たこ松は、2学期に入ってから、幼稚園で、「お腹が痛い」と言うことが多かったようで、先生から、大丈夫ですか?という連絡も入ったりしていました。
でもお昼のお弁当はいつもきれいに食べてるし、体調も悪そうではない、なんだろう・・と思っていたころ、先日、幼稚園の面談がありました。
「たこ松ちゃんの腹痛の理由がわかりました」と先生。
「たこ松ちゃんが、この前、”せんせー、お腹がいたい、言よったの、あれ、お腹がすいとったんかもしれん”と言いに来たんです。そういえば、たこ松ちゃんが「お腹が痛い」と言うのは決まって朝10時過ぎからお弁当前まで。お弁当は全部きれいに食べて、午後は元気に遊んでますから、「お腹が痛い」っていうのは、お腹が空いていたということだったんですね」―。

お腹が空くというのは、人間が生きていく基本の肉体感覚。それさえきちんと教えることができてなかったのか・・・と、自分の子育てに愕然としました。
思い起こしてみると、わたしたちは、たこ松に、とにかくお腹がすかないようにたくさん食べさせていました。朝・昼・晩そのあいだに、おやつまできっちりと。
つまり、「お腹がすくと辛い」という体感をさせていなかったのですね。

いつもお腹があまり空いていないので、朝ごはんも、そのときの気分のままにおにぎり1個だけだったり、フルーツだけつまんだり、ということの繰り返しでした。
体が小さいうちはそれでもなんとか持ったけど、運動量の多い年齢になると、朝おにぎり1個だけじゃとても追いつかない。
で、初めて、「辛い空腹」を体感したのかもしれません。

「ごはんはきちんと食べさせなきゃ」と、いつもいつも何かを食べさせていたのは、「お小遣いはちゃんと渡しとかないと、万引きとかするかもしれない」と思って、たっぷりのお小遣いを持たせた結果、お金の価値がわからなくなり、とんでもない事件を起こした・・・というのと通じるものがあるのかもしれない、なんて考えたりもして。

自分で「感じて」、自分で「考える」ことを身につけさせるのって、けっこう大変だ。

で、帰宅して、たこ松に「お腹がすくっていうの、わかる?」と聞こうとしたら、「おなかがすいて死にそうなけん、はよなんか作って!」とはたかれました。ホッ。
←砂山を後ろ向きにすごい勢いで下りていくたこ松。先週の続き、手抜きですみませぬ。