新聞でよく見かけるようになった「フィンテック」というコトバ。

金融とITが融合した新しい産業分野らしいが、インターネットが登場した時のように、スマホが登場した時のようにスゴイことになるのか、よくわからないのでとりあえず買ってみた。

 


【まるわかり FinTechの教科書】 丸山隆平

 

堅実で安定、ゆえに改革のスピードが遅い「金融」業界と、スピードとイノベーションが命のITとが組み合わさって、新しいサービスを作るというのがフィンテックの概念らしい。

「銀行法改正」やら「ビットコイン(仮想通貨)の流通」、「ビットコインの安全性を確保するためのブロックチェーンという技術」に「銀行を通さない決済システムを可能とする」、「カードすら不要な、スマホでの決済」「銀行からお金を借りるのではなくインターネット上で融資者を募るクラウドファンディング」…等々、フィンテックにかかわるキーワードが次々と出てくる。

 

が・・・わたしには、まったくわからん。

日本語の文字は読めるけど、言葉と言葉がつながらない…。

そう、高校に入って物理の教科書を初めて見たときの感覚に似ているわ。
物理Ⅰ、何度読んでもわからなかった(2回くらいしか読めなかったけど)。
最初のテストは19点だったわ(100点満点中ね)。

フィンテックの主役はスマホ、らしいけど、ラインもできないし、ケータイは通話と週に数回のショートメールのみしか利用しないわたしには、ちょっとね。

とはいえ、「教科書」というタイトル通り、ゆっくり、かみくだいて、できそこないの読者(わたし)にもわかってもらおうと、いろんな角度からフィンテックとはなんぞや、と教えてくれようとする。

 

フィンテックを使ったベンチャービジネスとして、MFSという企業を紹介している。
住宅ローンの借り換えをサポートするというサービスで、たとえば、今借りている住宅ローンがベストな条件なのか、金利タイプはどれを選べばいいのか、繰り上げ返済か借り換えの方が得するのか、全国120の銀行1000本以上のローンの中から、借り手にとって最適なものを、常に選んでくれるサービスを提供しているそう。

また、マネーフォワードという会社は、クラウドを利用した無料の家計簿アプリだけど、2580社以上の金融機関と連携していて、銀行、クレジットカード、ネットショッピング、マイルポイントなどなど、自分のお金の出入りに関する複数の口座情報が、一元管理されている。利用者が、各々の口座の確認をしなくても、一目で表示される。
レシートをスマホで撮影するだけで、家計簿作成から、節約、貯金のアドバイス、資産運用や携帯料金の見直しまで、お金に関わる全てを管理できるサービスを提供している。

 

丸山さん、なんとなくわかってきました。

つまりわたしたちは、自分のアタマを使わなくても、わたしにとって儲かる最善の方法を、有能で忠実なフィンテックさんたちが考えてくれる、ということでよかったでしょうか。

 

しかし待てよ。

金融というのは、誰か得する人がいると、必ず損する人がいるんじゃなかったっけ。
株式投資なんてそうだよね。
ということは、みんながみんなコンピューターで最善の方法を探り出しはじめたら、どうなるんだ?
わたしのもうけはゼロか?

 

・・その程度の理解度のわたしは、やっぱ19点か。