ロッベンのイッペン読んでみ!
「聖の青春」(大崎善生著)
知ったきっかけはマイ・ソウル・シンガー、竹原ピストルのライブでした
「最期の一手 ~聖の青春~」という彼の歌は
この本がきっかけだと
ネフローゼという難病と戦いながら
あの羽生善治、谷川浩司と
渡り合った天才棋士・村山聖(さとし)
29歳での夭折
最後の言葉が「2七銀…」だったという
これだけでも読む価値があるでしょう
しかも映画化も控えています
松山ケンイチが激太りしていたのは
この役作りのためだったんです
それだけでも観る価値があるでしょう
4ブック
えさシネマ倶楽部
「恋人たち」
タイトルの凡庸さに騙されてはいけません
甘く観てると
鋭く尖ったナイフでギザギザに切り刻まれます
流石、「キネマ旬報」第1位!
まだまだ邦画は死んでませんよ~
通り魔に妻を殺された男
ゲイの弁護士
シャブ中男の詐欺師に貢ぐDVを受けている主婦
などなど「恋人たち」というよりは
「変人たち」が登場します
しかも出演者がほとんど無名なのでよりリアルに伝わってきます
主人公役の篠原篤(キネ旬新人男優賞受賞)さんの
見た目が似ていることも手伝って
是枝監督が有名になる前のような
ギラギラ感と先鋭的なチャレンジ感がスクリーンからビンビンに伝わります
こういう作品に出会えるから映画ファンはヤメラレナイ!
5シネマ
えさシネマ俱楽部
「白鯨との闘い」
世界史の時間に習った…かな?
名作「白鯨」が原作
ちなみに
本当はあの一等航海士がスター・バックスの元になった人なのですね
コーヒー好きだったとか
設定はゼンゼン違います
石油前の幻の燃料“鯨油”
まだ日本にペリーさんが来る前の話
ロン・ハワードが監督なので
クジラとの格闘シーンは流石の迫力
白鯨との戦いというよりは太平洋上でのサバイバルがテーマ
にしても鯨油ってあんな風にして採集してるんだとビックリ
日本と違って鯨肉は食べなかったんですね
無駄にしている部分が多すぎて
そっちほうが動物虐待の気がしますが…
3.5シネマ
えさシネマ倶楽部
「ブラック・スキャンダル」
やりましたジョニー・デップ!
前評判通りの名演技です
オシャレで家族想いな一方で
裏切り者は許さない残虐なギャングを完璧にこなしています
ジョニ男君はやっぱりこういうのがハマリ役なんですよ
変なちょび髭のチャーリー・なにしとんかい!みたいなのとか
バラエティなのはいらない
「パイレーツ~」のジャック・スパロウまでが限界です
とにかくその狂気振りが凄まじい
彼が画面に出てくるだけで他の誰かが殺されるんじゃないかと
ビクビクして誰も殺されないと「良かった~」ってホッとするという
でも大概誰か殺されるんですけどね笑
「ノーカントリー」の空気銃男レベルの戦慄さ
ボストンのランブルフィッシュ、4,5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「ホテルローヤル」桜木紫乃著
流石、直木賞に外れなし
「ホテルローヤル」という
北海道の湿原を見下ろす高台にある
ラブホテルにまつわる短編ストーリー集
つぶれて廃墟になってしまった現在から
創業当時のエピソードまで
そこに来るカップルはもちろん
従業員やオーナーなどが登場
全て独立した話をラブホテルが繋げています
あとがきに上手く書いてますが
筆者はこういう世間の隅っこで生きている人たちを
少しむなしく
少し寂しく書くのがメチャクチャ上手い
たかがラブホ
されどラブホ
“世をはばかる悲しさ後ろめたさ”にこそ
人間味が溢れている
面白かったです!
4ブック
えさシネマ倶楽部
「ブリッジ・オブ・スパイ」
コーエン兄妹の脚本を
スピルバーグが監督し
トム・ハンクスが主演する
もうこれだけで面白そう
食堂でから揚げ定食を頼むような
絶対に大丈夫だろうという安心感があるラインナップ
米ソ冷戦時代にいた正義の弁護士
ですが最初の30分はヌルい感じなので眠くなってしまいました
いち弁護士が歴史の影で凄い事をしたってことは
よくわかります
それをやらせたらトム・ハンクスはハマリ役だというのも
よくわかります
でもコーエン兄妹ならもっとビックリするような展開が待ってるかと
思っていたのですが
そうではなく…
まあから揚げ定食なので
どこで食べてもだいたい不味くは無いけど
他人に今すぐ教えてあげたいような新食感ではない
そういう店には二度と行かなかったりするんですよね
ちょっと消化不良
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「老人と海」アーネスト・ヘミングウェイ著
ついにこちら側まで来ましたね笑
なかなか手にすることが無かった洋書の世界ですが
これも村上春樹さんの影響です
ご存知の方も多いでしょうが
ただ老人が巨大な魚を釣り上げるまでを
延々と書き連ねているだけです
でもそれがかけることが天才
ぐだぐだと垂れ流しの長編よりは
何度も読み返したくなるところがノーブル賞作家なのですね
4ブック
えさシネマ倶楽部
「完全なるチェックメイト」
今年のシネマ初めはこちらから
チェスの天才、ボビー・フィッシャー物語
栄光を極め数々の伝説を残しながらも
最後は破滅してしまうという天才あるあるの人生
数年前に亡くなってからドキュメントは良く見ましたが
ここまでガッツリの映画はなかった?
