Archive for 7月, 2022

2022.07.21

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「X」

楽しみにしてたので劇場で観ました

名門制作会社、A24制作のホラー映画です

A24が作る大ヒット、ホラーといえば「ヘレディタリー/継承」「ミッドサマー」

新しい感覚のネオホラーとして若者たちにも大ヒット

「ヘレディタリー」はカメラマンの松本さん

「ミッドサマー」は甲斐さんがメチャクチャ怖い!と言ってました

確かにどちらとも怖かった

悪霊とか怪物とかが出てくる怖さではなく

危ない世界に入ってしまった人間の怖さ

目をそむけたくなる背筋が凍る怖さがクセになる

今回はひと昔前のアメリカの田舎町に住む老夫婦の家に

3組の若者カップルたちがポルノ映画を撮るためにやってきます

実はその老夫婦がヤバい奴だった

特に老婆が激ヤバなのですが

ただヤバいだけでなく

老化と性欲、老いと性がテーマになっている

ファッションとか音楽が70年代でオシャレ

この辺が普通のホラーとは違うA24らしさです

でも、前述の2作品に比べるとイマイチパンチが弱いかな~

あと“最後に続編の告知ありますよ”って書いてるのに

エンドロールになったら帰っている人がいたので気を付けて!

続編はこの物語の前日譚でタイトルは「Pearl」

エピソード0ですね

しかもこの作品は3部シリーズだそうで

全部見て判断したいと思います

3.5シネマ

2022.07.06

えさシネマ倶楽部

Author: ロッベン江刺

「ベイビー・ブローカー」

ソン・ガンホがカンヌで主演男優賞受賞しましたね

アカデミー作品賞の「パラサイト」にも出演

そういえば韓国映画を世界に知らしめた

あの「シュリ」にも出てたんですね~

覚えていない💦

あれから23年ですっかり世界のソン・ガンホです

赤ちゃんを捨てようとする女とその赤ちゃんを売ろうとする男(ソン・ガンホ)が

旅をしていく中で家族のようになっていく物語

赤ちゃんを売買するからもっと悪い、いけ好かない役かと思いきや

ハートフルロードムービーでした

良作ですがもっとドロドロしていても良かったかな

韓国映画勢いありますね~

ただ昔と大きく違うのは

最近は南北問題が(あまり)出てこないってこと

「シュリ」はガッツリ38度線絡みでしたから

もちろんその問題はまだありますが

韓国エンタメ界はそれだけに頼らなくてよくなったってことでしょう

是枝さんが監督っていうのも関係してますね

あと是枝色が色濃く出てるポイントがもうひとつ

赤ちゃんを売る集団を追いかける警察側が2人の“女性”というとこ(児童福祉課?)

これまでだと犯人を追い詰めるのは男の刑事2人組が定番でしたが

女性2人にしたのが新しい❕

だからこそのいい効果も出ています

でも・・・

それでも是枝さんに強く願うのは・・・

やっぱり日本の作品を作ってほしい❕

次回こそ

因みに

赤ちゃんポストは世界中にあります

日本と韓国では2か所ずつ

熊本と北海道にあるそうです

熊本では昨年2人

これは過去最少だそうです

4シネマ

2022.07.05

ロッベンのイッペン読んでみ!

Author: ロッベン江刺

「人間」 又吉直樹著

芸人としても大好きですし

彼が書く本(小説)も大好きです

正確には「火花」以降

芸人としても

小説家としても

ガッツリやっているところが凄すぎます

これまでの小説

「火花」「劇場」「人間」

一貫して

うだつの上がらないダメダメな芸人や舞台俳優を

主人公にしています

ほぼご自身に近いことを書いてらっしゃるのでしょうが

まだまだ言いたいことがあるみたいで

50歳近くになっても

機関銃のように早口でラップするEminemのよう

「みんな芸人が小説を書いたことに
驚きすぎてるよな。
作家然とした人たちも
生まれた時から作家やったわけじゃなくて
途中でそうなったわけやから
異業種に過剰に反応する人は傲慢やな。
芸人やと驚かれるのは
いい意味で芸人が舐められているからやろな」

ほらラップでしょ

強烈なパンチラインです

このような台詞が時には数ページ渡っています

3作品とも

主人公は彼女を不幸にして

人生も大失敗するのですが

本作が最も長編です

俺が言いたいのはまだまだこんなもんやないぞ!という

著者のルサンチマンの雄叫びが聞こえます

ほらラップでしょ

おそらく次作も

同じような内容でしょうが

必ず手にすると思います

4ブック