2016.04.26

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「レヴェナント ~蘇えりし者~」

公開日に観にいっちゃいましたよ

レオ様、大悲願のアカデミー男優賞受賞作品

極寒の中、熊と戦ったり

ヨダレ垂らしながら殴ったり殴られたり

シマウマの内臓取り出して腹の中に入ったり

ここまでやったらオスカーをあげてもいいでしょ

ってか、あげて下さい

私からもお願いしますって感じ笑

他の男優賞候補作をすべて見ていませんけど

レオ君がダントツで体張ってるでしょ

まるで芥川賞に固執した太宰治のように

アカデミーに跪きへりくだり

大和田常務張りの土下座までする

涙ぐましいほどの過酷な演技を披露しています

これでオスカーを逃したら

太宰と同じ末路を選びかねない鬼気迫るものをスクリーンから感じました

他の誰も見ていない

見えているのはアカデミー会員のみ

それが逆に潔くて気持ちが良い!

ただ内容としては暗すぎるのが難点

なるほど作品賞とまではいかなかった理由もわかりました

4シネマ

2016.04.22

ロッベンのイッペン読んでみ!

Author: ロッベン江刺

「漱石の長襦袢」(半藤末利子著)

没後100年(来年生誕150年)ということで夏目漱石ブームに便乗

著者は漱石の孫であり

夫が昭和史研究で有名な半藤一利という

“超”がつく文学エリートです

孫から見た漱石エピソード

母(漱石の長女筆子)から聞いた漱石エピソードが

たんまりと書かれてあるのではと期待したのですが

そうでもありませんでした笑

でも半藤末利子さんを取り囲むハイソな世界を垣間見

それはそれで楽しかったです

にしても

10年間で10作品の傑作を遺して亡くなった漱石

精神を病んで悪妻に悩まされながら

100年後にも読まれるベストセラーを書いた天才作家

いくらディスられても松山人はやっぱり彼を愛してしまうんです

読後ソッコーで「夢十夜・草枕」を購入!

4ブック

2016.04.12

ロッベンのイッペン読んでみ!

Author: ロッベン江刺

「西郷の貌(かお)」加治将一著

いやあ完全に騙されました

噴飯ものです

西郷隆盛の生写真が見つかった!ことを証明していく内容です

世間で知られている西郷の顔がゼンゼン違うというのは

歴史ファンの間では有名

「幕末 維新の暗号」で著者のファンになりました

こっちは面白かった

前回のフルベッキ写真同様

この手のお話は歴史オタクたちのファンタジーなのだと

もちろんわかっています

宇宙人とかフリー・メイソンとかと同じ

“信じるか信じないかはあなた次第です”の世界だと言うことは

でも…酷すぎる

途中の話もほとんど理解不能だし

それでも本当に西郷の写真だと証明してくれればスッキリすると想い

ラストまで読みました

最後に掲載された西郷の若い時と中年の2葉の写真

著者はそっくりだ!胸を張って断定して〆ています

ちょっと待て

ゼンゼン違います

一番痩せていた頃なので多少変化したという言い訳はギャグにもなりません

耳の形は変わるわけ無いでしょ

もう彼の本は手にしません

多分

あ、龍馬が生きていた!とかがテーマなら立ち読みくらいはするかも…

1ブック

2016.04.07

ロッベンのイッペン読んでみ!

Author: ロッベン江刺

「王とサーカス」米澤穂信著

いやあついに出会いました今年度NO.1に!

ちょっと早すぎますか笑

面白すぎるのではやく読みたいけれど

最後の方はわざとゆっくり読んで

楽しみを先延ばしにする作戦!を久しぶりに敢行しましたが断念

何度も畳み掛けるオチにラスト100ページはイッキ読みでした

主人公の女性記者が

ネパールで2001年に実際にあった王族殺害事件に巻き込まれていきます

なんの予備知識も無いまま読み始めましたが

事実と虚構の中を行き来する中で

頭の中がカトマンドゥの砂塵に包まれたようで抜け出せなくなり

引き込まれる引き込まれる

テーマはザックリ言うと「報道と正義」

丁度、ロバート・キャパのマグナム・フォトドキュメントも見ていたので

めちゃくちゃシンクロしました

かの有名な1枚の写真“崩れ落ちる兵士”は世界に衝撃を与え

名誉名声をキャパに与えましたが

なぜ見ているだけ、写真を撮っているだけだったのか

なぜ助けなかったのか…

同時に叩きつけられた苦悩、非難でした

誰もが想うこのドデカイ疑問に真正面からぶつかる

ジャンヌ・ダルクを本作で描いています

報道機関の末席を汚す者としてページをめくる手に力が入りました

流石、「このミス!」1位

状況描写の文章も美しい

欠点なし、満点です

5ブック

2016.04.01

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「キャロル」

アカデミー関連はしっかりチェック!

ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラが

それぞれアカデミー賞主演女優賞、助演女優賞にノミネート

二人がとにかく美しいのですよ

それだけでいいのですよ

同性愛がテーマ

「ブローク・バック・マウンテン」の女性版ですね

まあストーリーは予想できますが

だって美しいのですよ

それだけでいいのですよ

3.5シネマ

2016.03.28

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「バットマンVSスーパーマン」

基本バットマンとスーパーマンのガチ喧嘩で

終始すると思っていたら違ってました

最後はなぜか二人は仲良くなって

もっと悪いキモイ怪獣みたいなのを一緒に倒す!みたいな

期待してたのはそういうのじゃないんだけどなあ…

二人のお母さんの名前が偶然同じだったとか

お母さんが捕まったから戦っていることをもっと早く言え!とか

スーパーマンが本気で戦ったらバットマンなんか

イチコロなのになんで手加減すんねん!とか

ツッコミところが多すぎて残念

クリストファー・リーブじゃない今のスーパーマンって

なぜか好きになれないんですよね

スーパーマンの誕生を描いた

「マン・オブ・スティール」を見てないとなんのこっちゃ?で置いていかれます

光る隕石みたいなのは?とか

それに触れるとなぜスーパーマンは弱くなるの?とかね

他にも

これからいろんなスーパーヒーローが出てきますよ~という伏線シーンが

あったのもシラけたな~

なんか映画業界のお金大好きなプロデューサー達が

これをシリーズにして儲けてやるそ!というグイグイ感が垣間見えるんです

完全に第2の「アベンジャーズ」を想定してますね

予想します

絶対5年以内にこっちチームとあっちチームで

“スーパーヒーロー大集合!”みたいな作品を作るはずです

一応、観ますけどね…

3シネマ

2016.03.15

ロッベンのイッペン読んでみ!

Author: ロッベン江刺

「炎上する君」西加奈子著

そうです 遅ればせながら

私も「サラバ!」後にはまった一人です

以来、ラジオなどでのトークの面白さにもメチャはまりました

ギュンギュンと引き込まれていきました

本作は短編エッセイ集

巻末解説でピースの又吉さんがズバリ書いている通りです

それぞれが全部

摩訶不思議なワールドだけど劇的にリアルなんです

切なさと悲しさで笑えるという

現実社会をシニカルに捉えながらも

思いは常に前にあるぜ!って感じが好きです

“絶望するな。僕達には西加奈子がいる”

激しく同意します

4ブック

2016.03.13

ロッベンのイッペン読んでみ!

Author: ロッベン江刺

「スポーツアナウンサー 実況の真髄」山本浩著

著者はスポーツ実況、特にサッカー実況では言わずと知れたカリスマAN

同じギョーカイ、もしくは実況界の中で

「え、山本浩?よく知らないな~」なんて人がいたらお話になりません

「ビートルズ?名前は知ってるけど聞いたことないなあ」と言っているミュージシャンと同じです

以前上梓された「メキシコの青い空」は私のバイブル

それよりはより実践に近い専門書のような内容

実は彼がサッカーと出会ったのはこの松山なんです

元西ドイツ代表・フォクツが当時の日本代表にコーチとして派遣された時

取材をしたのがはじまりだそうで

勝手に縁を感じています

サッカー界の偉人のスタートがこの松山だったなんて

まさに“サッカーの上の雲”

でもスポーツ実況と関係のない人は面白くはないかも…

4ブック

2016.03.04

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「オデッセイ」

満を持して、いや遅きに失したのか…

悪くはなかった

悪くはなかったがそれ以上でもなかった

居並ぶアカデミーの中ではオスカーまでは手が届かずの内容かな

火星に取り残されても前向きに生き延びる

同じ宇宙ものとして比較される「インター・ステラー」ほど

マジですか!感があまりなかったかな

マット・デイモンも流石の演技で

笑えるところも多かったのですが

3.5シネマで

2016.03.01

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「ストレイト・アウタ・コンプトン」

伝説のHIPHOPグループ“N.W.A.”の物語

イージーE、アイスCUBEなどスーパースターを生み出しました

大体この手のサクセスストーリーものだと

ビッグになるまではイケイケで

その後、必ずお金でも揉めるのがパターン

ギャング、黒人差別、暴動、エイズ…

プラスでもマイナスでもパワーを持っていた街、ロサンジェルス

観終わると肩をゆすりながら映画館を後にするひとが続出

私もその一人笑

同じような作品でいうと

エミネムの“8マイル”の方が好きだったなあ

3.5シネマ