今週、坂の上に訪ねてきてくださったのは、NPO法人「すくすくビーンズ」の代表理事・笹田広恵さんと、事務局の岩渕加代子さん。神経伝達物質ドーパミンの元となる「L-dopa（ドーパ）」が多く含まれていることで最近注目されている「ムクナ豆」について、お話を伺いました。聴き慣れない名の豆ですが、日本では「八升豆」という呼び名で、江戸時代には西日本を中心に栽培されていたんだそうです。その「ムクナ豆」の栽培に取り組んでいるお二人に、「100gで8000円」「100gで1000円」「ムクナ豆の食べ方」をキーワードにお話を伺いました。
※番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました！ぜひお聞きください。
佐伯）まだあんまりご存知ない方も多い中で、笹田さんがこの「ムクナ豆」と出会ったのは、どういうきっかけだったんでしょう？
笹田）まずなんですけど、8年前に私の姉がパーキンソン病って診断されたんですよ。そのときに私、毎回受診のときに一緒に入るんですけれども診察室に。そのときに1回目から先生のところに行って、姉を食事とか食で支えたいんだけどって相談したんですよ。そうすると主治医の野元真弘先生っていう先生なんですけれども、パーキンソン病の第一人者の先生で、その先生に「ムクナ豆があるよ」って教えてもらったのがきっかけだったりします。
佐伯）へ～、はい。
笹田）その「ムクナ豆」には、パーキンソン病のお薬と同じ成分で「Lドーパ」っていう成分が多く含まれているので、その成分をなんていうか、うまく取り入れるというのが、とてもパーキンソン病には有効だよっていうのを教えていただいたのがきっかけです。
佐伯）そうなんですね。そのパーキンソン病との関連で、「ムクナ豆」に出会われたという…
笹田）そうです。
佐伯）ってことなんですね。パーキンソン病といいますと、確かオリンピックの聖火、火をつけるときに、あの有名なモハメド・アリがパーキンソン病で震えたりしながら火をつけたっていうのが話題になったかと思うんですけれども、そういう震えなどが出る病気？
笹田）そうですね震えとか、あと気分の落ち込みとかもありますね。
佐伯）あ、気分の落ち込みもあるんですね。他にはどんな？
笹田）進行していくと、やっぱり歩行障害とかそういうのも出てきたりします。
佐伯）パーキンソン病の原因っていうのはわかってるんですか？
笹田）そうですね、神経伝達物質のドーパミンの生成量が何らかの原因で減少するために、脳からの指令が筋肉に十分に届かないとかっていうことで、運動機能に障害が発生すると聞きました。
佐伯）ドーパミンの生成量の減少っていうことは、さっきおっしゃった、その元となる「Lドーパ」が含まれている「ムクナ豆」を取るっていうことがいいっていうことになりますよね。
笹田）そうですね、はい。「Lドーパ製剤」っていうのが処方されてるんですけれども、そのお薬と同じ成分が多く含まれてるって思ってもらったらいいですね。
佐伯）じゃ、そういったことを調べられる中で、「すくすくビーンズ」という団体を立ち上げられたということですか。
笹田）そうですね、はい。「ムクナ豆」とセルフメディケーションの普及を目指す団体として、4年前に「すくすくビーンズ」を立ち上げました。去年の9月にNPOの法人化っていう形になりました。
佐伯）どういった方が協力されてるんですか？
笹田）「ムクナ豆」の普及に努めている「ムクナ会」っていう会があるんですけれども、そちらの方の会長で東京農工大名誉教授の藤井先生に顧問をしてもらったりとか、あと趣旨に賛同してくれる県内の高校や農家さんとか企業の経営者さんなどと一緒に、たくさんの方に協力していただいてます。
佐伯）そうですか。実は今日、お姉さまの岩渕加代子さんにもスタジオに入っていただいています。岩渕さんもよろしくお願いします。
岩渕）よろしくお願いします。
佐伯）頼もしいご家族ですね。
岩渕）そうなんです、はい。
佐伯）現在、岩渕さんは治療とかなさってるということですか？
岩渕）はい。治療というか、病院に通ってます。
佐伯）この「ムクナ豆」に出会って、いろいろ変わったことなどはありましたか？
岩渕）はい、やっぱりお薬とお薬の間に食べることがあります。あと夕方近くになると、元気がちょっとなくなったなと思うときに食べるとか、夜寝る前に取るとすごく、なんていうんですかね、気持ちよく寝れるというか。入眠がいいというか、睡眠の質が良くなる感じがして、とても、なんか私にとっては嬉しい効果がいっぱいあります。
[ Playlist ]
The Colour Field – Thinking Of You
Cat Power – After It All
Smashing Pumpkins – Beautiful
Jack Penate – Learning Lines
Sim Redmond Band – Life is Water
Selected By Haruhiko Ohno
