愛媛に来て3年目の松下選手
実は彼との出会いは
その前からだということが今回の取材で判明しました

4年前、愛媛FCがJ昇格を目指していた
JFLラストイヤーのシーズン後半
静岡で合宿をしました
(詳しくは書籍『オレンジ色の夜明け』第9章“Jを体感〜ジュビロ合宿〜”で)
その時、ジュビロのサテとトレーニングマッチをしたのですが
そこに松下選手が出ていたんですね
「確か猿田選手とマッチアップしたはずです」と
懐かしい話題で盛り上がりました

まさかこうして愛媛で取材をさせていただくとは
運命とは意外なものです

日本のトップクラブから
その逆のチームにきたわけですから
最初に愛媛に来た時はいろいろなギャップがあったようです

「ジュビロの頃は食事も寮のおばちゃんが管理してくれてたけど
今は自分でしなきゃいけない
今の若い子達はファミレスで平気でご飯を食べていますが
僕はなるべくビタミンの多い豚肉を食べたり
飲み水も気をつけるようにしています
こういうことを言うとこだわりすぎだと
みんなにバカにされるんですけどね」
と苦笑いしていましたが
いやいやそれでこそプロだと
大変感心しました

環境が良くないチームにきたことも
「そういう経験が出来るのは逆に貴重だと思っている」と
常に前向きなところもリスペクト

愛媛に来た頃から取材態度もいいし
好青年だなあと思っていましたが
入院生活でまた一回り大きくなったのが良く分かりました

実際、筋トレの成果で怪我の前よりも
筋肉の量が増え体重が4〜5キロアップ
体つきも見るからに大きくなりました
しかも運動能力もほぼベストの状態に回復したそうです
島崎トレーナー曰く
普通はなかなか出来ないことで
やっぱりちゃんとストイックにリハビリをこなしていたからだとのこと

小さい頃は空手や柔道をしていたそうですが
どうしても格闘技は嫌だったらしく
友人の勧めでサッカーと出会いました

小学校の時に静岡のチームを見て
あまりの巧さに衝撃を受け
サッカーをするなら地元の石川ではなく
絶対に静岡のチームだと決めていたとのこと

そして個人を伸ばすことで有名な静岡学園で井田先生に出会います
今、日本サッカーに求められている育成方針である
勝利至上主義でないチーム出身の彼が
いろんな人生を病室で目の当たりにし
人間的にも幅が広がった

今の愛媛FCの若い選手たちが
彼から受ける影響はとてもとても大きいと思います

是非、今度はスタメン出場してもらい
オレンジ色のフラッグの合間にはためく
赤十字の旗を見てみたいものです

さあて、次回のサッカー魂ヤローは・・・