大学生が準強姦容疑で逮捕。
またいやな事件がおきました。

わたしは、日々ニュースを伝える中で、もっとも憎むべき犯罪は女性に対する性犯罪だと感じています。

性犯罪というのは、被害者の心を長く深く傷つけます。

わたしはカウンセラーの勉強をする中で、性犯罪被害者に関するいくつかのケーススタディに触れました。
ある女性は、被害のあと、男性を見るだけで恐怖パニックに陥ってしまい、うつのような症状を引き起こし、男性と付き合うことはもちろん、外にさえ出られなくなりました。
自傷行為を繰り返すある女性は、子どものころ被害にあっていました。誰にも言うなというまわりの声もあり、記憶を封印していましたが、10年以上たって、自傷行為を繰り返すようになり、その後自殺してしまいます。
もちろん、まわりの適切なサポートもあって、心の被害を最小限にとどめて生活できる人もいます。
しかし、心の傷で一生苦しむ人もたくさんいます。

わたしが20年ニュースを伝えている中でも、性犯罪は、確実に増えています。
犯行が集団だったり、対象が子どもだったり、さらに悪質化しています。

一方で、被害者への2次的な被害を避けるために(事件を明らかにすることで、被害者へ向けられる周囲の好奇の目など)こういった事件は、あまり表に出ることはありません。

しかし、被害者が声を大きくして訴えることができない犯罪だからなのか、裁判官の多くが男性であり、女性の立場に立った見方をできないからなのか、性犯罪に対する量刑が、あまりにも軽すぎるのではないかと感じています。

わたしは、女性への性犯罪は、心の「殺人」だと思っています。

もし自分が被害者だったら?自分の娘だったら?
心をえぐり取られるような感覚は、女性にしかわからない部分もあると思います。

いつかわたしが裁判員になったら、そういう声を何度も何度も強く出し、ほんの少しでもいい、性犯罪に対する罪の認識を変える力になりたいと思っています。