはいけません
ギョーカイでは有名なヒットメーカー
子供に見せたくない番組ランクで上位常連
でも人気なのも事実
私も好きな番組です
その仕掛け人がどうやって番組を作っているか
かる~い感じで紹介しています
解っているつもりでも
成功者に言われると素直に聞いてしまいます
「スベる人の面白さ」「ネットの評価を認める」
「つまらないと思う会議こそ盛り上げる」
などしっかりアンダーラインを引かせてもらいました笑
春から私も企みます
3.5ブック
ロッベンのイッペン読んでみ!
「さよならドビュッシー」 中山七里著
う~ん、浅かったかなあ
音楽に造詣が浅い私のせいなのか
知らない分野だからこそ手に取ったのですが…
ピアニストを目指す女子高生の周りで
謎の殺人事件が発生
イケメン講師が爽やかに解決
直前に硬派で重厚な「64」を読んだ後だけに
軽すぎました
同じ「このミス」大賞でもここまで違うか…
作中に出てくる女性テレビリポーターのキャラ設定も
ちょっとありえないくらい陳腐でした
事前取材をちゃんとしたのだろうか
凡庸な想像の域を超えていない
ただオチのどんでん返しだけはまったく見抜けず
その意味では
このミステリーはすごい!
2.5ブック
えさシネマ倶楽部
「ゼロ・ダーク・サーティ」
アカデミー関連作が騒がしくなってきましたね
あのビン・ラディン暗殺までを
証言を元にリアルに描いています
CIAが全面協力というのも
日本では考えられないし
まあ、この事実事態がアメリカならではですよね
どうやってビン・ラディンを追い詰め
どうやって殺害したかという
ストーリーは単純ですが
任務が完遂されても
そこには勝者は誰もいません
空しいだけのエンディング
問題の根深さを我々に突きつけます
4シネマ
えさシネマ倶楽部
「ライフ・オブ・パイ ~トラと漂流した227日~」
たまにありますよね
まだエンディングを観たくない!とか
もっとこの世界を観せておいてチョーダイ!とか
あれ?冒頭が一緒ですね
そんなことよりビックリです
こんな映像観た事ありません
それくらい今回もメチャクチャ面白かったです
当りが続いています
マラソン準備でヒーヒー言っている中
観に行って良かった~
少年がトラと一緒に漂流する以外
予備知識ゼロでしたが
神がかり的な映像の美しさ
そして非現実的だけど超リアルなことに
度肝を抜かれました
わかりやすく言えば
「タイタニック」に
「オーシャン」とか「アース」系の
BBCドキュメンタリーを足して
3DとIMAXという魔法をかけたような作品です
わかり難いか笑
どうやって撮影したの?っていうシーンばっかり
これはテレビで観るものではありません
巨大スクリーンで観るべき作品です
有名人はまったく出てきませんが
オスカーを獲るのは間違いないでしょう
4.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「64(ロクヨン)」 横田秀夫著
たま~にありますよね
面白すぎてエンディングを読みたくないとき
あ、その結末まだ知りたくな~い!
もっと読みた~い!みたいな
あれです
流石、「このミステリーがすごい!」第1位
「半落ち」や「クライマーズ・ハイ」で
その手腕は実証済みの著者
でも読む前は
警察物ってワンパターンで
やりつくされたんちゃうん?
と穿ってましたが御見逸れしました
メチャクチャ面白かったのです!
今回の主人公はなんと事件の最前線である刑事ではなく
“広報官”
そう、主にマスコミとかの対応をする人です
しかも署内では
現場の刑事部と内勤(?)の警務部とに
板ばさみにされるなど
これまでの警察小説では
およそメインになれなかった部署の
警察官が主人公
そこにドデカイ誘拐事件が発生!
“記者クラブ”という
日本にしか存在しないマスコミとの報道協定や
署内と署外の折衝が複雑に絡み合いながらも
ミステリーとして見事に描かれ
最後はメチャクチャかっこよく終わります
ああ、俺も仕事にこんな矜持をもちたいなあとか
俺にもこんな上司がいたらなあとか
心地いい余韻に浸れます
因みに「64(ロクヨン)」とは
あの僅かに存在した“昭和64年”のこと
これも重要なキーワード
文字でしか表現できない情景がバツグンに上手いです
こんな文章書けたら気持ちいいでしょうねえ
だぶん映画化されるのでしょう
でもするなら
キャスティングとかちゃんとして欲しい!
ラストも想像できない納得のオチでした
4.5ブック
えさシネマ倶楽部
「桐島、部活やめるってよ」
アイシネマ今治の源さん大絶賛作品
先日、直木賞を受賞したばかりの朝井リョウ原作
映画部所属でイケていない男子と
バレー部キャプテンでイケてる男子(桐島)の
まったく繋がりそうになり高校生活が
エンディングで見事につながっていきます
同じ日の同じ出来事を
違う人物の視点で描いていきます
キャスティングが良いので
リアル感が出ています
でも桐島は最後まで出てきません
桐島が部活を辞める事で
物語は不思議な方向へ
どんどん転がり引き込まれていきます
コメディのようで
ホラーのようで
これは新感覚
にしても桐島君の彼女はイジョーにキレイです
4シネマ
えさシネマ倶楽部
「アタック・ザ・ブロック」
新年一発目は見事に外しました
“少年ギャングVSエイリアン”
このシチュエーションだけでオモロイ!
しかもタランティーノも絶賛(←ベタ)!となれば
B級丸出しだけど
もしかして拾いもんちゃうん?と思った自分を呪いたい
タランティーノはいつまで
他人の作品を誉めて小銭稼ぎをしているのでしょう
はよ、自分の作品作らんかい!
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「光圀伝」 冲方丁
今年の初物は難産でした~
750pの大作
「天地明察」のあの冲方丁が
水戸黄門の人生を描くとなれば
読まずにはいられません
斬首された生首を一人で取りに行く少年時代や
宮本武蔵と沢庵和尚との出会いはハイライト
文章が起き上がって見えます
しかし
泰平の世でありすぎるのか
中盤以降は派手なドンパチがあるわけでなく
主に身近な人が亡くなっていくばかり…
渋川春海がカメオ出演したりしますが
「大日本史」編纂の大偉業も
「天地明察」のような盛り上がりもなく
振り返ってみると…
イマイチでした
ただここまで書き上げた筆力は凄いです
3.5ブック
松工、初戦で散る・・・
地元以外にも
他の試合中継をお手伝いしていたので
ただいまの帰省となりました
「決めるときに決める、守るときに守る
その差が出ましたね・・・」
坂本監督が試合後に振り返ったコメントが
全てですね
次への戦いはもう始まっています