「テレビばっかり見ずに、宿題せんかね!」じゃあないんだな、最近のコは。
小学4年生になった娘。
家に帰るとまっすぐにパソコン(家族共用)。
夕食もそこそこに、またパソコンにはりつく。
ユーチューブの「ヒカキン」とやらの動画をひたすら見ている。
覗いてみると、隣に住んでいそうなフツーのおにいちゃんが、自分の部屋で、新商品のお菓子をためしに食べて感想いったり、コアラのマーチ振ってみて巨大チョコボールをつくったり、自室のユニットバスに入浴剤1000袋入れてみたり・・・。中高年から見ると、かわいい悪ふざけ程度なのだが、これらがバカ受けしていて、小学生の間では「きのうのヒカキン見た?」があいさつ代わりなんだそうだ。
娘に、学校でテレビの話とかでる?とかきいてみると、「ない。テレビ見るのは時代遅れよねーって、〇〇ちゃんが言よったよ」って。
われわれ業界が恐れている、「若者の電波離れ」なのか?
さっそく買ってみた。
【僕の仕事はYouTubu】 HIKAKIN
ヒカキンとは、「ユーチューバ―(※ユーチューブに動画を投稿して稼ぐ人、つまりユーチューブ上の芸能人みたいなもの)」という言葉を世の中に存在させたくらい、日本トップのユーチューバーで、年収も数億円とも言われている。
自分の趣味(ビートボックス)を生かして楽しくネットで遊んでたら、有名人になって夢を実現できた…という、勉強嫌いな子どもたちが飛びつきそうなサクセスストーリーを軸にはしているが、
・趣味といえどもかなりの努力を重ね、プロもうなる技術を身につけた(相当の努力家である)
・見ている人の目線を徹底的に研究している(同じ部屋にいて、隣で話しかけてくるお兄ちゃん、といった空気感がベース)
・アップした動画のアクセス動向を解析し、どの部分で視聴者は食い付いたか、どの部分でアクセス数が落ちたか、細かく分析している
・タイトルの付け方と、動画がスタートして15秒が勝負とし、最も力を入れている
・・・等々、徹底的なマーケティングを施しているのだ。
最近、ユーチューバーが、「小学生が将来なりたい職業」の3位になって、新聞などで大きく取り上げられていたが、「おやつを食べる様子や新しいおもちゃであそんでみるだけで、有名人になってお金も稼げる」なんて、コドモが考えるほど甘くない。
ただこの本は、ヒット動画の作り方や、ネタの選び方、著作権など、内容が盛りだくさんで、メイン読者は小中学生だと想定しているのか、非常にわかりやすく「業界」を知ることができる。
そういえば5月17日、
「ママ、きょうで四国は壊れるよね…」と悲壮な顔をして、娘はいやいや登校した。
クラスで(日本国中の多くの小学生もそうだったと思うが…)、〝5月17日に南海トラフ大地震がおこって日本は壊滅する″というようなウワサが、ネット上をかけめぐっていたようだ。(調べてみると、〝2062年の未来人“とやらがそのような予言を残したとか…)
当然、電波(テレビ・ラジオ)ではそんなこと一切言ってないので、小学生の話題の主流はやはりネットなのかもしれない。
結局、フツーの日常となった5月17日。
ネットの情報はあやふやなものも多いから、なんでもかんでもすぐに信じないこと、を教えるいい機会にもなりましたが。
↑ネットで調べた「さかあがりが簡単にできる方法」練習中。タオルを使わないと…撃沈