秋の高校野球の準決勝が9月28日行われました。

県から3校四国大会に進めるため、準決勝に勝てば

四国大会に出場です。

結果、第1シード・今治と西条が四国大会に進むことが決まり、明日29日決勝を迎えます。

(四国大会出場は今治西が2年ぶり27回目、西条が5年ぶり15回目)

 

敗れた帝京第五と東温は明日、代表決定戦。

勝ったほうが四国大会進出です。

帝京第五は15年ぶり5回目、東温は四国大会初出場をかけて闘います。

 

曇り空の坊ちゃんスタジアム。

第1試合は第1シード・今治西と、第4シード大洲を破った帝京第五との試合。

初回、今治西のエース神野は低めにボールを集められず

帝京第五打線に捕まります。

2本のヒットと四球で無死満塁

バッターは4番・新家。

すると、今治西ベンチが動きます。伝令。

 

力んでいた神野はここから投球を立て直す。

凡打と2三振を奪い無得点で切り抜けると

9回を投げて被安打7、四死球1、12奪三振、自責点0というピッチング。

「バックからの声かけもあり、緊張していた気持を立て直し

要所要所で低めに球が決まった」と本人。

今大会下位打線ががんばる今治西。味方の援護も得られたマウンドだった。

 

しかし、共に夏のチーム経験者が残るチームの試合

ピッチャー西浦の力投はもちろん、打線は気を抜く暇はない。

マウンド上の神野も

「帝京第五打線は力強く振ってきた。

自分のピッチングをなくさないように投げていた」

と語る。

帝京第五打線、特に上位打線は少しでも甘い球は見逃さない。

三遊間をきれいに抜ける打球も多いし、6回には5番・先山のタイムリーも出ました。

 

スコア上は3-1ですが、力を感じる打撃でした。

 

試合後、大野監督は

「シード校が姿を消す中、残れてほっとした。愛媛開催の四国大会、

ここまできたら1位校として四国大会に臨みたい」と

明日の勝利を誓いました。

 

続く第2試合、個人的に今大会1番おもしろかった試合です。

西条-東温

共に保護者、学校関係者、地元の方などの熱い声援。

ストライクが決まったり、いいプレイが出たときの声援

特に後半はすごい盛り上がりでした。

学校の、地域の期待を背負った試合は両エースのぶつかり合い。

 

先制したのは東温でした。

ヒットとエラーで1点をもらう形。

西条の先発・島田は「最初は緊張してました」と語る。

味方の力をもらい

徐々に自らのピッチングを立て直していく。

「うちは打線がいいので、援護があると信じてた」と島田。

 

4回ウラ、死球で出塁したランナーを送り

打席には女房・柳瀬。レフト線に放った2塁打は試合を振り出しに戻した。

さらに6回には柳瀬がヒットで出塁したランナーをセンターへのヒットで返す。

誰よりも身近で闘っている女房の援護で勝ち越した。

「(県大会)いままで自分のバッティングができなかった。

高めからつっこんでくるカーブをしっかり打てた。」と

試合後にうれしそうな顔で語った柳瀬(1年)。

西条打線は8回にも1点を加えた。

 

 

しかし、相手は強力打線・東温

今大会7本のホームランのうち半分以上となる4本は

東温打線から生まれている。

6回には2死2・3塁

8回にはランナーを3塁まで進め

島田を攻める。

「コースにしっかり投げることを考えた」

9回を投げて被安打7、7奪三振、自責点0のピッチングだった。

 

 

負けはしたが東温の左腕・渡辺

ピンチのときこそコーナーにしっかり決める投球は

西条打線を苦しめた。

この力投に沸いた1塁側応援席。

緑のうちわが

ストライクのたびに大きく揺れます。

明日の代表決定戦でもすごいピッチングを見せてくれるでしょう。

この試合、スコアボードは3-1でしたが、すごく接戦でいいゲームでした。

 

(写真はすべて、白石撮影)