今回から火曜日の『What’s Up?』はシンガーとダンサーのコンビでお届けします。
Cha-kaがドロップした曲リスト
1.FUNKASTIC/RIP SLYME
【Cha-kaコメント】
高い声、渋い声、甘い声、そしておもしろ担当・・・っていう
4人のラッパーのキャラ分けがしっかりされていて、聴いていて飽きさせない。
そして、やっぱりすごいのがDJ FUMIYA。
昔の楽曲を取り入れつつ、ビートの効いたサウンドが特徴で
間奏のところにパーカッションとか
ファンキーな音を投入するんで、それが曲の引き締め効果にもなっている。
全体的に楽曲をポップに仕立てて、メジャーで大成功しました。
あと、リップスライムはプロモーションビデオがどれも面白い。
この曲では、清掃員に扮したメンバーが
高級ホテルのトイレを好き放題にペンキで汚していくという内容。
スキルはしっかりあるのに、破天荒で遊び心を忘れないところが魅力的なグループです。
きょうは 「R&Bの異端児たち」
1990年代半ばから、R&Bのアーティスト達が
70年代のソウルミュージック(マーヴィン・ゲイやスティーヴィー・ワンダーなど)の
グルーブを蘇らせようという動きが生まれました。それが『ネオ・ソウル』。
流行りに逆らって、古き良き時代のスタイルを受け継いでいこうとした
アーティストたちをピックアップします。
2.Brown Sugar/D’Angelo
【Cha-kaコメント】
ディアンジェロは1995年デビュー。
アメリカ南部のヴァージニア州リッチモンドの出身。
自然に囲まれたゆったりした環境で育ったことが
音楽にも表れていて
この曲は21歳とは思えないくらい落ち着いた印象も受けます。
本人はマーヴィン・ゲイやプリンスに影響を受けたと言っていますが、
その頃のソウルミュージックよりも、余裕を持たせて歌っているのが特徴。
色んな音を絶えず鳴らせるよりも
空白を作ることでひとつひとつの楽器を際立たせるというのが彼のスタンス。
実は、デビュー前はラッパーを目指していたというディアンジェロ。
この曲には当時ヒップホップで活躍していた
ア・トライブ・コールド・クエストのメンバーも曲作りに関わっていて
ヒップホップ世代でしか作り得なかった
全く新しいR&Bを作り出しています。
曲作りで1番大事にしていることは
「何が流行っているかとか、何がヒットしているかとか、そんなことはどうでも良くて
自分が1番良いと思っていることに集中すること」だということで、
この考えがまさにネオ・ソウルの核心だといえます。
3.Doo Wop/Lauryn Hill
【Cha-kaコメント】
もともとは女優として活躍していたローリンヒルは
フージーズのメンバーとして音楽界デビューして
その後、ソロデビュー。
この曲は当時の若者たちの恋愛関係に対する
ユーモアを交えながらの警告で
「流行ばっかり追いかけないでもっと自分を大事にしなさい。」
というメッセージが込められています。
ラップと歌の両使いは
ヒップホップ世代のソウルの象徴ともいえます。
4.If I Had No Loot/トニ・トニ・トニ
【Cha-kaコメント】
これはR&Bというより、まさしくソウルという感じですが
トニ・トニ・トニは1988年
ソウルバンドが少なくなっていく時代に逆行して
3人トリオによるバンドでデビュー。
このアルバムタイトルは「ソウルの申し子」
古き良きソウルをその時代に表現したと言われています。
5.Hey Now/Adriana Evans
【Cha-kaコメント】
ジャズシンガーの母親をもち
幼い頃はラップが好きだったというエイドリアナ。
ラジオでかけられる曲、売れる音楽を作ることに嫌気がさして
業界と距離を置く為に、南米へ旅に出ました。
ここからふっきれたように
自分の思うままに曲作りをするようになったエイドリアナ。
自分の曲は、「ミュージック・ガンボ」
色々なものを混ぜ込んだスープみたいな音楽なんだと評価しています。
6.Ain’t leaving’ Without You/Jaheim
【Cha-kaコメント】
ジャヒームは
2001年デビューの35歳。
私この人の曲が大好きで、
この曲も、どこかレトロさを感じさせるけど、新しい感じもする!と
新鮮な感覚を受けて、一時期車の中で延々と聴いていました。
7.Age Ain’t a Factor /Jaheim
私の好きなジャヒーム、
今月久々に新曲をリリースしました。
最近ビビッとくる曲になかなか巡りあえなかったんですが
これにはしびれました!!
渋くて太い声が相変わらずソウルフルで
「年を取るほどに君は綺麗になるね」と
女性にはちょっと嬉しい歌詞。
8.Quickie/Miguel
【Cha-kaコメント】
耳に残る歌声が印象的。これだけゆったりしたトラックに
くっつくようにしながら、テンポを保って歌い上げるのはスゴい。
曲調が何ともいえない独特の世界観を持っていて
幼い頃からファンク、ヒップホップ、ロックなどを聴いて
色んなジャンルのアーティストから影響を受けたと言うことで
他のR&Bシンガーとは一線を画した存在だと思います。
9.No One/Alicia Keys
【Cha-kaコメント】
アリシアは当初、「ネオ・ソウルの歌姫」と言われていましたが
他のネオ・ソウル女性アーティストたちと違うところは
ヒップホップ色が薄いところで、育ってきた背景にヒップホップが無い。
だからこそ、柔軟性があって
メインストリームのR&Bポップの世界で大ブレイクしたとも考えられています。
弾き語りでの歌い方、声、歌詞ともに
とてもソウルフルで
私の1番好きな女性アーティストです。
【最後に】
1970年代のソウルミュージックを蘇らせようと活動した
90年代以降のR&Bアーティストたちをピックアップしてきました。
その時代の流行に流されることなく、良いものは良いと、
身を持って表現しようとするアーティストたちは
曲も信念も、とにかくかっこいい!!
『ネオ・ソウル』をご紹介しました。