今週は、「坂の上の雲ミュージアム」特設ブースからの生放送!
皆さんは「愛媛/松山ミュージアム・ストリート連絡協議会」というのを御存知でしょうか?松山市の城山公園から道後温泉の間を中心に所在する10の文化施設が連携し、多くの人々に質の高い芸術・文化鑑賞等の機会を提供しようと設立された協議会なんです。きょうは、そこに参加する施設のうち、ミウラート・ヴィレッジの副館長である高木功さん、セキ美術館副館長の関厚子さんをお迎えして、ミュージアム・ストリートの取組みや各施設の特色、設立者の思いなどをお伺いしました。ミウラート・ヴィレッジは三浦工業の創業者・三浦保氏が、セキ美術館は総合印刷業を営むセキ株式会社の二代目・関宏成氏が、それぞれ設立に携わった施設ですが、本業の経営のみならず芸術にも造詣が深かった二人には、意外な繋がりがあったそうで…


佐伯)二代目の関宏成さんは、いつ頃の生まれの方なんですか?

関)1921年で、大正10年になります。

佐伯)先ほど登場した三浦保さんはいつ…

高木)昭和3年、1928年ですね。

佐伯)じゃ、少し関宏成さんが先輩に当たるということですか?

高木)そうですね。

佐伯)でも同じ地域で、そういった芸術にとても関心のある経営者の方々ということで、そのお二人の交流みたいなものはなかったんでしょうか?

関)そうですね、当時に横で過ごしたわけではないので詳しくはわからないんですけれども、美術館の開館の時に三浦保さんから陶板を頂いて…

佐伯)へえ~!

関)今の美術館の所蔵という形で、所蔵作品展とか図録にも載せさせていただいています。

佐伯)そうなんですね!高木さんは、このことはもちろん御存知…

高木)いえ、初めて聞きました(笑)

佐伯)あら、そうなんですね(笑)でも、素適ですよね、そういった交流。

高木)三浦保さんは実は教育財団、子供たちに返還不要の奨学金を出す三浦教育振興財団 というところを作っておりまして、そちらの評議員としても関元会長さんになっていただいた時期が結構長くあったというふうには伺っております。

佐伯)そうですか。そういう交流のあったお二人の其々の美術館が今こういう「愛媛/松山ミュージアム・ストリート連絡協議会」で再び手を携えて取り組んでいらっしゃるというのは、故人であるお二人もちょっと微笑ましく見守ってくださってるのかなーなんて、そんな気がいたします。

関)そうですね、美術館を作った時に、ちょうど愛媛県美術館さんが建て替えというか、今の建物が作られているプロジェクトが進んでいる最中だったこともあって、その時に愛媛県美術館を中心としてセキのような私立の美術館がいくつかできて、文化の街を盛り上げることができたらいいなっていうような構想が、30年近く前にあったようなんですね。それが年月を経て、 こういったミュージアム・ストリートというような組織になれたっていうのは、なんか多分本人もそういった形になれてすごく喜んでると思います。

 


[ Playlist ]
The Colour Field – Thinking Of You
Roos Jonker – New Dress
Donny Hathaway – Love, Love, Love

Selected By Haruhiko Ohno


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