「日本のお金持ち妻研究」 森剛志・小林淑恵 東洋経済新報社

年下の友人に、この本を読んだことを伝えると、
「まだイケると思っているの?さすがめでたいバブル世代!」
と、ひとこと。

もう人生半分過ぎてるんだから、「自分の身の丈」もわかるでしょ、とたしなめられました。

たしかに、頑張れば頑張るほど収入が増えて、キレイに磨けば磨くほど、いいオトコをゲットできたバブル時代。

ちょっとくらいトシいってても(※ちょっとじゃないかも)、
エステやプチ整形でシワをなくしてハリを取り戻し(※限界があるけどね)、
ダイエットでちょっと頑張って(※相当頑張んないと)、
女子力を磨けば(※オーバー40で「女子」はないだろ)、
すっごいお金持ちに求婚されるとか、あるかもしれない…と思ってしまうのがバブル世代らしい。

そんなヨコシマな気持ちをひそかに抱え、手にしたこの本。

意外や意外、著者が取材した「お金持ち」は、みんな、中流家庭のようなつつましやかな暮らしぶりだったとか。
高級ブランド品や、いかにも高価そうなアクセサリーをつけていた人は皆無で、
「ブランド物は買わないのですか?」という問いに、
「私は合わせる服や靴もないし、持って行くところもありません。ああいうのは、お互いに評価しあうグループに所属しているから買うのでしょうね」って。
なんちゅうカッコイイ。
高級ブランドのロゴに頼らなくても、あなた自身が、高級ブランドですもんね。

つまり、お金持ちの奥様は、小さいころからしっかりと勉強もし、きちんとした親から躾や教育を受け、ボランティアに精を出し、結婚しても、夫の財産を守るための金融資産管理の勉強をし、その財産を取り崩して遊ぶようなボンクラ息子ではなく、財産をしっかりと守り増やすような後継者にするために、子どもの教育にも熱心。

いうなれば、ショッピングや美容に精を出す「美人」より、ボランティアや読書や勉強が好き、という「堅実な女性」が、お金持ち男性から選ばれているし、そもそもそういう女性は、親もやっぱり上流出身だったりするのね。

なーんだ。
朝起きたら、お手伝いさんがご飯を寝室まで持ってきてくれて、お昼はエステで体を磨き、ブランド店で「この棚のお品全部頂戴」とオトナ買いをする、そんな生活ができるわけじゃなかった。

とはいえ、
6畳間に、親子3人が川の字に寝ているわが家。
毎晩、ダンナの大いびきに、「パパうるさい!」と蹴りを入れているタコ松も、あっち側には決して行けない運命だわね。

←幼稚園のおたより帳。木登りや泥んこ遊びの写真が多いです。先生、いつもありがとうございます。