今週、坂の上に訪ねてきてくださったのは、小型自転車専門店「ローロサイクルワークス松山」店長の肥田隆作さん。サイクリストの聖地といわれる「しまなみ海道」を有する愛媛県。実は肥田さん、以前は「しまなみ海道」で愛媛と結ばれている広島県尾道市の店舗で勤務されていて、愛媛をはじめ四国からも「小型自転車」を求めて専門店を訪ねる方々のニーズに応えようと開店した松山店で店長をつとめることになったのだとか。今回は「戦争を知っている自転車たち」「オイルショックとミニベロ」「アニメ『ゆるキャン△』とコラボ」の3つをキーワードに、小型自転車の魅力について語っていただきました。この春、あなたも小型自転車で出かけたくなるかも!?

番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました!ぜひお聞きください。


佐伯)では、二つ目のキーワードです。今度は「オイルショックとミニベロ」っていうことなんですけれども、オイルショックがまた何、どういう関係があるんでしょうか?

肥田)「オイルショックとミニベロ」というのは、実は小径車が生まれた時代背景を表してるんです。

佐伯)小径って、あのちっちゃい…直径がちっちゃい

肥田)そうですね、ミニベロ。1956年に第2次中東戦争、いわゆるスエズ危機が起きまして原油価格が高騰しました。それをきっかけに、エネルギーをどう使うかという考え方が世界的に大きく変わっていったんですね。そんな時代の中で、イギリスの科学者、アレックス・モールトン博士が、小さくて効率のいい乗り物を研究していました。

佐伯)はい。

肥田)ちょうど当時、超コンパクトカーとして開発が進んでいたミニクーパーにも関わっていた人物なんです。

佐伯)へ~、そうなんですね。オイルショックがきっかけで、エネルギーに対する考え方が変わってコンパクトカーに。ってなってる中の、その科学者の人がミニベロの開発にも関わっている。

肥田)そうですね。

佐伯)は~、すごい。どういう繋がりになるか、びっくりですね。で、そのモールトン博士でしたっけ?が、どんなふうにして開発していくことになるんですか?

肥田)元々モールトン博士は車の開発に携わっていた技術者なんですね。その後1965年に、ご自身で小型自転車メーカーを立ち上げました。

佐伯)あ、ご自身がメーカーを。

肥田)当時、自転車は26インチ。もっと大きいインチのタイヤですね。

佐伯)今ね、普通のいわゆるママチャリみたいなのを想像していただいて、高校生とかが乗ってるのが26インチとか28インチとか

肥田)そうですね、27インチとか28インチとか

佐伯)ですよね。そのサイズを想像してもらって

肥田)それが一般的だったんですが、全く逆の発想でモールトン博士は自転車を作りました。小径ホイールに、高圧タイヤ、さらに独自のゴムサスペンションを組み合わせたんです。そして生まれたのが16インチや17インチのホイールを持つ、世界初の本格的なミニベロになります。小さな高級自転車として大きな人気を集めました。

佐伯)高級?

肥田)そうですね。このモールトンの思想は今のミニベロにも受け継がれていて、モールトンのシリーズは、今なお根強い人気があります。

佐伯)そうなんですね。タイヤのサイズが小さいだけじゃなくって、高圧である。そしてそのサスペンションがよく効くっていうことですか?

肥田)そうですね、ホイールが大きい自転車とちっちゃい自転車を乗り比べると、やっぱりこのちっちゃいホイールの自転車は、路面からの振動を体に受けやすいんですよね。その振動を軽減させる目的で、こういうサスペンションを採用したと言われています。

 

 


[ Playlist ]
Sonya Kitchell – I’d Love You
Bonnie Raitt – Papa Come Quick (Jody And Chico)
Sandra Cross With Alan Weekes – Moon River
Badly Drawn Boy – The Further I Slide
Sophie Milman – It Might As Well Be Spring

Selected By Haruhiko Ohno


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