テーブルにぶら下がって、イスに綱渡りをするかと思ったら、案の定、落ちやがった。
きーきー泣き叫びながら、わたしのバッグをひっくり返し、携帯電話を壁に投げつけてくれました。おかげで、今、わたしの携帯は、1回通話すると、すぐ電池切れとなってしまいます。
うちの野生ザルは、手をつけられない状況です。

家で大暴れされるより、外で疲れさせようと、GWには、タコ松を連れて砥部動物園に行ってきました。
ピースを見ても、ペンギンを見てもカバを見ても、すべて「わんわん」と言うのでそれはそれでかわいかったです。
ピースが泳ぐところや、カバのエサやり、象の水浴びなど、動物の動きをたっぷり見ることができ、1日楽しめました。

これで入園料は300円、安いですねー。

有名な北海道の旭山動物園の入園料は800円くらい。四国の他県の動物園に比べても、とても安価なのではないでしょうか。
運営が厳しいので値上げをしてはどうかという意見も出てたりするそうですが、県は、当面現在のまま据え置いているそうです。

今なんでも値上げが続いているので、安いことはとても嬉しいのですが、世の中何でも値段が安いほうがいいとは思いません。

今、介護や保育にあたる人の離職率がとても高いことが問題になっています。
原因の一つに、かなりの重労働を求められるのに、報酬が少ない、ということが挙げられます。
ある介護士さんに1ヶ月の給料を聞いたことがあります。
お年寄りや家族に気を使い、お世話に体力を使い果たして家に帰ると、倒れるように眠る毎日。
そんなに働くのに、これだけの金額?と感じました。

保育士さんもそうです。
動き回って危いことを平気でする子どもに、怪我をさせないよう注意を払い、ダダを捏ねるのをなだめながら、根気よく食事をさせる・・・。
それでも、あるデータによると、サラリーマンの平均年収よりも100万円も低いのです。

わたしはタコ松を認可外保育所に預けています。
行政から補助金の出る認可保育所じゃないので、値段は、それに比べると高めです。

たしかに、認可・認可外にかかわらず、保育料は、家計にかなり重くのしかかります。

でも、わたしが1日で根をあげる野性ザルの世話を、1ヶ月もしてもらってこのお値段か・・・と、同じ「労働者」として、とても割安に感じます。

誤解のないように言いますが、わたしは、根っからビンボ−性です。
ブランド品はほとんど持ってないし、洋服も化粧品も、よほどでないと買いません。この冬だって、24時間テレビTシャツと10年前に〇ニクロで買ったトレーナーだけで過ごしました。家では、靴下が破れても穿いているので、ダンナに、客人が来ると恥ずかしいので、それだけはやめてくれ、と懇願されたくらいケチです。

無駄なことにはビタ一文払いたくないわたしですが、大事な子どもを預かってくれる「保育」というお仕事に関しては、もうすこしお金を払わなければいけないのじゃないのかな、と思うのです。(もちろん、行政が補助をしてくれるにこしたことはありませんが)

介護にしても、保育にしても、「人の命を預かる」というとても責任の重い仕事です。
命にかかわることだってあるのですから、一瞬たりとも気を抜けない重労働です。

世の中なんでもそうですが、値段を下げるために、削られたり抑えられたりするのは、結局、人が汗水たらして働く労働力、つまり人件費です。

「人のために役に立ちたい」と思ってその仕事についた人たちが、疲れ果ててやめざるを得なくなってしまうことがなくなるためにも、〈お金〉というのは、ほんとうに大事なことには、きちんと払う・払われるべきだと思うのです。

300円が、動物園で働く人たちや、わたしたちを和ませてくれる動物たちに、負担がかからない料金であればいいな・・・と感じた1日でした。


知らない間に電話をかけまくるサル吉。
この間は田中和彦さん、きのうは渡部剛士さん、さっきは戒田のせっちゃんにかけてしまってました。