思わずタイトル買いしてしまった本その1。
疲れたときって、コンビニのチョコを大人買いしてしまうように、よく考えずについポチッとしてしまい、「つん読」だけの本がじわじわ増えてしまいます。
いまは、「つん読」消化期間中です。

糟糠の妻はなぜ捨てられるのか 大西明美

【男は、成功すると、支えてくれた女を捨てる!】と帯にありますが、ゲス不倫とかミスチルとかGLAYとか玉置浩二とかジョンレノンとか…。ミュージシャンでは今に始まったことではない。
週刊誌で何十年とこのケースを見ているだけに、タイトルを見ただけで、ほとんどの人が自論を展開できるのではないでしょうか。

で、わたしも本を開く前に、仮説をたててみた。

糟糠のツマが捨てられる理由は…
・成功し金持ちになった旦那には、若くてきれいな女がたくさん寄ってくるので、急にツマがビンボーくさく見えてくる。
・成功した後も、旦那がイケてない時の力関係のままツマが旦那に接するので(叱咤するツマ、頑張る夫みたいな)、上から目線のツマに嫌気がさす。
といったところかな、と予想してみた。

述べ1000人以上の不倫カウンセリングをしてきたという著者の持論は、『女性は仕事ができて、高収入の男性が大好き』―。
著者が運営するインターネット恋人マッチングサイトでは、年収1000万円を超えると、40代であっても1日に20~30人も、女性からお見合いの申し込みが来るそうです。

また、年収3000万以上の男性の9割に愛人がいる、ということも、カウンセリングのデータから見えてきたそう。

そして、『捨てられる糟糠の妻の3タイプ』を挙げています。

1. 木綿のハンカチーフ妻
2. 無意識でつかんだ玉の輿妻
3. 捧げ尽くす妻

1は、あの名曲さながら、「昔のあなたがよかった」というメッセージを出し続ける妻。歌でも結局、田舎の恋人は捨てられてしまいますが、成長(成功)した人にこれをやると、男女問わずうっとおしいと思われてしまうでしょうね。
2は、旦那は成功して、収入も付き合う人も教養も変わってくるのに、妻はなにも努力をしないままだったので、旦那とのレベルが違ってきた、ということ。
わたしの仮説も、遠からずあたっているのでは?

じゃあ、糟糠の妻の地位を脅かす女とは、どんな女なのか?
逆に、成功しても捨てない男とは?捨てる男とどう違う?
強力な愛人が現れたとき、妻はどうすればいい?
と、話がつぎつぎ展開し、飽きることなく楽しめます。

最後は、「捨てられない糟糠の妻」になるためのアドバイスが書かれていましたが、はて、「糟糠の妻」というのは、この世の中に何人くらいいるのだろう。
ほとんどは、貧しいながら支え続けるだけの妻、成功も失敗もしないフツーの生活の妻、はじめからそこそこの年収があった旦那と結婚している妻だったりするので、「自分の支えで夫がばーんと成功した」妻というのは、全妻中、数パーセントもいないくらいでしょう。

この本は、そんな超ニッチな読者層をターゲットにしているわけはないとは思いつつ・・・
「糟糠の妻」の部分を、「企業」とか「会社員」などに置き換えてみると、割とビジネスに近い内容だな、と気がつきました。「旦那」はクライアントだったり、消費者だったり、上司だったり。

どちらにしても、ぼーっとしていると、家庭でも企業の中でも、捨てられてしまうということですね。
いやはや、フツーの旦那でよかった。