宇和島南 ~ロッベン江刺コラム~
誰が呼んだか〝ミスターパーフェクト〟
大洲北中時代、成績トップでしかもゴールを決めまくるストライカーだった内山少年を
見て勝手につけたニックネームだった。
ジュニアユースチャンピオンになった彼は大洲高校を経て先生になる為に
大阪に進学しこの4月地元に戻ってきた。
「(実況放送で)成績のことまで言われるとは思いませんでしたw」
シュートフォームはあの頃と変わらずシャープなままだ。
「今、かなり楽しいです!サッカー教えるために学校に来ているようなものなんで」
ただ〝ミスターパーフェクト〟先生は育休代員として赴任したので
12月末までたった9か月間の期間限定監督だ。

「とても細かいところまで教えてくれて年齢も近いのでフレンドリーで。
(内山)先生がいなくなっても継続して出来る様に自分たちでしないと…」
じゃあ、出来るだけ監督に居てもらうには全国大会に出ればいいんだよ。
「そうですね!」
俯いていた楠キャプテンがニッコリと顔を上げた。
選択肢としてプロクラブの下部組織行きも可能だったが
地元高校への道を選んだ内山監督。
「そこまでやれるとは思えませんでしたし、地元の仲間たちと一緒にサッカーしたかった」
プロになっていたらどんな選手になったんだろうか。オレンジのユニホームを着ていたの
か、それとも…
個人的なセンチメンタリズムは以下の言葉で掻き消された。
「その時の選択は間違いじゃなかったと思ってます。
あれだけ時間をかけて本気になれるのは高校時代だけでした。
あの時しかできない事でしたね」
彼の次の目標は明確だ。来年もう一度、高校サッカーの世界に戻ってくること。
その前に、チームが全国出場して選手権勝ち続けたら1月以降はどうするの?
「そうなったらボランティアでも何でもいいからチームについていきますw」
最後の答えもパーフェクトだ。
