2017.07.03
ロッベンのイッペン読んでみ!
「劇場」又吉直樹著
まあ読んじゃいますよね
で、読んだ後「火花」と比べてみました
共に細かい表現が特徴の又吉節(太宰節)で展開されていきます
偏屈な主人公の青臭さに共感しどんどん引き込まれていきます
が
確かにこちらは“恋愛小説”でした
出会いから別れるまで
若い男女が抱く感情を又吉だけの文章で表現しています
読みながら「そう、それ!その感じ!」
とあの時は稚拙過ぎて言葉に出来なかった中坊・伯洋少年の心情を描いてくれています
こうして大人になってやっと文字で確認すると頭の中ってこうなってたんだと嬉しい気もするけれど
もう戻れないのかと鼻奥ツーン現象が沸き起こり切なさがもれなく付いてきます
ところで
「火花」ではなくこちらから上梓されていたら芥川賞はどうだったんだろう
などと余計なことを考えてしまいました
世間が又吉節に慣れてしまいインパクトが無くなっていたのか
それともやっぱり受賞していたのか
でも「火花」から出して正解だった気がします
両方好きですね
いや「火花」かな
いや…どっちでもいいですね
「火花」のときも思いました
次回作が読みたい!
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