今週、坂の上に訪ねてきてくださったのは、四国で初めてLGBT当事者として市議会議員になった、松山市議会議員の渡辺啓之さん。4月の松山市議選で2期目の当選を果たしたばかりの渡辺さんですが、1期目には松山市のファミリーシップ制度運用開始に尽力されたり、各地でLGBTに関する啓発の講演を行ったりと、精力的に活動されています。今回は「LGBTQのいま」をテーマに、「概念や言葉の変化」「トイレの現状」「トランスジェンダーオリンピック」というキーワードで最新の状況についてききました。

番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました!ぜひお聞きください。


佐伯)では、一つ目のキーワードです。概念や言葉の変化ということなんですが、これはどういうことが考えられますか?

渡辺)そうですね、一つとしては性同一性障害と昔言われてまして。病気だという言い方だったんですね。

佐伯)障害っていう言い方がされてましたね。

渡辺)それが実はWHOからこれはもう「病気ではない」ということになって、やっぱり性自認と呼ばれるようになってきたという。そういう考え方に変わっているので、今でもやっぱり性同一性障害って使う方たちもおられるんですけれども、今はそういう風じゃなくて、これは病気じゃないよと。持って生まれたものだよっていう。環境でなるものでもないですし、そういうことを言うようになってきてるっていうのが一つかなと思っております。

佐伯)はい。だからそのあたりは我々放送業界としても、この言葉の変化っていうのはアップデートさせてもらってるんですけれども

渡辺)でもちょっと難しいとは思いますよね。なかなかそれをまだ言う人もおられるので。

佐伯)あ、古いほうの言葉で。

渡辺)そうです、統一されてるようでしてない部分があったりとかもしますので、その情報に敏感な方たちは使ったりとか。これは一般の方たちと同じですよね、情報に疎い方はまだ使われてるとか。でももっともっと私達が啓発していく課題かなとは思ってます。

佐伯)それからまた何でしょうアルファベットで違う言い方っていうか、違う考え方というか…

渡辺)そうなんですよ。このLGBTQ+とさっき言いましたけども、これが実は差別じゃないかと言われてるんですね。区別して言ってるわけじゃないですか、それぞれを。

佐伯)逆に?

渡辺)はい、言われてる方たちがおられるので、もう一つの考え方として、SOGI=ソギ、ソジという言い方、SOGIと書いてソジ、それぞれの頭文字をとってるんですけども、セクシャルオリエンテーション、ジェンダーアイデンティティという言い方をします。簡単に言うとセクシャルオリエンテーションということは、性的指向という意味です。自分がどの性別を好きになるかです。男の人が好きなのか女の人が好きなのか、どっちもわからへんよとか、いろんな言い方、性的指向ですよね。そしてジェンダーアイデンティティ、性自認という言い方になります。自分の心の性です。自分が男性なのか女性なのか、どっちかわからへんよとか、いろんなパターンがあるんですけども、これを組み合わせた言葉、ソジという言い方になるんですけど、実はこのソジという言い方、ソギという言い方をすると皆さんも、ラジオ聞いてくださってる皆さんもSOGIに値するんです。

佐伯)そうですよね。私は性的指向で言うと、男性を愛して結婚しましたので、性自認は女性ですっていうSOGIなんですね。

渡辺)そう分け方ができるんですよね。だから、ここで差別化がないんですよね。みんなSOGIだよっていう、そういうふうな考え方の方がいいんじゃないかとなるんですけども、ここで一つ疑問が生じるところがあって、私ソジの考えた性的指向、好きになる人は男性なんですね。ほんで性的自認は一応性転換までやらせていただいてるので、一応女性だと思わせていただいてるんですね。そしたらこのSOGIの言い方にすると私は異性愛者になるんです。

佐伯)あ~。性自認というか、性転換もされているので

渡辺)異性愛者という言い方になるんです、このソジで言うと。

佐伯)、私と一緒ってことですか

渡辺)そういうことです。ところがどっこい、私は同姓愛者という言われ方をずっとしてきたわけなんですね。自分もそう思ってたんですね、同姓愛者だと。だからすごい違和感があるんです。急に異性愛者になっちゃったみたいな。

佐伯)あ、そういうことがあるんですか!

渡辺)数年前から私は異性愛者になったんです、この言われ方になったら。

佐伯)SOGIになってから。

渡辺)すごい、「え?え?え?」っていう違和感があるので、正直な話、ついて行けてない人たちもおるということです。

佐伯)は~。

渡辺)ありがたいんですよ、この言い方をしたら皆さんと一緒の異性愛者として使っていただくんですけれども、やっぱりもう50年間自分は同姓愛者だと思って生きてきてるのに、その考えを変えれるかって言ったら、そうなんだなっていうのは理解するんですけども、ううん…っていうのがあると思います。

佐伯)そうですか。

渡辺)これがちょっとなかなか難しいところかなと思います。これからの若い子はこれでいいんですけれども、ある程度生きてきた人間にとっては「え~!?」っていうのが。

佐伯)だから、その言葉と概念の変化というところで戸惑うところもあり、良くなってきてるなと感じられるところもあり。

渡辺)だから結局ついていってないかもしれんよねっていう自分もいます。

佐伯)そうですか。でも私たち大人はそういった情報にもちろん触れていますけれども、子供たちはどうなんでしょうか?

渡辺)そうなんです、でも今人権学習としてすごく、4年前ぐらいやったSDGsがボーッと上がったとこに5番目にちょうどあったのかな性的マイノリティの勉強が。あの時に私は議員をやらせてもらったので、いろんな学校に呼んでいただきまして、人権学習はこの4年間で実は私70講演以上やらせていただいてて。もちろん小中高大、そして自治体そして企業さん、南海放送でもやらせていただいたりとかしてたので、そこで触れ合うことがあったりとかするんですけども、まだまだ全部が回れているわけではない。もちろん役所の中の人間たちも講演に行ってます。私より詳しい、LGBTQを熱く語る職員さんが多くて私か感動するぐらい。当事者ですかっていうぐらいやってくださる方たちが学校行ったりとか企業さんとか行ってやってるんですけれども、生徒さんっていうのはやっぱスポンジなので、意外と吸収率がいいんですけど、学校の先生方がなかなか難しいところがある。

佐伯)そうですか。

渡辺)やっぱり大人になると素直に聞けない。「いや、うちはそんなおらんよ」って、ポンと言うてしまわはる方たちとか多いので、大人の啓発が一番難しいなと思いながらやらせてもらってますね。

佐伯)逆に言うと子供たちは割と素直に柔軟に受け止めてくれてるというご感想?

渡辺)インスタグラムとかSNSやらせていただいてるんですけども、DMで「今日はどこどこ中学校の何々です、講演ありがとうございます。実は僕の周りにもそういう子がいます」と。「僕の受け入れ方は間違ってたかもしれませんけども、次からは渡辺さんが言ってくださったようにできたらいいと思います」とか。何かそういうのをいっぱいいただいた、当事者の子供たちからもいただきます、「ありがとうございます」と。「僕ももうちょっと頑張ってみたいと思います」とか、たくさんいただけたりするので、いいんですけれども、だからもっともっと私議員としてではなく、その啓発活動もやっぱり一つの私のライフワークになりつつあるのでやっていきたいな。でも、まだまだまだまだ足らんなと思います。

 


[ Playlist ]
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Keller Williams – Love Handles

Selected By Haruhiko Ohno


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