ロッベン的高校サッカー雑感 ~帝京第五~
“植田洋平”
高校サッカーに詳しい人ならピンと来るかもしれない
超名門・長崎国見高校で選手権出場
U-18代表では
小野伸二、高原直泰、遠藤保仁ら
錚々たるメンバーと同じユニホームを着た点取り屋
「小野は当時からずば抜けてましたけど
遠藤がここまでになるとは思いませんでした」と
笑いながら超ハイクラスなサッカートークを
さらりと話してくれた
愛媛史上、最高レベルの選手実績を誇る指導者のいる練習場を訪れて
まず感じたのが強烈な緊張感
選手達全員が監督の下、一つの“軍団”になっていた
細かいところだがここでは先輩を“~くん”ではなく“~さん”で呼ぶ
「(上下関係の厳しさは)国見ではあたりまえでしたよ」
「小嶺(忠敏)監督がいるときはハンパなかったです笑」
リビングレジェンドの教え子が愛媛で国見イズムを注入
就任わずか4年でシード校に急成長させた
“根性サッカー”を時代遅れと笑うのは敗者の言い訳だ
全国で苦しむ愛媛に今、最も必要なのは
この“強者のメンタリティ”ではないのか
「尊敬してますし、(植田)監督がいるのでここに来ました」
大阪から選手権を目指してサッカー留学を決めたFW水田直希
Eリーグをたった9人で戦った苦しい時期を乗り越え
チームをまとめたキャプテン伊藤将平など
厳しさだけでなく結果も出てきた現状に選手達は手ごたえを感じている
初戦のカードは優勝候補の今治東
これ以上ないほどの派手な舞台が整った
「90%の人は向こうが勝つと思っているでしょうが
我々のサッカーでやるつもりです!」
今大会屈指の好カードを見逃すべきではない
ロッベン的高校サッカー雑感 ~大洲~
2010年ジュニアユースのタイトルは
勲章だったのか
それとも…重い十字架だったのか
大洲北中学と宇和島南中等との県大会決勝は
手に汗のシーソーゲーム、
延長でも両者譲らず7-6のPK戦でなんとか決着した
いつまでも見ていたいと思わせた
蹴史に残る好ゲームは今でも記憶に鮮明だ
大洲北中から鳴り物入りで地元高校に進んだ
内山勝允、松林開、下岡廉、西河晃志らの
チャンピオンメンバーは
高校では無冠のままついに最上級生となった
それだけではない
ボール奪取能力と戦慄の左足を持つ
大会NO.1プレイヤー、MFジーニアス・智葉隆盛(3年)、
四国プリンスリーグ初参戦、天皇杯も高校生チーム初の決勝進出など
いつタイトルをとってもおかしくない好条件は
他のチームが羨むほどに揃っている
大洲史上最高のタレント軍団が
重い十字架から解き放たれるのは
“選手権”のビッグタイトルこそ相応しい
「3年間やってきたことを全部ぶつけます!」
少し大人になったキャプテン、内山の顔は
あの頃の“ミスター・パーフェクト”に戻っていた
ロッベン的高校サッカー雑感 ~松山東~
「松山東がEリーグで無敗中!」
と聞き取材をしたら先日初の敗戦…
「たまたまですのでそっとして置いてください(笑)」と
芳之内監督にも谷本コーチにも言われていたので
余計なことをしてしまったかなと少し自省
それでも県内リーグ6勝6分1敗勝点24(10月1日現在)は
今治東、愛媛FCYSに次ぐ3位
堂々の優勝争いを演じる
特筆すべきは引き分けの多さ
圧倒的攻撃力は無いが“負けない”のが松山東
堅守の中心は唯一残った3年生GK濱村駿介
中学時代は愛媛FCのレギュラーとして活躍
勉強と両立させながら高校では1年生から出場
「高校サッカーで全国にいきたかったんです!」
元日本代表GK・楢崎似の風貌に守護神のオーラを纏う
他にもセブラ時代全国を経験した1年生左SB河野や
リーグ戦でほとんどの得点に絡む2年生の大久保など
若き逸材が脇を固める
そこまでにしたのはもちろん指導者の手腕だが
練習内容もレギュラー決定も
選手達が話し合いながら決めていると聞く
限られた練習時間の中で
