今週、坂の上に訪ねてきてくださったのは、伊予つばき協会副会長の相原誠二さん。いま美しい花が見ごろの椿は松山市の花でもあり、愛媛には思い入れのある方も多いかもしれません。そこで今日は「愛媛の椿」をテーマに、「子規と律」「つばきオイル」「ライバルはバラ」というキーワードで、その魅力を紐解きます。その種類の多さや多種多様な利用法など、相原さんの話を聴くと、今年の椿がより美しく感じられるかも!

番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました!ぜひお聞きください。


佐伯)きょうは実はキーワードになっている「子規と律」の、「律」という椿をお持ちくださったんですか。

相原)はい、ピンク色、淡いピンク色の。

佐伯)これがそうなんですね。

相原)清楚な椿です。

佐伯)ホント清楚!お花の大きさが、直径が…

相原)5センチぐらいですね。

佐伯)そうですね。

相原)このサイズですと、我々は小輪と呼んでます。

佐伯)で、花びらが…なんていうか八重みたいになってなくって、すごくシンプルな。

相原)一重ですね。これ藪椿だと一重が多いんですよね。そっちの系統の日本椿を使ってますので、一重になってます。

佐伯)花びらが薄ピンク色で小ぶりのお花で、なんだろう…名前を聞いたからかもしれませんけれども、子規さんの妹の律さん。「兄さんをいじめたら許さんぞな」って、男勝りのね。でもすごく、お兄さんのためにっていう過ごされ方をした、だから生き方も簡潔な女性だから、すごくこの花のイメージと重なってきますね。

相原)そうですか。それと関係あるかどうかわからないんですけども、「子規」というほう(椿)はちょっとひ弱なんですよ。

佐伯)そうなんですか!

相原)「律」のほうは質実剛健というか…

佐伯)なんか「しゃん」としてる(笑)

相原)そうなんです(笑)名前によるのかも知れませんけど。

佐伯)「子規」という椿は、病に倒れた子規さんを…

相原)そうです、ちょっと癖がある椿なんです。

佐伯)へ~、そうなんですね。名前とお花をちゃんと比べて結びつけてみるっていうのも、これ楽しい見方ですね。

相原)そうなんですよね。だからネーミングにも僕らも苦労しますね。

佐伯)じゃあ相原さんが作られた椿で、もちろん名前も付けられたっていうのもあるんでしょ。

相原)はい。「令友」という名前で伊予つばき協会に登録させてもらってます。

佐伯)れいゆう、令和の「令」に友だちの「友」。で、名刺に写ってるのが、その「令友」というお花なんですね。これはすごく華やかな椿ですね。

相原)新しい品種の花を作るときに、いくらか方法がありまして。一つは実生(みしょう)。

佐伯)実生?

相原)種を蒔いて生えてきたやつを育てる、というのが実生。それからもう一つは、椿って枝変わりをするんです。

佐伯)?

相原)一つの木の枝から突然、元の木とは違う花が咲くことがあるんです。

佐伯)え、そうなんですか!?不思議な花!

相原)その枝を取って、その形質を固定させる。で、新しい一つの品種にするというのがあります。僕の「令友」というのはそれとは違って、実はこの白の紋々がありますけども、これってウイルスが入ってるんですよ。

佐伯)え???ちょっとご紹介しますと、これ直径が…スケールが置いてますけど10センチぐらいもある大きな花で、色が赤と、これは白なんですか。赤と白が、なんだろう、ラジオでどう説明したらいいのか…

相原)まだら模様ですね。

佐伯)ああ、まだら模様、錦鯉みたいな模様だなと思って(笑)。で、真ん中にあの黄色い花芯があってという形のお花ですが、これが…その白いまだらになってるのが、ウイルス?

相原)ウイルスのせいで色が抜けてるんです。

佐伯)へ~!!

相原)ちなみに外国の生産科では、一つの品種が、ウイルスなしの品種ができると、それにわざわざ接ぎ木をしてウイルス付の台木を使って接ぎ木をしてウイルスを感染させて、そういう派手な模様にするという手法があります。

佐伯)へ~、そうなんですね!いやお花だけ見ると本当に華々しいっていうか派手なお花なんですが

相原)派手になってくるんでね、外国の方では喜ばれてます。

佐伯)まあ!でもその裏には実はウイルスの働きがあるっていう。

相原)椿の場合はウイルスがそんなに悪さしないんで、枯れたりすることはまずないんです。

佐伯)そうですか。この色合いに影響が出てくるというだけなんですね。

相原)その通りです。

佐伯)面白い(笑)。そのウイルスの加減によって白が強くなったり赤が強くなったりっていう感じですか?

相原)これが面白いもので、この木のウイルスを使ったらいいのが出るとか、このウイルスは駄目とか、ウイルスも種類があるみたいで、いろんなウイルスの出方があるみたいです。

佐伯)じゃ、それを皆さん、いろいろ試しながら新しい美しいお花を生み出しているという…

相原)特に外国ですね。日本ではあまりメジャーではありませんけど。

佐伯)そうですか。

 


[ Playlist ]
José Feliciano – Wild World
Emilie-Claire Barlow – What a Little Moonlight Can Do
Christy Baron – Overjoyed
Roy Ayers – Time And Space

Selected By Haruhiko Ohno


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