今日がわたしの仕事納め。
コレを書き上げると、正月やすみだ!!わーい!朝から飲むぞ!

さて、長くご無沙汰していたちょこっと読書ですが、
今回は、今年一番衝撃を受けた本を紹介します。

影響力の武器 ロバート・B・チャルディーニ 誠信書房 2940円

社会心理学者やマーケティングに携わる人たちのバイブルともいわれる本だそうです。

日ごろニュースを見ていて、なんでこの人はこんな行動をとってしまうんだろう…
という場面たくさんありますよね。

たとえば、よく「都会の無関心」なんで表現される、白昼、人通りの多い中での凶悪な犯罪。
こんなにたくさんの人がいるのに、なぜ誰も助けなかったのか?と評される事件です。
これを心理面からみると、通行人は決して「無関心」から、助ける行動を起こさないのでは
ないのです。
人は、緊急事態を目にしたとき、「今、何が起こっているのか」理解できず、頭の中は
パニック状態になります。そんなとき、まず周囲を見渡して、周りの人々の反応に、
その手掛かりを求めようとします。
当然、周囲の人たちも突然の出来事に、頭の中はパニック状態。
そもそも、人は自分自身について、「落ち着いて取り乱さない人間だと、人から見られたい」
と思っています。だから、頭の中がパニック状態でも、平然を装い、何気なくチラッと
周りの人を見るだけ。そこで、少しもあわてず騒がず行動しないでいる他者を、お互い
見ることになってしまい、その結果、「これは大したことじゃないんだ」と、みんなが
思い込もうとする、いわば、集団無知状態に陥ってしまうんだそうです。

ほかにも、
暴力的で外見的な魅力なんてゼロに近い角田美代子に、なぜあれだけの人が奴隷のように
従ってしまったのだろうか・・・。
電車の中で、若い女性が、男に脅されて泣きながらトイレに連れ込まれ、レイプされた事件。
多くの乗客がその異様な情景を見ているはずなのに、なぜ誰も止めなかったのか・・・。
冷静に考えれば、ありえないような儲け話なのに、なぜ多くの人が騙されてしまうのか・・・。
災害・緊急事態の時には、出所のはっきりしないデマ情報ほど、なぜ多くの人がそうだと
信じ込んでしまうのか・・・。

身近なコトだと、
売り込みの販売員に押されると、さして欲しいものでなくても買ってしまう・・・とか、
どうして私だけが、人が嫌がる仕事を次々と引き受けてしまうのだろう・・・などと、
あとで後悔をしてしまう行動を、なぜとってしまうのか。

この本では、そんな心理状態を分析するとともに、人が「そういう心理状態になる」
ことを利用して、意のままに動かす策略なども紹介されています。

つまり、あの手この手で、「あなたをカモにする」手口も満載です。

分厚い本ですが、ある意味、コワいです。

あなたもわたしも、これまでの人生、どれだけ「カモ」にされてきたんでしょうねーー。
こわいもの見たい方は、お奨めです。

☆☆☆☆☆

ぽんきちの乳歯も、前2本が、生え変わりました。

今年1年、
「体力」も「知力」も「女として」もピークを過ぎたな・・・と壁にぶつかった時、
ぽんきちを見ると、「新しい世代が育っている」と思えて、ずいぶん元気をもらいました。

そして、わたしのたわいない内輪話に、広い心でお付き合いくださったみなさんの愛情にも
感謝の気持ちでいっぱいです。

ほんとうにありがとうございました。
来年も・・・・・・居座ります。