えさシネマ倶楽部
「パラサイト 半地下の家族」
これがオスカーパワーでしょうか
平日にもかかわらずルナティックが満席でした
観終わった後にウォー!からのスタンディングオベーション…
というテイストではありませんが
格差社会をユーモアでとらえたポン・ジュノ監督らしい作品でした
前半はちょっと笑わせに来てる感が強く
これが作品賞か?と思いましたが
終盤へ向かうごとに良くなっていきます
後味も悪くない、少しニヤッとするエンディングは
アカデミーっぽいなと
ただ直前までの「1917」高評価が
「パラサイト」へ流れたというアカデミー会員の天邪鬼気質が透けて見えます
追記
あの佐久間宣行があの忙しさの中でこの1週間でかなりの映画を観ていたと知り
負けずにキネ旬邦画ランクイン作品を観まくりました
「新聞記者」「半世界」など
特に「半世界」メチャクチャよかったです
エンディングのサンドバッグシーン、秀逸です
キネ旬は信用できます
観る作品観る作品全部いいです
あとは「火口のふたり」「宮本から君へ」「凪待ち」「1917」…
そんな中、群を抜いて酷い「CATS」が逆に魅力的なのニャー
4シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「i アイ」西加奈子著(文庫版)
西加奈子に外れなしの定説は続きます
シリア生まれの主人公、アイ
養子、同性愛、不妊、地震被害、自然災害、テロ…
見なかった事にしていた
聞かなかった事にしていた
身近にある残酷な現実を西加奈子ワールドを通して
しっかりと見せつけてくれます
こういったストーリーを
押しつけがましくなく
説教臭くなく
小説に出来るのが天才たるゆえん
海岸に打ち上げられたクルディ君の写真を
見て何も思わない人はいないでしょう
嫌なことも沢山ありますが
それでも日本人である我々は恵まれていると再認識できるはずです
読む本が無いのなら西加奈子を読め!
4ブック
えさシネマ倶楽部
「キャッツ」
あまりに下馬評が低くて逆に観に行ってやるぞと
意気込んだらやっぱりレビュー通りでした
やっちまったなあ~の完全クールポコ状態です
どうしちゃったんでしょう
ミュージカル素人なので良くわかりませんが
「レ・ミゼラブル」も「ラ・ラ・ランド」もメチャクチャ面白かったです
人が猫になっただけで名作がこんなにつまらなくなるのでしょうか
何が原因でしょう
分かってる人を対象に作りすぎた?
ずっと歌い続けてるのが苦しい?
せっかく映画にしたのだから
歌わない普通のシーンが観たかった
猫同士の日常から、ああ人間も一緒やなあ~
で歌に行くのならわかるのですが…
キャストは豪華なのに
いやあ、やっちまったなあですね
1.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞」門田隆将著
「甲子園への遺言」「なぜ君は絶望と闘えたのか」「死の淵を見た男」
彼の著書で外したものを読んだことがない
本書は「死の淵~」と同じく東日本大震災のドキュメント
ただこちらは地元新聞社の記者を主人公にしています
しかも
一人は津波に襲われる人を助け自らは亡くなった若手記者
ともう一人は
津波に襲われる人を救いきれず後悔する若手記者
映画「新聞記者」やドラマ「チャンネルはそのまま!」など
最近はメディアを新しい視点で描き注目されている
本作も是非、映像化を望みたい
しかも“チャンとこのまま”作ってほしい
出張帰りの機上で本作を読み終えました
終盤に向けても大いに感動しますが
一番泣いたのは【文庫版用のあとがぎ】で中学生が本書を劇にしたというところ
松山空港に着く直前は涙でほとんど周りが見えませんでした
今回も筆者の圧倒的取材力にただただ感服です
4ブック
えさシネマ倶楽部
「フォードvsフェラーリ」
この手の作品を嫌いな男はいないでしょう
マット・ デイモン と クリスチャン・ベイル
自動車レースのル・マンで絶対王者フェラーリに挑んだ
フォードの奇跡の実話
偏屈なドライバーをやらせたらクリスチャン・ベールはハマりますね
役作りの為なら自由自在の体重激変振りも圧巻
今回は“痩せ”の方ですw
ストーリーは単純で予想通りの内容ではありますが
そんなことは関係ない
弱い方が知恵を絞って強い方をやっつける
