今週、坂の上に訪ねて来て下さったのは、愛媛キッチンカー協会事務局長の大木鉄兵さん。映えるメニューで行列が出来る店など各地で人気のキッチンカー。そんなキッチンカーが加盟する協会が愛媛で設立されたのは、愛媛で大きな被害が出たあの夏の出来事がきっかけでした。参加される皆さんの思いや、愛媛で注目のキッチンカー、これからの可能性についてもお話を伺いました。


 

佐伯)この協会、いつ発足したんですか?

大木)はい、2019年の4月に発足をしました。

佐伯)じゃあ3年、4年前?

大木)そうですね、今でちょうど3期で、もうすぐ4期目に入ろうかなっていうあたりかなと思います。

佐伯)なるほど。何かきっかけがあったんでしょうか?

大木)これはですね、実際で言うと何かの団体はいるだろうなと思いつつ、ただそこでゴニョゴニョしてたんですけど…

佐伯)ゴニョゴニョ(笑)

大木)はい。きっかけはですね、あの2018年の時に西日本豪雨災害があったと思うんです。で、あの時にですね、キッチンカーさんの中で「何かしたい」っていう思いから、西予市だったりとか大洲の方に何もアポを取らないまま行って、自分の商品をなんとか炊き出ししたいって思いで行っちゃった人がいるんですね、何人か。で、その中でやっぱ…これはすごく僕分かるんですけど、いきなり行って「これ誰かに配りたいです」って言われたとしても、行政さんは当然その公平だったりとかいろんな心配もした上で「ここでお願いします」って言えないと思うんですよ。で、そうなった時に、お断りをせざるを得ないっていう状況になった時に、やっぱその「したい」っていう気持ちで行ってる人からすると、「行政おかしいんじゃないのか」とか「食べたい人絶対いるのになんでこれを…」みたいなところが、なんかみんなの想いの…なんて言うのかな、ボタンの掛け違いというか、っていうのをやってるのをちょっと SNS で見て。これってやっぱそういうプラットフォームがあれば、きっとその行政が「こういう形の中でこういうふうに支援してもらえると助かる」っていうこと自体がわかる団体があれば、それはちゃんと采配してあげれるなと思って。と同時にやっぱ西日本豪雨の時に経験したのはやはり「こういう災害は必ず起こる」というのが分かったので、まあそれで言うとキッチンカーはキッチンを積んでるって言うのはものすごく強いと思うので。

佐伯)そうですよね。

大木)なのでそういう団体を作ろうっていうのを、最初キッチンカーの今でいう古参の人達ですね、中堅・古参の人達にちょっとお話をして、作るきっかけになりましたね。

佐伯)そういうお声がけをされた時に…キッチンカーの方って一国一城の主の皆さんじゃないですか、どういう反応でした?

大木)もう是非とも!っていう形でしたね。やっぱりその自分達も何かしたい、やっぱね、中途半端にってわけじゃないんですけど動けるものを持ってるじゃないですか、でもどう動いていいかわからないっていうのがすごくみんな思ってた状態だったので、そういうのがあれば是非ともやりましょうっていうのが一番最初でしたね。

佐伯)個々の力もありますけれども、それが一つになった時大きな力になる…

大木)そうですね、はい。

佐伯)ということなんですね。で、その協会さん、今は何人くらいの方が参加されてるんですか?

大木)そうですね、会長だったり顧問っていうのは実際で言うとキッチンカーを持ってない人達なんですよ。ま、キッチンカーの台数で言うと昨日で51台。

佐伯)そんなにあるんですか。

大木)はい、51台のキッチンカーが参加してくれてますね。

佐伯)最初は何台ぐらい?

大木)一番最初は13台のスタートでした。

佐伯)そこから51台へ。

大木)そうですね。

佐伯)すごい拡大ですね。

大木)協会としては一応、その志は「災害の時にどう対応するか」っていう地域貢献をメインとして考えてるので、オンラインで面談だったりとかもあるんですよ。

佐伯)入会するのに?

大木)そうですね、はい。トラブルを過去に起こす可能性がないかとかそういうことだったりとかも、やっぱそういう災害の時にしっかり動いてくれるかってことも確認した上での入会になるので。

佐伯)へ~。

大木)入会の、別にその敷居が高いわけでは全くないんですけど、やっぱそういう気持ちを持ったいい人だけをお願いしてるって言うような形ではあるんですけどね。

   

 


[ Playlist ]
Ella Fitzgerald & Louis Armstrong – I’ve Got My Love to Keep Me Warm
The Colour Field – Thinking Of You
矢野顕子 – 電話線
Jon Lucien – The Pleasure Of Your Garden

Selected By Haruhiko Ohno


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