『小悪魔な女になる方法』 蝶々 (集英社文庫)

今、「アラサーの瀬戸内寂聴」と呼ばれ、講演会のチケットは、発売直後に完売となる人気作家だと聞き、文庫版を買いました。2004年に出版されたこの本は、50万部を超える大ベストセラーになったとか。
元銀座ホステスという肩書にも加え、「もてたい」ブームのなか、若い女性に圧倒的支持を得ているそうです。

ひとこと吠えてもいいですか?

雑誌でもなんでも、「ちょいモテ」とか「モテかわ(かわいい)」なんて、「モテる」と銘打った特集が多いのはいったい何なんだ?そんなにちやほやされたいのか?
自分はなーんにもしないけど、まわりには可愛がられたい、受け身でいい思いをしたい、というふてぶてしさがイラつくんじゃ!。「愛します!」とか「わたしが幸せにします!」とか、自分から食らいついていく気概はないんかい!

ってちょっと興奮しすぎました。
話を元に戻します。

内容は「オトコの目をじっと見つめて話す」とか「ハンカチを持ち歩き、清潔でいる」とか「昔の男の悪口は言わない」とか。今更あったりまえじゃん!と思うことが147項目並ぶわけです。
日本最高峰の接客女性、元銀座ホステスの著者だから、フツーの世界ではわからないような、すっごい手練手管が紹介されていると思いきや、いたってあたりまえ。

まあ最近は、会社でも、「挨拶をするときは目を見て」とか「他人との会話では、自分の親のことをお父さんお母さんと呼ばない」など、ごくごくあったりまえの社会人マナーでも、しらない社員だっているからね。
この本のように、「基本中の基本」を、今更ながら文字にすることが、意外とわかりやすかったのかも。

ただ、このテの本は、「昔の私は、コンプレックスのかたまりで、それを克服して、こんなに素敵になりました」的なものが多い。
誰が見ても超美人で、昔だって超美人だったクセに、「私だってみんなと同じようにコンプレックスがあるのよ」と、一般読者レベルまでおとすフリをして、共感をよぼうとするものが多いけど、蝶々さんは一線を画します。

「私は昔からすごくもてていたし、人の男を取るのも大好きだった。そんな簡単なことをなぜできないの?」と、モテない人のために教えてあげるというスタンスで持論を展開していくのには、すがすがしさえ感じました。

この本は、5分の待ち時間とか、移動時間など、ちょっとした空き時間に読んでいたのですが、妙齢の熟女が読む本としては、さすがにタイトルが恥ずかしかったので、カバーを外していました。