今週、坂の上に訪ねて来て下さったのは、「今治街中麦酒」の醸造長、中島俊一さん。先週から「お酒」づいてます(笑)。ここ数年、「クラフトビール」がブーム。そんな中、中島さんは今治の商店街の中に、クラフトビールの醸造スペースと飲食スペースが一緒になっている「Brew Pub」スタイルのお店を今年10月にオープン。早くも地元客や観光客に愛されているそうで…。


 

佐伯)面白いのが「量り売り」をされてるんですって?

中島)そうですね。

佐伯)そんなのよくあるんですか?

中島)コロナの影響っていうのもあるかもしれないんですけど、やっぱり飲食店で飲まれるよりも持ち帰り…最近そうですね、需要があるのかなって。

佐伯)テイクアウト需要。それってその瓶詰めされてるものを買うのは分かるんですけど、「量り売り」ってことは…え?お店の用意されてる容器に詰めるんじゃなくして、自分で容器を持ってってって感じなんですか、お客さんが?

中島)そうですね、お店でも簡易的なプラカップとかも置いてるんですけど、そういうんじゃなくて、あのビール専用というか、炭酸が詰めれる専用の水筒「グラウラー」っていうものがあるんですけど、それに。もう大きいものだったら2ℓぐらい入るやつとかあるんで。お家で飲むっていうのもあるんですけど、例えばアウトドアに持ってって飲んだりとか。あと車に一本積んどくと、例えば観光地とか行くじゃないですか、そこで瓶ビール売ってない時に「量り売り」がもしあれば、ご当地のクラフトビールを詰めて帰ってこれるっていう。

佐伯)持ち帰れる、そういう形でっていうことですね。いやぁ、ビールの「量り売り」なんて、あんまり聞いたことないから、どんな方が利用されるのかなって思って。

中島)本当幅広いですね。若い子もいれば、ご近所さんの年配の方で二日に一回ぐらい「きょうは1番、明日は2番」みたいに順番に色んな種類のクラフトビールをお持ち帰りされてたりとか。

佐伯)完全に常連さんですね(笑)

中島)そうですね、ありがたいことに。

佐伯)じゃ、リピーターさんもたくさんいらっしゃるということで。あと気になったのが営業時間なんですけれども、ビールを提供するお店だから夜の営業と思ったら、開くのが午後3時。

中島)そうですね、少し早い時間から。

佐伯)ハッピーアワー的な、それよりまだもうちょっと早いみたいな。これは何か狙いがあるんですか?

中島)けっこうお客さんから要望もあったんですよね。最初5時からだったんですけど、「昼から飲みたい」っていう声も。

佐伯)そういう声は、どの辺りのお客さんの層から上がったんですか?

中島)地元の方もですし、観光で来られた方も…

佐伯)ああ!観光の方はね。

中島)そうですね、観光の方ですね。

佐伯)ちょっと早い時間から一杯っていう。そんな色んな楽しみ方ができるお店ってことなんですけど、そもそもクラフトビールってどういう定義、どういう意味なんですか?

中島)サイズとしては、小規模ですよね。小規模醸造で、クラフトって「もの作り」「工芸」「職人技」とかいった意味があるので、小規模の量を職人さんが情熱を注ぎながら作るみたいなイメージですかね。

佐伯)職人さんのこだわりや個性が見え隠れするような。お酒をつくるから、もちろん免許がいるってことでしょう?

中島)そうですね。

佐伯)この免許を取るっていうのは、けっこう簡単なんですか?

中島)免許を取るのは、簡単…ではないですね。

佐伯)どんな手続きが必要になるんですか?

中島)まずその技術。この人はお酒造りに精通してるなっていう…経歴であったりとか何処で勉強したとか。そういう技術も必要なんですけど、あと何処の場所で、どの規模のサイズのタンクを使ってとか、そういう計画書を出したりとか。年間の製造量とかもあるので、やっぱりその販売ルートはどうするのかとか、そういう免許を取った後のことも含めて、ですね。

佐伯)じゃあ今クラフトビール流行ってるから、ちょっと来年はクラフトビール作ろう~とかって作れるものじゃ、もちろんないんですね(笑)。

中島)そうですね、前もってかなり準備をしていかないと、簡単に取れるものではないですね。

 


[ Playlist ]
Jack Penate – Learning Lines
Madeleine Peyroux – Lonesome Road
Beck – Tropicalia
Elizabeth Shepherd – It’s Coming

Selected By Haruhiko Ohno


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