今週は「坂の上の雲ミュージアム」からの生放送!ゲストは松山東雲女子大学・松山東雲短期大学心理こども学科子ども専攻准教授の影浦紀子さん。「坂の上の雲ミュージアム」内の「こども本の森松山」で行われる「本の森森おはなし会」などのイベントに松山東雲女子大学の学生さんが参加したり、影浦さんのミニ講演があったりというご縁でご出演いただいたのですが、ご専門の保育や幼児教育における「教育方法学」について、また絵本の持つ力などを伺っていると、子どもたちだけでなく私たち大人にも共通する学びや発見が数多くあり驚かされました。影浦さんのトークを聞くと、あなたもきっと絵本を手に取ってみたくなるのでは!
※番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました!ぜひお聞きください。
佐伯)影浦さんは東雲女子大学で「認定絵本士養成講座」というのも開講されていて、その責任者もされているということなんですが、その「認定絵本士」、こちらについて改めて教えていただけますか。
影浦)はい。「認定絵本士」というのは、絵本の専門家の第一歩になります。その役割は、読書活動の推進ということなんですけれども、若い学生さんたちが子供たちとの絵本の繋がりをどんどん推し進めていくっていう、そういう役割を担っていると思います。養成講座では様々な授業があるんですけれども、だいたい学生さんたちに「好きな絵本って何?」って聞くと、ほとんどが物語絵本なんですよね。
佐伯)物語。
影浦)はい、物語に絵をつけて、ストーリーを楽しむというタイプです。でも絵本の中には、科学絵本とか昔話とか、赤ちゃん絵本とか、今はSDGsの絵本まで様々、映画や小説と同じようにいろんなジャンルがあります。そうした様々な絵本のジャンルについて学んだり、絵本を紹介する技術を学んだり、絵本作家さんや編集者、書店の方のお話を伺ったり、プロの人形芝居に参加して子供の心を捉える技を身につけたりと、絵本に関する知識を深めて技能を高めて、さらに感性を磨くという、そういうカリキュラムになっています。
佐伯)いま初めて考えました、絵本のジャンル。「赤ちゃん絵本」ってどんな?
影浦)そうなんです、やっぱり赤ちゃんが手に取ってめくりやすいページの厚さですとか、角がとんがってないんですね、丸くなってて安全であったりとか。赤ちゃんにとって本は、本とか物語っていうよりは、ややおもちゃに近い感じ。そこから物語を感じていくようになるんですけど、そんなふうに作りがしっかりしていて、赤ちゃんにぴったり合うような絵本っていうジャンルもあります。
佐伯)そういうことなんですね。冒頭で申し上げましたが私も昨日、絵本の読み聞かせに挑戦させていただいて、私が読んだ本が物語絵本なんだと思うんですよね。アンパンマンでおなじみのやなせたかしさんが、絵とそれから文章を手がけられている「やさしいライオン」。これ結構有名な本で、聞きに来てくださってる方の中にもご存知の方ずいぶんいらっしゃったんですけれども、なんかね、大人の私たちが読んで、読んでる方も聞いてくださった方も、みんな何か胸に何かこう感じて帰るような時間に昨日はなったんですが、その絵本の必要性っていうのは、影浦さんはどんなふうに感じられてるんですか。
影浦)絵本っていうのはやっぱりこの人と人とか、人と物、人とことを繋ぐ、そして自分と向き合う効果的なメディアじゃないかなと思います。私も子育てを経験していて、子育て経験を通して「絵本があってよかったな」って感じている1人です。どんなに怒っちゃっても、どんなにイライラしてても、絵本を読んでる時間は楽しい時間になります。
佐伯)そうですね(笑)。先生もイライラする時あるんですか?
影浦)もちろんです。日々、もう日々です、毎日!
佐伯)でも、そんな中でも絵本をいる時間は癒しの時間。
影浦)はい、そうですね、絵本を見ているときは子供と一緒に楽しい時間が不思議と過ごせる、そんな時間で。私も昔まだ若かった頃、長男が3歳だった頃に、ある保育所の園長先生に「もう仕事で忙しくて、夜寝る前にゆっくり絵本を読む時間が取れなくって」ってもう半泣きになりながら相談したことがあって、そしたら「夜寝る前に読むんじゃなくて、もう家帰ったらすぐ読んだらいいんですよ」って言われたことがあります。これは「あ、そうか」と思って実際に実践しました。そうすると、遠回りするような感じもするんですけど、夕方、保育所から帰ってから帰宅してすぐ一緒に絵本を読んでみました。そしたら子供は満足して1人で遊び始めて、こちらの夕食をする準備もはかどっちゃったりして、あれっていう感じです。今メンタルパフォーマンスとか注目されてますけども、心の充実にはやっぱり時間がかかります。でもこの時間を取ることで、ちょっと立ち止まることで、かえって仕事を効率よく進めるっていうこともあると思うんです。絵本を読む時間っていうのは、その一例だと思うんですね。忙しい大人ほど絵本に触れて欲しいなって思います。絵本は紙に触れて、めくって、物語体験ができます。五感を使いながら物語体験ができる。心を動かして、大人もそうなんですけど、わくわくドキドキ、ほっとなってときにはこれまでの自分の人生と重ね合わせて涙が出てしまう。
佐伯)もう昨日まさにそんな時間だったと思います。
影浦)そういう体験によって、また元気になって、子供に優しくなれる。仕事がはかどる。そんな不思議なパワーを持っているのが絵本じゃないかなって思います。
[ Playlist ]
The Style Council – Headstart For Happiness
Linda Lewis – Old Smokey
Kings of Convenience – Mrs. Cold
Ásgeir – Summer Guest
Selected By Haruhiko Ohno



