今週、坂の上に訪ねて来てくださったのは、日本紅茶協会認定のティーインストラクター・森千秋さん。紅茶好きが高じて、80年以上の歴史を持つ日本紅茶協会が認定する「ティーインストラクター」の資格を、愛媛で初めて取得された森さん。英国式のルールに則って楽しむティータイムは、気分を優雅にしてくれます。
佐伯)いい茶葉を手に入れたとして、今度入れ方なんですけれども、やっぱりここにも美味しく入れるコツというのがあるんでしょうね。
森)はい、このコツさえ皆様習得されましたら、どなたでも本当においしい紅茶を入れることができますので。4つのポイントっていうのがありますけれども、英国式の最もポピュラーで正統な入れ方の「ゴールデンルール」に基づいた方法って言われるんですが…
佐伯)ゴールデンルール!
森)はい、名前がちょっとすごいんですけれども(笑)。要はティーポットを使って、茶葉の成分を引き出す方法なんですね。第1のポイントは、ティーポットを用意します。ガラス製のものでも陶磁器製のものでもホーロー製のものでも、本当にご自宅にある急須でも構いません。
佐伯)専用の紅茶用のポットじゃなくても大丈夫なんですね。
森)本当にお家にあるもので大丈夫なんですけれども、ただし鉄瓶のような鉄分の入っているものは避けてください。なぜかと言うと、紅茶の色が黒ずんでしまいますので、それだけはちょっとやめてたほうがいいと思います。
佐伯)じゃ、鉄以外の素材のポット。
森)そうですね。第2のポイントはですね、茶葉の分量を正確に、ティースプーンっていうのがありますから、ティースプーンで量ってください。
佐伯)あの、普段私たちが使ってる、いわゆるカップ&ソーサーについてくるのもティースプーンって言いますけど、それじゃなくて、茶葉を量る用のスプーンがあるんですね。
森)そうです。そちらのほうが間違いがないので、茶葉は必ずティースプーンで量ってください。
佐伯)目分量だダメですか。
森)やっぱりちゃんとお味が変わってきます。
佐伯)なるほど。分量、そして?
森)第3のポイントなんですけれども、お湯です。汲みたての新鮮な水を強火で沸かして、沸騰したての勢いの良い熱湯を使うことが大事です。
佐伯)へ~。例えば日本茶だと、玉露はちんちんに沸いてないほうがいいとか、茶葉によって適温というのが違ったりしますけれども…
森)紅茶は、絶対沸騰したての熱湯、勢いの良い熱湯を使うことで一番美味しく出ますね。
佐伯)どんな茶葉でもですか?
森)はい、紅茶はもう全て!
佐伯)そうなんだ!分かりやすくていいですね。
森)分かりやすいですよね。やりやすいかもしれません。
佐伯)じゃ、ポット、分量、お湯、ときて最後のポイントは?
森)第4のポイントですけど、砂時計やタイマーを利用して、時間を計って十分蒸らすことが大事になってきます。
佐伯)だいたい目安としてどのぐらい?
森)そうですね、蒸らす時間っていうのは、葉の大きいリーフタイプは3分以上蒸らしてください。ちょっと砕いてるようなブロークンタイプの茶葉ですと、2分半以上蒸らしてください。
佐伯)ブロークンタイプでも2分半以上。
森)はい。あと一番手軽なティーバッグは1分ほどですね。スーパーとかで売ってるようなティーバッグはそのようなもので、中にはちょっと外国製のものだったりとか、ちょっと高めの紅茶屋さんなんかに売ってる分に関しては、そのティーバッグの裏にちゃんと時間を、たとえば3分から4分とか書いてますから、そこをちゃんと守った方が美味しく淹れられます。
佐伯)じゃあゴールデンルールは、ポットを用意して、分量もちゃんと量って、お湯は沸騰したてのもので、しっかりと蒸らす時間を取ってということですね。
森)その通りです。
[ Playlist ]
Ryan Adams – Answering Bell
Myron & E – They Don’t Know
Roy Ayers – Love From The Sun
Rumer – Come Saturday Morning
Niteflyte – If You Want It
Selected By Haruhiko Ohno