今週、坂の上に訪ねて来て下さったのは、「おもちゃネットワークえひめ」の会長で、松山市立道後小学校校長でいらっしゃる佐藤郁子さん。ここ数年のコロナ禍でおうち時間が増えたことで、おもちゃへの関心が高まり、おもちゃの国内市場規模は大きくなっているんだとか。また、夏休みに入り、子どもたちがおもちゃに触れる時間も増えていると思います。愛媛に「おもちゃ美術館」を作ることを目標に「おもちゃネットワークえひめ」の活動を続ける佐藤さんの、トークのキーワードは「聖徳太子が遊んだおもちゃ」「簡単!手作りおもちゃ」「おもちゃが育むもの」。佐藤さんオススメのおもちゃの実演では、佐伯アナも大興奮でした!おもちゃって、大人も夢中にさせる力があるんですね。
佐伯)佐藤さんが校長を務められている道後小学校では、手作りおもちゃにも取り組まれているんですか。
佐藤)そうですね。実は雨で運動場が使えない時があるんですね。そういう時には、道後おもちゃランドをオープンしているんです。
佐伯)道後おもちゃランド!?
佐藤)はい、木のおもちゃであるとか手作りおもちゃであるとか、10種類ぐらい用意をして…
佐伯)そんなに?
佐藤)はい、ひとクラスずつ招待をしています。
佐伯)え~、そうなんですか!じゃ、招かれたクラスの子は皆、好きなものを手に取って遊んでいく。しかも、それが手作りおもちゃ。
佐藤)それもあります。
佐伯)ということで夏休み中ですので、ラジオで紹介できる手作りおもちゃということで教えてもらいたいんですが。
佐藤)はい。実はですね、牛乳パックって手作りおもちゃには必須なんですよ。
佐伯)必須?どういうことでしょう?
佐藤)きょうはですね、その牛乳パックを使ったおもちゃを2つご紹介したいと思います。
佐伯)お願いします!
佐藤)牛乳パックのですね、上の三角のところと下の底のところをハサミで切り取ります。で、間の長方形のところをそのまま2 cmぐらいの幅で横に切っていきます。
佐伯)はい。
佐藤)ただそれだけです。
佐伯)これがおもちゃになる?
佐藤)はい。
佐伯)どうやって遊ぶんですか?
佐藤)じつはその…開けるとダイヤの形になるんですけど、それを重ねていくんですね、上に。
佐伯)はい。
佐藤)それの高さを競う!
佐伯)あの、ジェンガみたいな感じですか?
佐藤)そうですね、それが牛乳パックだということです。
佐伯)ダイヤ型にすると、けっこう安定しそうだから割と高く行けるんじゃないかなと思いますが、どうなんですか実際は?
佐藤)これってですね、やっぱり軽いので今だったらエアコンの風に影響されたり、ちょっと触ると崩れたり、慎重にやらないと積み上げられないんです。
佐伯)…なんか興奮したら鼻息でも揺れそうな感じが(笑)。軽いから少しの環境変化でも影響を受けるという。
佐藤)そうですね。で、牛乳パックを開ける時に指先を使ったり、そこらへんもちょっと小さいお子さんには難しいかもしれません。
佐伯)そうなんですね。ちなみに、道後おもちゃランドを開催する時はどういう風にして…そうやってみんなで積み上げていく競争みたいなのもあるんですか?
佐藤)そうですね、いちおう一分間で積み上げていきます。
佐伯)一分かぁ…。どのぐらいまでいきます?
佐藤)そうですね、30段ぐらいまではいくでしょうか。
佐伯)え!2cm幅ぐらいだったら50~60cmってことですか?
佐藤)そうですね。
佐伯)そんなにいきます?一分で…
佐藤)ただですね、途中で崩れることも多いです。
佐伯)ですよね。でも一分間だったら…最終的な高さを競うんですよね?
佐藤)そうです。
佐伯)なんか途中で「ここらでやめとこう」みたいな…
佐藤)それも作戦ですね。周りを見ながら、「崩れたから、自分はここでやめておこうかな」とか。
佐伯)この、アンパイを狙うっていう(笑)。そんなところで、このバランス感覚みたいなのも養えるかもしれませんね、作戦もね。
佐藤)そうですね、はい。
佐伯)これはだって切るだけだから本当に簡単。
佐藤)あっという間にできます。
佐伯)はい、今でも出来そうです。それから、もう一つは?
佐藤)さっきは2cmに切ったんですけど、それを4cmぐらいに切ってですね…
佐伯)幅広に。
佐藤)はい。その端っこに切れ目を入れて輪ゴムを挟みます。すると輪ゴムの力で飛び出すんですよ。
佐伯)ほ~。対角線上になるように輪ゴムをかけて…
佐藤)それを指で押さえて外すと、上にピョンと飛び上がるんです。
佐伯)へ~、これ面白そう!
佐藤)それをですね、カエルの顔を書いたりしたらカエルにイメージできるし、つなげるとヘビになったりして、箱の中に入れて蓋を開けるとヘビが飛び出す!
佐伯)ビックリ箱!
佐藤)になります。
佐伯)こういう動きのあるものって、子どもたち好きですよね。
佐藤)大好きですね。で、私は子どもたちと相談して「担任の先生を驚かそう!」なんていう提案をしてですね、子どもたちと教室の入口で待って、担任の先生を驚かせて楽しんでいます。
佐伯)先生けっこうビックリします?
佐藤)ビックリしますね~(笑)。子どもたち大喜びです。
佐伯)そうですか(笑)。あとで校長先生は苦情を言われたりしないんですか、その先生たちに?
佐藤)あ、言われます。「校長先生!要らないこと教えて」って。
佐伯)いや~、だけど校長先生と子どもたちがそうやってタッグを組んで面白がるっていうのはいいですね(笑)。
佐藤)そうなんです、もうね、すぐに仲良くなれます。
佐伯)だからコミュニケーションツールとしても、おもちゃっていうのは優れたパワーを発揮する。
佐藤)その通りです!
佐伯)ってことですね~。
[ Playlist ]
Dan Hicks & The Hot Licks – Strike It While It’s Hot
Smashing Pumpkins – Lily (My One And Only)
大貫妙子 – Summer Connection
Dawn Penn – Here Comes The Sun
Selected By Haruhiko Ohno