今治東 ~バーニング古谷コラム~
「選手権には魔力がある。私はその魔力に取り付かれたんです」
そう語るのは今治東中等教育学校を率いる谷謙吾監督だ。
谷監督は、静岡の名門清水東高校出身、
現役時代はゴールキーパーとして活躍し選手権準優勝。
その後、日本体育大学でプレーした。
指導者として、松山工業、南宇和を全国大会に導くなど、
30年にわたり愛媛の高校サッカーを牽引している。
そんな谷監督が
魔力に取り付かれたのは高校1年生の時だという。
当時はJリーグもなく、サッカーと言えば高校サッカー選手権の時代。
清水東が国立競技場で戦った際、
スタンドに入りきらないほどの7万2000人を超える観客が詰めかけたという。
「当時は控えに入れずスタンドで見ていたけど、
試合前練習でピッチに立ったときのスタンドの風景ははっきりと覚えています。
選手たちにも全国の舞台を味わって欲しい」
百戦錬磨の指揮官が率いる今治東は
第二シードとして愛媛県大会を迎える。
これまで、何度も優勝候補に挙げられてきたが、いまだ選手権のタイトルはない。
県総体決勝では、新田に惜敗。
しかし、四国の強豪が集うプリンスリーグでも3位につけるなど、
力をつけてきた。
チームの精神的支柱、
大谷一真主将も自信を口にする。
「毎年、優勝候補に挙げられているけど、選手権に行けていない。
今年こそは絶対に選手権に行きます!」
今治東、悲願の全国へ。
目標は揺るがない。