自分達で考えて作り上げた負けない方程式
東高史上最強クラスのイレブンが
今大会で出す答えとは…
ジュニアユースに今治旋風! ~ロッベン的雑感・準決勝~
今治といえば
焼き鳥、バリィさん、焼き豚玉子飯、高校野球・・・そして
そろそろ“サッカー”を入れていいのかも知れない
トップチームではJリーグ入りを目指すFC今治
高校ではインターハイ初出場の今治西
少年サッカーでも今治勢の上位進出は
当たり前となってきたと思ったら
中学生年代の最強を決める今大会で
なんとベスト4のうち3つが今治のチームとなった
【準決勝第1試合:FC今治 3-1 今治西中学】
試合が動いたのは後半
17番竹本(マン・オブ・ザ・マッチ)の投入で
完全に主導権を掴んだFC今治
10番浅海や8番宇都宮など
繋いでビルドアップが出来る
能力の高い選手が揃います
JFL入りを目指すトップチームの
下部組織として今年誕生
名門・今越FCから
名前が変更したばかりのチーム創立元年
記念の年にビッグタイトルに王手をかけた
終了間際に8番越智のFKで一矢を報いた今西
7番三好の前への推進力は迫力があった
【準決勝第2試合:今治立花中学 2-1 小野中学】
総体チャンピオンの立花と
超中学級GK伊藤のいる小野
中体連同士、注目のカードでも
今治の勢いは止まらず
先制は小野だったが
時間がたつにつれ流れは立花へ
1点目は9番眞部の強引なドリブル突破から
2点目はロスタイム
27番レフティ片山が直接FKを右隅へ
長身の伊藤が伸ばした左手も届かず
最後まで諦めない粘りが劇的な逆転劇となった
一方、
小野はGK伊藤だけでなく
ミドルシューター19番稲井
大型ボランチ17番佐伯
野人スピードの29番井上
闘魂CB、91番茅田など
トップレベルのタレントが多い
上のカテゴリーで
どれだけ成長するのか楽しみだ
さて
大会史上初となる
今治ダービーの決勝戦
(10/20午後1時、11/30午後3時テレビ放送 解説・元愛媛FC黒田・レジェンド・一則氏)
四国大会の出場権は両チームに与えられるが
優勝のタイトルは一つだけ
いつの時代も永遠に語り継がれるのは
チャンピオンチームだけだ
ロッベン的高校サッカー雑感 ~今治東~
Eリーグで圧倒的な強さを見せる今治東
関係者の間で評判がいいんです
「仕上げてきてるぞ」と
谷監督が拘るのが“凡事徹底”
2年目ではありますが
冬の戦い方を熟知している名将
注目は“しまなみのフェノメノ”FW越智亮太
強いです
速いです
久しぶりに楽しみな正統派ストライカーです
ブレイクすれば得点王争いに絡んでくるでしょう
1年生では横江空
攻撃センスは上級生に見劣りしません
初戦は第4シード・帝京第五
もったいないくらいの屈指の好カード
このゾーンを勝ち抜いたチームが
上位に来るでしょう
高校サッカー ~ロッベン的チーム雑感~
【第2シード松山工業高校】
*順不同で可能な限りのチーム紹介です
「ウチは泥臭く前から守備をしていきます」
常勝を義務付けられたチームに来て2年目
大会毎に“らしさ”が出てきた坂本監督
総体は取りこぼしたが
本丸を明け渡すつもりはない
NO.1プレーヤー・MF栗林&NO.1キーパー・岡田
平本、白谷、西岡など
全国選手権を知るタレント力は屈指
速さ、強さ共に県内では今年もトップレベル
「特に攻撃が滞った後の守備を徹底しています」
宮崎・鵬翔、京都・橘、東福岡、滝川第二らと重ねた
トレーニングマッチで
指揮官が出した“全国仕様”の答えがまもまく明らかに
さらに
「1年生も面白いですよ」
と兵頭コーチが目を細めてお勧めするのが
兵頭(保内中学)、筑波(FCゼブラ)、直野(松山SS)らの
1年生ヤングガンズ
いきなりの選手権デビューもありそうだ
「大事なものを失くしているので…」(坂本監督)
夏の屈辱を冬に“倍返し”(←まだ使えますよね?)