判官びいきの極みです
まるでコックピットに座ってるような重低音のエキゾーストノート
を聞かされてオチない男子はおりません
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「騙し絵の牙」塩田武士著
著者の「罪の声」がベラボウに面白かったので手にしました
大泉洋が表紙で彼を主人公に想定して“あてがき”したそうで
特に彼のファンでもないが新しい試みは楽しかったので
読み進めていけました
が、内容がデジタル化に追いやられる熱血雑誌編集長という
そんなに新しい試みではなかったので
途中で止めようかな~と思い始めたところで
最後の最後にどんでん返しがきます
どうぞラストまで諦めないでください
してやられます
塩田ものは骨があります
4ブック
【2019えさシネマアワード発表(ベスト&金返せ3)】
「ジョーカー」「グリーン・ブック」「天気の子」を外して
あくまでも超個人的ランキングです
まず«ベスト»から
第3位【クリード 炎の宿敵】
ロッキーは不滅
第2位【ビューティフル・ボーイ】
ドラッグ依存の息子を救うお父ちゃん
美しさに泣けます
第1位【Girl】
トランスジェンダーのチョー美男子がバレリーナに
ラストに心も体も痛ッ
そして«金返せ部門»
第3位【ターミネーター/ニュー・フェイト】
名作は触るべからず
敵が2つに分離したらいかんやろ!
第2位【It/THE END それが見えたら終わり】
名作は触るべからずパートⅡ
「ドクタースリープ」の方はGOOD
第1位【アリータ】
だ・か・ら
名作は触るべからずなんだよ!
大火傷を負ったジェームズ・キャメロン
まあこれからも触りまくるんでしょうハリウッドは…
ロッベンのイッペン読んでみ!
「Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を撃滅させた男」 佐々木健一著
こんな天才日本人がいたんですね
全く知りませんでした
ハリケーンの大きさを表す“F”は藤田のFだそうです
それくらいアメリカの気象界では有名な学者です
ずっとアメリカで研究をしていたので日本では知名度が低い
それでも気象界にアカデミーがあったら藤田が取っているだろう
と言われるくらい
人類史に残るくらいの大発見をしたことで
我々は安全に飛行機の乗ることが出来るんです
これだけの人物を書き上げるのは著者にとっても
相当な醍醐味だったでしょうね
覚えました
“ダウンバースト”を発見したのは日本の天才気象学者・藤田哲也です
4ブック
【2019ロッベンのイッペン読んでみ!アワード発表】
今年は芸人本がベスト3を独占しました
第3位【言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか】ナイツ 塙宣之著
ミルクボーイが天下を取った今読み直しても頷けることばかりです。
個人的にはぺこばも好き
第2位【ヒキコモリ漂流記 完全版】 山田ルイ53世著
「ルネッサンスラジオ」はルーティーンの一つです
第1位【僕の人生には事件が起きない】 ハライチ 岩井勇気著
山里さん、若林さんに続くコラムの天才
「ハライチのターン」もルーティーンの一つです
他にも「争うは本意ならねど ~日本サッカーを救った我那覇和樹と彼を支えた人々の美らゴール~」
や「ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう」のサッカー本、
塩田武士著「罪の声」などベストセラーものなど今年も良作にも出会えました!
ロッベンのイッペン読んでみ!
「劇場」(文庫版)又吉直樹著
泣けます
後半、二人が分かれてしまうところ
泣けて泣けてしょうがなかったです
今回は男女の別れ
「火花」の時はコンビが分かれる時に泣けました
改めて又吉さんは天才です
離別を描かせたらグンバツです
お涙ちょうだいではなく
敢えてドライにリアルに面白くしてるから
余計に悲しみが倍増されます
この作品も映画化されます
この文章を映像化するのは無理でしょと
高を括り映画の「火花」を観てなかったのですが
アマプラで見たらメチャ泣けました
今作も観るつもりはなかったのですが
松岡茉優ちゃんがヒロイン役なので観ます!
4ブック