「ボビー・フィッシャーを探して」が名作で大好きだったので
期待しすぎてしまったかイマイチでした
チェスの天才、ボビー・フィッシャーと将棋の天才、阪田三吉が対戦したら
どっちが強いのでしょうね
盤上の異種格闘技を見てみたい!
CGでなんとかならんかなスピルバーグさん笑
魔裟人対KIDよりは百倍面白いはず
3シネマ
戦い終えて・・・ ~松山工業~
地元駒沢大高校が大応援団に勝利の報告をしている
申し訳なく思いながらも放送の段取りをこなす為
試合直後、敗戦の弁を坂本監督に聞いた
「…これからも(パスサッカーに)こだわって行きます」
泣き虫先生の言葉にもらい泣きしそうになるが
差し出した手に込められた力に次への決意を感じた
「全国で勝つのは難しいっスね」
一方、作戦参謀の大西貴コーチ
腕を組んで駒沢のピッチにうなだれる松工イレブンを見ている
「…繋ぐサッカーがまだ出来てないって事ですね」
曰く“ボールを受けるのも嫌がっていた”くらいガチガチだった初戦
50年ぶりの勝利をギリギリで手に入れた
全国選手権の雰囲気に慣れた2戦目は伸び伸びとプレー
特に最初の15分はベスト8クラスの内容だったけれど
今度はギリギリのところで勝てなかった
言われるまでも無く
勝敗は内容とは違うところに存在すると知っているけれど
見ていて泣ける試合だったと胸を張りたい
敗戦の余韻も無くピッチでは第2試合の神戸弘陵と國學院久我山の試合が始まっている
「なかなか立てる所じゃないので
しっかりと見ておこうと思って…」
ひとしきり泣きじゃくった後、1年生の石井がロッカーから通路に出てきた
近くには同じ1年の志摩、2年生の山西と大木もいる
今の3年生とこれまでの偉大な先輩たちに連れてきてもらった最高の舞台
ここで勝ち上がるために必要なものがそこからは見えるはずだ
それは君たちにしか見えないし伝えることも出来ない
新しい伝統は少しずつ少しずつ作られていく
”伝統”を守り続ける丸岡 vs ”伝統”を作り上げる松山工業(1/2対戦)
親の進んできた道を受け継いでいる子供は一体どれだけいるのだろうか
先代(親)が偉大であればあるほど、その道は険しくなる
「小さいときからここに連れてこられて(丸岡サッカー部の)お兄ちゃんに
遊んでもらってたから、こうなるのは必然でした笑」
北陸では貴重な快晴となったこの日、校内の応接室で微笑んだのは小阪康弘監督
(写真左:小阪監督)
福井の伝統校、丸岡高校サッカー部
今大会3番目の多さを誇る28度目の選手権出場
礎を築きベスト4の実績を残した偉大な父、清吉さんの後を継いで7年目
「ようやく父が何をしたかったのか、なぜこういうサッカーをしていたのか
わかってきたんですよ」
サッカー小僧がそのまま大きくなったようなキャラクターにあっという間に虜になった
四国、愛媛との繋がりも深い
父清吉さんが高知県出身、子供の頃よく遊びに来ていたそうだ
自身、丸岡OBで全国選手権初勝利(1988年度)のメンバーでもある
しかし喜びに浸る間もなく次戦で対戦した南宇和に粉砕された
「0-5でやられました メチャクチャ強かったですね」
(因みに翌年89年度南宇和優勝、松工・大西コーチは当時の主将)
その時の悔しさを持ち続けたまま25年以上
選手から監督になった今でも憧れを追い続けている
タクシーの運ちゃんが、商店街のおばちゃんが、町の駐在さんが
おらが町のサッカー部に激励の声をかける田舎町
あの頃の南宇和と同じような環境で父の夢を継承している
今度の試合は
“伝統”を守り続けるために戦っている丸岡高校と
これから“伝統”を作り上げようとしている松山工業の対戦だ