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ロッベンのイッペン読んでみ!
「文庫X」
書店売り場で一際異彩を放つ文庫カバーに思わず手を伸ばしました
本の全面を使って書店員の推薦文が書かれているあれです
アナタも見たことがあるかもしれません
最初はただの話題つくりかと斜めにみていたのですが
ページをめくっていくと止まりませんでした!
読中、読後「マジか…マジか…」の独り言を連発しまくっていました
とにかく凄すぎます
本書の正式タイトルは
「殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」
著者は日本テレビ(また日テレ!)の清水潔記者
御存知の方も多い誤認逮捕で有名になった「足利事件」で
容疑者とされた菅谷さんの無罪を証明するまでをノンフィクションで描いています
しかもそれらを全て動かしたのはこの著者です!
しかも、しかも真犯人にまで迫ろうとしています!!
日本テレビにはバラエティだけでなく報道にも怪物がいるんですね
そりゃ強いはず
つい最近も“DNA型鑑定”で逮捕というニュースを見たばかり
報道記事を見る目が完全に変わります
内側を知っているつもりだった自分が情けない…
「小さな声に耳を傾ける」
肝に刻み込みたいと思います
そして真犯人が絶対に捕まりますように
5ブック
ロッベンのイッペン読んでみ!
「テンカウント 奇跡のトレーナー松本清司」黒井克行著
先日、“目白の世界チャンピオン養成所・ヨネクラジム閉鎖”のニュースを知り
直ぐにアマゾンで購入した一冊です
選手の自主性を引き出し
ひたすら待つことをモットーとしたヨネクラジム所属トレーナー・松本清司
「俺はエディには負けないぞ…」と伝説の先輩トレーナーを生涯ライバル視していました
でもそんな彼こそ第1回エディ・タウンゼント賞受賞者でもあります
その件がまたカッコいい!
著者は松本がトレーナーとして試合に付き添っていたとき
試合中の事故が原因で亡くなった黒井俊明選手の弟です
そのシーンから冒頭が始まります
自分の肉親を不随にさせてしまった男のノンフィクション
面白くないわけがありません
一気読みでした
ボクシングこそ最強!
今月20日、日本人2人目の快挙をかけて村田選手がミドルのリングに上がります
4ブック
ロッベンのイッペン読んでみ!
「たけし、さんま、所の【すごい】仕事現場」吉川圭三著
このお笑い三大怪獣(タモリさんもいれると四天王)を取り上げたトンデモ本は数多あります
もう知ってますよってこともあるけれど
天才たちのオモシロエピソードが枯れることがありません
司馬作品のように何年かに一度は読んでみたくなるんですよね
さんまさんをTBSから“ぶんどってくる”エピソードは
同じ(?)ギョーカイ人として最早伝説でしかありません
著者は日本テレビで「世界まる見え」や「恋のから騒ぎ」などをヒットさせたディレクター
で
これらのテレビマンが行きつくところは
やっぱり「元気が出るテレビ」なんですよね
“テリー伊藤&ビートたけし”
狂気と狂気がぶつかる様をリアルタイムで見ていた我々世代としてはたまりません
同じ世界の末席を汚すものとして
時間外が出るからと言って小さくなってる場合じゃない!と背中を押してくれます
(↑あ、これも大事ね)
4ブック
えさシネマ倶楽部
「ムーンライト」
黒人男性同士の純愛です
いわゆるLGBT(性的少数者)がテーマですが
今の日本人にどこまで理解できるでしょうか…
オスカー最優秀賞らしく突っ込みどころは皆無です
流石って感じですが
さあ、どこまで良い作品だと本心から思えるのか
「ラ・ラ・ランド」みたいにまったく派手ではありません
アカデミー作品賞じゃなければ観ていなかったかもしれないくらいの
地味な作品で決して商業的ではありません
でも現実を知る作品ではあります
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「一茶」藤沢周平著
“痩せガエル負けるな一茶ここにあり”
の小林一茶です
芭蕉、蕪村、一茶の江戸3大俳聖の中で
(失礼ながら)唯一ビンボー臭さが漂うイメージでした
が
果たしてそうでしたw
タニマチに寄生して優雅に暮らすことはなく
身内との財産分与に生涯苦しむなどかなり赤貧な一生でした
ただ
性生活は優雅だったようで
ご丁寧にも本人がその回数を日記に残しています
フランス人もビックリの絶倫ぶりです(気になる方はググって下さい)
生涯回数で多かったのは性行為だけではありません
本職の句作数もそうです
芭蕉1000句、蕪村3000句といわれるなかで
一茶は生涯2万作以上作ったそうです
しかも動物が登場するなどユーモア溢れる作品ばかり
「そこが面白いやん!」と評価し世に知らしめたのが我らが子規さんです
気になって調べてみたら子規はあの短い生涯の中で2万4千句以上も作ってます
はいこっちの勝ち~(身贔屓)
改めて知りとっても親しみを感じた一茶兄さんw
リリー・フランキーさんにピッタリですね
映画化も楽しみです
4ブック
えさシネマ倶楽部
「ゴースト・イン・ザ・シェル」
「ナイスガイズ!」
まずは「ゴースト~」から
ご存じ「攻殻機動隊」を原作としている話題の1本
といってもほとんど知らないのでノー知識のまま鑑賞
「ブレードランナー」+「ルーシー」+「アキラ」です
街のイメージは「ブレードランナー」そのままですから
30年前なのにどんだけ凄いねん!って感じですね
AI(人工知能)もののメインテーマは
ロボットには“愛”があるのか?ってこと
それ系でチョーおススメなのが(マイナーですけど)
「her」と「エクス・マキナ」!
