今週、坂の上に訪ねてきてくださったのは、西条市産業経済部観光振興課の櫛田夕貴さん。愛知県出身の櫛田さんは、旅行会社からの出向で現職を担当されています。そんな櫛田さんが開発に携わった観光プログラムが「旅は人まかせ」。物から体験へ、さらにその先を見据えた取組みとして注目されています。今回は「旅行スタイルの変化」「個性的なキャスト探し」「キャストたちのおもてなし」をキーワードに、これからの旅についてのお話を伺いました。
※番組のトーク部分を、ラジコなどのポッドキャストでお楽しみいただけるようになりました!ぜひお聞きください。
佐伯)今こちら愛媛で力を入れている観光プログラムがあるということなんですが、どんなものでしょうか?
櫛田)「旅は人まかせ」という、デジタルプラットフォームサービスっていうふうに私たち呼んでいるんですけれども、インターネットのオンラインのマッチングサービスサイトっていう形になってます。
佐伯)え、「旅は人まかせ」?なんかすごく面白いコピーというかテーマですけれども、これどんな内容になってるんですか?
櫛田)もともと従来の観光のスタイルってモノ消費とかコト消費って言われていて…
佐伯)あ、なんかモノからコトへ…、観光地のこれを見に行くっていうものだけじゃなくて体験しようみたいな流れは確かにありましたよね。
櫛田)そうです、そうです。今だいたいモノ消費でバスに乗って団体で行くっていうところから、個人で体験しに行く。西条市だったら石鎚山に登るとか…
佐伯)あとカヌーとかもあったんじゃないですか、西条はね。
櫛田)そうなんです!そういったところが今の観光のスタイルだったと思うんですけど、ちょっと先の未来を考えたときにモノコト商品もだんだん進んできたにつれ、じゃあ次、流行るのは何かなっていうところで考えたのがヒト消費っていうところになりまして。
佐伯)ヒト消費?
櫛田)「人に会いに行く」という旅の形ということで、「旅は人まかせ」というふうにしてるんですけど
佐伯)あ、そういうことですね、なるほど。じゃ、テーマが人なんだ!
櫛田)そうなんです。お城を見に来たり体験をしたりっていう目的ではなくて、その町に住む、その人に会いに来て、その人と出会い、その中からお城だったりとか体験というのは付随はしてくるんですけど、まず主の目的が「人」っていうところで観光を盛り上げていけないだろうかっていうところから始まったものになります。
佐伯)その場合の「人」っていうのは、旅に来る人のことですか?
櫛田)西条市側の人たちのことを「人」と…
佐伯)受け入れる地元の「人」まかせってことですか?
櫛田)そういうことです。その人たちを私たち「キャストさん」と呼ばせていただいていて、そのキャストさんたちがお客様をゲストと呼んでいるんですけど、キャストがゲストをお迎えというよりかは一緒に出会い楽しむっていう形で。それを任せるっていう言い方はあれかもしれないけど、人に任せることによって新しい旅だったりとか思いがけない出会いとかっていうところを想像させるために、旅はキャストまかせ、「人まかせ」っていう形にうまく繋げていったっていう形になります。
佐伯)地元の方が迎え入れてくださるっていう形なんですね。でもキャストとかゲストとか、なんか某テーマパークみたいな(笑)
櫛田)某テーマパークさんを参考にしつつ、やっぱり受け入れ側とかっていうと固かったりとか、逆にお客様っていうと何か敷居の高いっていう感じになると思うんですけど、私たち遠い親戚だったりとか、例えばおばあちゃんおじいちゃんの実家に子供たちが来たらちょっとだけどっか連れてってあげたりとか、ちょっとしたおもてなしじゃないけれども迎え入れるみたいな、それぐらいのスタンスの旅のスタイルが気軽で楽しくできるかなっていうところで、そんなのを連想させるようにキャスト…ちょっと仲良く、某遊園地のキャストさんも楽しんでもらいたいなと思いながら、ご自身も楽しんでると思うんですよね。
佐伯)確かに!
櫛田)なので楽しみながら、楽しませながら。で、来る人もその人と出会って楽しみながら、
また新しい人たちを紹介してもらえたらなっていう形で、キャスト・ゲストと呼ばせていただいております。
佐伯)もう本当それってWin-Winの関係ですよね。「旅は道連れ」っていうのはよく聞きますけれども、「旅は人まかせ」っていうの、これちょっと新しくて面白いキャッチーなコピーですよね。
櫛田)そうなんです。
[ Playlist ]
Adele – Melt my heart to stone
Marcos Valle – Flamengo Ate Morrer
Saint Etienne – Nothing Can Stop Us
Dawn Penn – Here Comes The Sun
Selected By Haruhiko Ohno