突然ですが、あなたはコオロギを食べたこと、ありますか???今週、坂の上に訪ねて来て下さったのは、株式会社ヒューネット商品部の池田優美さん。近年「昆虫食」が話題となる中、ヒューネットは愛媛県内でこおろぎの養殖から加工・販売までを始めているんです。将来の食糧危機の救世主として、また町おこしとしても注目される「昆虫食」。その背景を伺うと…。
佐伯)昆虫食っていう言葉、本当に最近よく耳にするようになってきたんですけれども、改めてその背景を教えていただけますか?
池田)はい。2013年に国連機関の一つ国連食糧農業機関が昆虫食を推奨する報告書を発表したことがきっかけになります。
佐伯)国連の機関が推奨をするというのが。今から9年前になりますかね?
池田)そうですね。
佐伯)これ、どういった点から推奨されるようになったんでしょうか?
池田)まずは世界の人口の増加によって引き起こされると予測されている食料危機っていうのがありまして、それが特にタンパク質が足りなくなるという風に言われている食料危機なんですね。そこでですね、昆虫が持つ優れた栄養価とか飼育における環境への負荷の観点から推奨をしているという所になっています。具体的には、2050年には世界人口が百億人になることが予測されてまして、重要な栄養素であるタンパク質を確保するっていうことが重大な課題だという風に発表されているんですね。昆虫食は少ない餌で早く育ち食べた餌を家畜より効率的にたんぱく質に変換するという特性があるということもありますし、あとは飼育時に発生する温室効果ガスが他の家畜に比べてすごく少ないんですね。
佐伯)これ聞いたことあります。例えば牛を飼育すると牛のゲップで排出される二酸化炭素の量はかなりになる、というふうに聞いたことがありますが、そのあたりも影響してるんですね。
池田)そうですね、はい。あとは昆虫は体がすごく小さいので、育てるのに広い土地を必要としないというところもありますね。
佐伯)じゃあSDGsというか、そういった観点でも注目をされているということだと思うんですけれども。
池田)はい。
佐伯)国連の機関が推奨したのは2013年ということでしたが、日本ではそれよりもずっとずっと昔から昆虫を食べる文化っていうのが地域によってありますよね?
池田)そうですね。内陸の方が特にですね、そういった特徴があるかなと思ってまして、例えば昔は国民的昆虫食だったイナゴ。
佐伯)国民的昆虫食(笑)!
池田)っていうところだったりとか、おふくろの味として認識されている、長野県の伊那谷っていう所でイナゴの佃煮が郷土食になっていたりですとか。他にも蜂の子や蚕、さなぎ、カミキリムシ、タガメとか、そういった昆虫が食べられていたという風に言われています。
佐伯)自慢じゃないんですが、私も長くこの仕事をしておりまして、情報番組でですね、松山市の伊台のほうで蜂の子の炊き込みご飯を頂いたことがありますし…
池田)へ~!
佐伯)実はそこ、親の蜂もダシが出るとかいうんで、蜂の形のまま入ってましたけれども、食べてみたら美味しいんですよね!それからイナゴも頂いたことあります、旅行の番組で。やっぱり信州の方で山間の地域で頂いたことありますし、あと何の幼虫だったか…なんかの幼虫も頂いたことが。
池田)色々なものを召し上がられてるんですね(笑)
佐伯)そうなんですよ(笑)。だから、そこそこの地域で昔ながらに昆虫で栄養を取るっていう文化は、日本には昔からあったんですね。
池田)そうですね
[ Playlist ]
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Athlete – El Salvador
Roy Ayers – Time And Space
Bibio – Raxeira
Sandra Cross With Alan Weekes – Moon River
Todd Rundgren – It Wouldn’t Have Made Any Difference
Selected By Haruhiko Ohno