前者はAIとの純愛、後者は最後に笑けるくらい思いっきり裏切られます
両作とも名作
「ゴースト~」のスカーレット・ヨハンソンが「her」にも出てます(声のみ)
声だけなのにメチャカワイイ!マジで
「エクス・マキナ」のロボ・エヴァも体スケスケなのにメチャカワイイ!ガチで
見ながら惚れてまうやろ~を連発してました
今から言っておきます…
こんな時代が来たら迷わずロボットでもいきます!
…そして「ナイスガイズ!」
はは~んプロデューサーさん、これシリーズ化しようとしてますね!
バレバレですよW
主演は今を時めくライアン・ゴズリングとラッセル・クロウ
二人が骨太な探偵です
いわゆるバディ(名コンビ)映画ってやつですね
「マイアミ・バイス」のドン・ジョンソン&フィリップ・マイケル
「リーサル・ウェポン」のメル・ギブソン&ダニー・グローバー
「探偵物語」の松田優作&水谷豊
あげていけばきりがありません
ただの汗臭いだけでなく70年代のポップさと
ゴスリングの娘(アンガーリー・ライス)がCUTEなので
むつこくなく観られます
共に4シネマ
えさシネマ倶楽部
「グリーンルーム」
昨年自動車事故で亡くなったアントン・イェルチンの主演作
「ターミネーター4」でカイル・リース役をしていたといえば
思い出す人も多いでしょう
売れないパンクバンドが迷い込んだのは
ネオナチが蔓延るライブハウスで
そこで殺人事件が起きるというアナーキーな設定
予想通り痛々しいシーンが連続します
がどこかスタイリッシュな映像と感じるのは「ブルー・リベンジ」の
ジェレミー・ソルニエ監督だからなのね
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「蜜蜂と遠雷」恩田陸著
ラジオドラマにかかりきりで
映画と本を疎かにしておりました 情けない
さすが直木賞に外れなし
ピアノコンクールに挑む若き天才コンテスタントの物語
凄いのは「素晴らしい演奏でした」という表現を
500ページにわたって文字に書き起こしてるということです!
何人ものコンテスタントが
何回もコンテストでクラシック曲を演奏する
同じようなシーンが繰り返されるのに
まったく飽きないこれぞ超絶技法!
表現力が湯水のように湧き出ている(←この表現力のなさが既に凡人)
文字で音を表現するという神業を成し遂げたのが本作です
なので敢えて軽々しく映像化してほしくない
読後、クラシックコンテストに行ってみたくなります
次の生放送でトークのカデンツァを発揮するぞ!
著者と登場人物に触発されまくりです
5ブック
えさシネマ倶楽部
「ブルーに生まれついて」
「MILES AHEAD マイルス・デイヴィス」
一気に観たい病で梯子しましたw
共に天才ジャズ・トランぺッターの物語
前者はチェット・ベイカーです
この手のアーティスト立身映画としての
あるあるが盛りだくさん
恵まれない環境で生まれる→でも才能があるので売れる→
するとお金も女もワンサカ→コカインに手を出す
→奥さんに手を挙げる→別れる
のパターンです
後者のマイルスのほうが拳銃まで出てくるので
ヤンチャ度は高いです
人生としてはチェット・ベイカーのほうが
魅力がありました
もしかしてと思い好きなチャーリー・パーカーのことも
ググったらやっぱりでしたw
麻薬とアルコールで身を滅ぼしたそうです
絶対にダメだとわかっていてもそこまでしてしまうのでしょうか
作中、注射器を手にチェット・ベイカーが言うんです
「これを打ったら“音符の一つ一つに入ることができる”んだ」と
悪魔の囁きですね
「アナウンサーとして“言葉の一つ一つに入る音ができる”ぞ」
と言われたら禁断の世界に入りそうになります
いや入らないですけどね
共に3.5シネマ
えさシネマ倶楽部
「アイ・イン・ザ・スカイ」
今年最初の洋画
ドローンを使った現代最先端戦争映画です
同じテーマでいうと
イーサン・ホークの「ドローン・オブ・ウォー」がありましたね
言いたいことは全く同じ
こちらはイギリス版です
テロリストの住処を空爆するときの
パン売りの女の子よはやく逃げなさい!と願う緊張感ったらありません
座席の手すりをずっと握りしめてましたW
果たしてその娘はどうなったのか
その答えが戦争の答えなのかもしれません
4シネマ