2016.04.07
ロッベンのイッペン読んでみ!
「王とサーカス」米澤穂信著
いやあついに出会いました今年度NO.1に!
ちょっと早すぎますか笑
面白すぎるのではやく読みたいけれど
最後の方はわざとゆっくり読んで
楽しみを先延ばしにする作戦!を久しぶりに敢行しましたが断念
何度も畳み掛けるオチにラスト100ページはイッキ読みでした
主人公の女性記者が
ネパールで2001年に実際にあった王族殺害事件に巻き込まれていきます
なんの予備知識も無いまま読み始めましたが
事実と虚構の中を行き来する中で
頭の中がカトマンドゥの砂塵に包まれたようで抜け出せなくなり
引き込まれる引き込まれる
テーマはザックリ言うと「報道と正義」
丁度、ロバート・キャパのマグナム・フォトドキュメントも見ていたので
めちゃくちゃシンクロしました
かの有名な1枚の写真“崩れ落ちる兵士”は世界に衝撃を与え
名誉名声をキャパに与えましたが
なぜ見ているだけ、写真を撮っているだけだったのか
なぜ助けなかったのか…
同時に叩きつけられた苦悩、非難でした
誰もが想うこのドデカイ疑問に真正面からぶつかる
ジャンヌ・ダルクを本作で描いています
報道機関の末席を汚す者としてページをめくる手に力が入りました
流石、「このミス!」1位
状況描写の文章も美しい
欠点なし、満点です
5ブック