2007.12.30

済美vs帝京みどころ

Author: RNBstaff

【第86回全国高校サッカー選手権大会】
  〜1回戦 済美vs帝京〜

済美初戦の相手はあの帝京だ。
選手権優勝6回を誇り、磯貝や田中達也、中田浩二らを輩出。
今年のチームから2人がJリーグに進み、総体では準々決勝まで勝ち上がった。
そして会場は西が丘サッカー場。帝京のホームだ。
何よりその名前が選手権の代名詞!
すでに名前負けしている人もいるかもしれない。

一方、我らが済美。
県総体は制したものの四国総体では優勝ならず、全国大会でも初戦敗退。
四国プリンスリーグも6位だった。
全国へのアピールができなかったこの状況では、
新聞や雑誌などの大会展望ではほとんど名前があがってこないのも仕方がない。

しかし済美にも十分に勝機はある。
鍵を握るのはFW大谷庸平。彼のドリブルはつかみどころがない。
スピードに秀でているわけでもなく、すごいフェイントをするわけでもない。
それでも1対1になると必ず仕掛けて抜いていく、県内では無敵のサイドアタッカーだ。
いわばタイミングで抜いていくタイプなので、意外と帝京DFは戸惑うかもしれない。
さらに帝京は3バックで大谷の場所に広いスペースが空いている。
うまく大谷を使うことができれば、必ずチャンスは生まれる。

そして、県大会初代MVP・得点王に輝いたFW篠永諒。
去年の全国大会では無得点。
その悔しさを胸に、いつもチーム練習後に残ってシュート練習を繰り返した。
インタビューをしても浮ついたところがなく非常に真面目な男だ。
横浜Fマリノス入団のCB浦田と対峙することになるが、ゴール前の俊敏さでは決して負けていない。
何より、ワンチャンスをものにするための努力をこの男はしてきた。

この2人にマークが集中した時に状況を打開できるのが2年生のMF團上。
チャンスの時、中盤からあがってきてシュートを放つ。
ボールさばき以上に、走りのサッカーセンスに秀でた選手だ。
彼らがベストのコンディションで臨めば、必ず得点のチャンスは訪れる。
あとはどれだけ守れるか。

GK渡邉は全国的には無名だが、安定感は全国クラス。
横浜FC入りする帝京GK大久保にも決してひけをとらない。
そして秀でた攻撃センスをもちながら、チームのためにDFを務める主将西村。
彼を中心にどれだけ守りをひきしめ、帝京の攻撃に耐えることができるか。
前半を1失点以内に抑えることができれば、済美に勝機が見えてくる。
愛媛FCは天皇杯でベスト8。オレンジ旋風はまだ終わっていない!

12月31日(月)昼12時10分キックオフ!
東京都・西が丘サッカー場

実況 江刺伯洋(南海放送)
解説 都並敏史(元日本代表)