GW後半の3日、わたしだけが出勤だった朝。
「ママきょうも仕事あるんよ、行ってくるね」と言うと、ぽんきちは、すぐに隣の部屋に行き、戻ってくるなり、
「ママ、これ、げんきの出るくびかざり。これでげんき出してがんばってね」と、自作のビーズネックレスを首にかけてくれました。

ふだんそんなことはしないくせに、エレベーターのところまで見送りに来てくれて、「ママ、お仕事がんばってね」とエレベーターから見えなくなるまで、笑顔で手を振ってくれました。

ほっこりした気持ちで、自転車にのり、出勤しようとすると、わたしの大切な大切なバケ道具、いや化粧道具一式を忘れたことに気づき、あわてて家に引き返しました。

リビングのドアを開けると、大声で泣くぽんきちと、途方にくれたダンナの姿。
わたしにも気づかず「ママがいい、ママがいい」と泣いていたのです。
ダンナに聞くと、わたしを見送って、家に帰るなり、大声で泣き出したそうです。
すぐに抱っこして、「ママ、これからお仕事があるんよ」と言ったけど、「ママがいいー」と泣きじゃくるだけ。

「あのね、ぽんきち。大人になったら、みんなお仕事をせんといかんの。お仕事してお金もらうから、ご飯食べたり、服買えたりするの。ぽんきちも、大きくなったらお仕事せんといかんのやけん、泣くな。」
そんなことを言っても、5歳には理解できないでしょう。

「泣いても、ママは行くよ。泣いても泣かんかっても行くんやけん、なら、泣くな。」
と、またよくわからんことを言い残して、家を出ました。

抱えていたんだな、5歳でも。

前日、「いいかげん早く寝なさい!」と言っても、いっしょうけんめい作っていたビーズのくびかざり。
あしたはたっぷり遊んできます。