2013.01.27
ロッベンのイッペン読んでみ!
「64(ロクヨン)」 横田秀夫著
たま~にありますよね
面白すぎてエンディングを読みたくないとき
あ、その結末まだ知りたくな~い!
もっと読みた~い!みたいな
あれです
流石、「このミステリーがすごい!」第1位
「半落ち」や「クライマーズ・ハイ」で
その手腕は実証済みの著者
でも読む前は
警察物ってワンパターンで
やりつくされたんちゃうん?
と穿ってましたが御見逸れしました
メチャクチャ面白かったのです!
今回の主人公はなんと事件の最前線である刑事ではなく
“広報官”
そう、主にマスコミとかの対応をする人です
しかも署内では
現場の刑事部と内勤(?)の警務部とに
板ばさみにされるなど
これまでの警察小説では
およそメインになれなかった部署の
警察官が主人公
そこにドデカイ誘拐事件が発生!
“記者クラブ”という
日本にしか存在しないマスコミとの報道協定や
署内と署外の折衝が複雑に絡み合いながらも
ミステリーとして見事に描かれ
最後はメチャクチャかっこよく終わります
ああ、俺も仕事にこんな矜持をもちたいなあとか
俺にもこんな上司がいたらなあとか
心地いい余韻に浸れます
因みに「64(ロクヨン)」とは
あの僅かに存在した“昭和64年”のこと
これも重要なキーワード
文字でしか表現できない情景がバツグンに上手いです
こんな文章書けたら気持ちいいでしょうねえ
だぶん映画化されるのでしょう
でもするなら
キャスティングとかちゃんとして欲しい!
ラストも想像できない納得のオチでした
4.5ブック