エリート軍団の総仕上げは順調のようだ
ゆうパック杯 愛媛県ジュニアユース選手権2回戦 ~ロッベン的雑感~
2回戦:小野中学 1-1(PK4-2) 一本松中学
“Jクラブが触手を伸ばすGKが小野にいる”
サッカー関係者から聞いた情報を元に球技場へ
伊藤隆介君 中学3年生 身長185センチ
PK戦までじっくり見させてもらいました
この世代に良くある大きいだけの選手じゃありません
手足が長くキック力があり
ボールに対する反応も速い
何より一番いいのは最後まで味方を鼓舞する
ハートの強さです
愛媛にも毎年逸材はいるんだなあ
と思ったその時
「先ほどゼブラが負けました」との連絡が…
しばし言葉を失う
第1シードを下したのはFC今治
このアップセットはブラフでは無いと聞く
群雄割拠のジュニアユース
まだ見ぬ強者がいるらしい
2回戦:とべSC 4-1 今治桜井中学
とべの攻撃陣を
3プレーほど見たところで
フェイント、キックなどテクニックの高度さに
今日2回目の衝撃を受ける
特に前3枚の
いや7枚全員が“神トラップ”連発
静かに淡々とこなしながら
見るものを楽しませるゴールへの逆算プレーに
去年のゼブラを重ね見た
「ゼブラとはよく一緒にやってるんです」の
代表の声に納得
聞けばまだ新興チームだという
またまた面白いチームを見つけてしまった
これだからジュニアユース観戦は止められない
これではやくもベスト8が出揃った
ロッベンのイッペン読んでみ!
『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』
またしても雑誌ジャーナルから
実際に世間を騒然とさせたセンセーショナルな事件
生徒を虐めたのは教師なのか
それとも冤罪なのか
モンスターペアレントとの10年にわたる戦いを追った
フリーライターのルポルタージュ
マスコミの末席を汚す身として
今回も身につまされることばかり
こうなるとどれが真実が混乱してしまう
ただ作品としては
メチャクチャ惹きこまれます
今回も2日で完読
4.5ブック
えさシネマ倶楽部
「フィギュアなあなた」
美少女フィギュアに没頭する主人公の
妄想と現実の世界
本編の8割近く
ずっとおっぱいとおしりが
画面に出ています
もちろん嫌いじゃございませんが
是枝監督の「空気人形」に比べると
内容が薄味
世界観は面白いです
3.5シネマ
ロッベンのイッペン読んでみ!
「凶悪 ある死刑囚の告発」 新潮45編集部編
山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキーの
出演で実話を元に映画化!と聞き
待ちきれず翌日に原作を買ってしまいました
そして2日で完読しました
ある死刑囚が
雑誌社の記者に
未だ知られていない殺人事件と
それらを主導した人物が
疑われもせずに街を闊歩していることを
告発します
真相を一つ一つ紐解き
ついに犯人に迫る様は事実だけに迫力満点
勉強不足なもので
一連の出来事をまったく知らなかった私は
読み進めるごと衝撃のストーリーに
飲み込まれ悪夢でうなされてました
本人の写真も掲載されているので
脳裏にこびりついてしまいます
この登場人物を3人がどう演じるのか
見た目だけで言うとキャスティングは完璧
今から映画の封切りが待ちきれません
5ブック