今週、坂の上に訪ねてきてくださったのは、株式会社EBing代表で今治市地域おこし協力隊でもいらっしゃる藤原敏光さん。徳島出身で、電気機器メーカー等での商品開発や新規事業創出などを経て、去年1月に起業したのがバナメイエビの陸上養殖を手掛けるEBingです。エビの陸上養殖と聞くと少し意外な印象ですが、ようやく実用化が始まったばかりで、お話を聞くと、その可能性にワクワクしてきます。今回は「きくま産海老」をテーマに、「イノベーションのジレンマ」「知らず知らずのうちに」「みんなで育てるエビの地場産業化」というキーワードで新たな挑戦を掘り下げました。

番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました!ぜひお聞きください。


佐伯)リスクだけではなくて逆にその可能性と、もちろん天秤に諮って決められたんだと思うんですよね。

藤原)もちろん、企業にいたときマーケティングを徹底的にしましたので、「これはいける」という感覚はあったんですね。

佐伯)そのポイントとなったことはどんなことですか?

藤原)いくつかポイントはありまして、一つ目はやっぱり安定供給と高い生存率っていうことですね。私が今提唱しているやり方っていうのは、水温や水質をですね、屋内で24時間管理して育てるんですね。屋内で育てますので、病原菌とか雨水が入るわけでもないですので、そういうリスクが低いんですね。いわゆる病気になってエビが死んでしまうようなリスクが少ない、っていう意味があります。で、屋内で管理されて作りますので高品質なエビが育つと。そういったポイントですね。あと海外の養殖っていうのはマングローブを切り開いて、SDGsの観点でいうとちょっとずれてるんですよね。そういう意味では、我々が提唱してる陸上養殖というのは、海水をほとんど排出しない循環式のシステムのために、周辺環境への汚染の心配とかがないんですよね。そういう点で一つポイントになります。

佐伯)はい。

藤原)で、場所を選ばないっていうのもありましてね。陸上養殖ですので陸があればいいわけです。海も…日本って海ってどこも近いんですよ。いくら奥地でもね、2~3時間走らせば水を汲みに行けますので、その水を使って閉鎖的な空間でもどこでもできますっていう、そういうちょっと変わったポイントがあると思ってます。

佐伯)屋内でっていう、陸上でっていうとこは本当に大きなポイントだと思うんですけど、具体的にはどうどういう?屋内に何か水槽みたいなものが置かれるわけですか?

藤原)そうです。まあイメージしていただいたらいいのは、六畳一間に水槽が1個置けるような大きさで、そこに濾過槽とか…濾過槽って水をきれいにする装置なんですけど、そういう装置が備わっていましてね。そこにエビがたくさん泳いでるっていうか、イメージですね。

佐伯)へえ~。

藤原)で、薬は一切使わない。

佐伯)一切?

藤原)使わないです。屋内ですから使う必要はないんですね。

佐伯)そうなんですか!それ何か画期的ですね。

藤原)陸上養殖では一般的なんですけどね。海面養殖ではちょっと難しいですね、やっぱり病気のリスクがあるので。

佐伯)そのシステムの中で、藤原さんのEBingならではの特徴っていうのもあるんですか?

藤原)あります。

佐伯)それは?

藤原)先ほどの繰り返しになるんですけど六畳一間にこぢんまりスタートできる。いわゆるスモールスタートができる。イメージね、皆さん養殖って言ったら大きな池にすんごい敷地がたくさんいって、すんごい規模の何か設備が必要だという感覚かと思うんですけども、六畳一間におけるぐらいの、人間の操作もしやすいっていうような、そういうなんていうんですかね、シンプルな設備を僕が開発しましてね、それを遊休施設、自分の家の納屋ぐらいに置いていただいたら今からでもスタートできますよみたいな。そんなイメージのシステムを今提案してるんです。

佐伯)じゃ、取り掛かりもハードルが低い。

藤原)そうです、そうです。誰でも気軽にスタートが。お金がねいっぱいある人はいいんでしょうけど、そうなると先ほどのようなね、大企業によるイノベーションのジレンマが起きちゃいますので、やっぱりちょっと真面目にやってみようか、責任感があるような方、個人的にですね、そういう人が最初はスタートするのがよろしいかなと思って、そういうスモールスタート型のシステムを今提案しています。

佐伯)お話を聞くと、変な話、1人でも始められるっていう…

藤原)そうです、僕1人でやってますからね。

佐伯)ですよね!

藤原)完全なワンオペレーションです。エビ育てることから出荷から、こうやってね、ラジオに出てみたりとか(笑)。で、地域おこし協力隊として行政に勤めてますので、いわゆる兼業をしながらできますよっていうのを実証実験してるんですよ。そうなると、「いや、僕は時間がない」「いやいや、そんなことはないですよ」っていうか提案がね、より実質的に、確実なデータをもとに提案できるんですよね。こういう時間、スケジュールでできますよ。今そういう実証実験をしながら、いろんな人にできるような提案を今させてもらってます。

 

 

[ Playlist ]
Acid House Kings – Would you say stop
Cat Power – After It All
Björk Gudmundsdóttir & Trió Gudmundar Ingólfssonar – Tondeleyo
Bibio – C’est La Vie

Selected By Haruhiko Ohno

 


この記事の放送回をradikoタイムフリーで聴く